心不全7,心不全の原因となる病気
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 95 号 ◆
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H19年10月26日発行 購読者数 11161名
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<本日のテーマ> 心不全7(心不全の原因となる病気)
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今日は「心不全の原因となる病気」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
○心不全の原因となる「病気」として、
心筋梗塞や心臓弁膜症、心筋症などがある。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸
○息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸
○咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I度
心臓病はあるけど,通常の身体活動では症状がないもの。
○NYHA II度
心臓病のため,通常の身体活動がある程度制限されるもの。
○NYHA III度
通常の身体活動が高度に障害される心不全。
○NYHA IV度
安静時でさえ、症状が出る心不全。
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしているんです。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、頻脈、
呼吸困難、咳、痰、食欲低下、吐き気などがあるんです。
そいで、自覚症状、行動制限の範囲から、
心不全の重症度を決めている、って話でした。
心不全っていうのは、心臓の機能が低下した状態で、
心不全という病気はない、って話だったけど。
じゃあ、心不全になる元の病気は何なの?
って事で、今日は「心不全の原因となる病気」についてです。
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
心臓っていうのは、「心筋」っていう、
心臓に特有の筋肉で、できているんですよ。
これ、以前にもこのメルマガで書いた事なんですけどね。
心臓、っていうのは、ポンプの役割をしていて、
血液を体中に送り出す働きをしているんですよ。
そいで、「心不全」というのは、
心臓の機能が低下した状態の事です。
心臓を動かしている、心筋という筋肉そのものが、
壊れたり、障害されれば、当然心臓の動きも悪くなります。
1)心筋自体の障害
○心筋梗塞
心筋梗塞っていうのは、このメルマガでも何回も
出てくる病気なので、ご存じの方も多いですよね。
心臓の表面を走っていて、心臓に血液を与えている動脈、
「冠動脈」っていう血管が詰まってしまう病気です。
心臓を養う血管が詰まるから。
詰まった後は、その血管から血液を介して、栄養や酸素
をもらっていた心筋が、死んじゃうんですよー。
心臓の前側の冠動脈が詰まったら、
心臓の前側の心筋が死にます。
心筋が壊死したら、その筋肉は当然動きませんよね。
死んでいるんですから、筋肉が。
心臓っていうのは、心筋っていう筋肉が動いて、拍動して。
そいでポンプの役割をして血液を送り出しているんだから。
心筋の一部が壊死したら、その部分の力がなくなるわけなので。
当然、心臓が血液を送り出す圧力は減ります。
心臓の機能が低下した状態の事を「心不全」って呼ぶので。
「心筋梗塞」になって心臓の筋肉の一部が死んだら、
心臓の一部が動かなくなるので、
心臓の機能が低下して「心不全」になります。
もうちょっと知りたい人は、こちらも読んで見て下さいね!
→ 「やぶ医師のぼやき」、2007.4.15 (心筋梗塞)
http://yabuishiboyaki.seesaa.net/article/38733096.html
○心筋症
心臓の筋肉、「心筋」自体に異常がある病気の事を、
「心筋症」って言います。
おおざっぱに言うと、心臓の筋肉が弱って、
心筋が薄くなって、大きくなる病気。
こういうのを、「拡張型心筋症」って言います。
古くなった風船が、膨らんでいるイメージですかね。
古いゴムのように心筋が薄くなっているから、
筋肉が弱って、血液を送り出す力が弱くなっちゃうんです。
その反対に、心臓の筋肉が分厚すぎて、広がりにくい病気。
そういう心臓の病気を、「肥大型心筋症」って言います。
新しい風船は、ゴムが硬いから、膨らみにくいですよね。
あのイメージです。
心臓っていうのは、心筋が動いて拍動して、
そいで血液を送り出しているんですけど。
拍動っていうのは、「収縮」と「拡張」に分かれます。
収縮っていうのは、心臓が縮んで、血液を送り出す事ですね。
筋肉が収縮するのには、筋肉の力が必要です。
「拡張型心筋症」のように、筋肉の力が衰えたら、
収縮する力が落ちて、血液を送り出す力が減って、
その結果、心不全になります。
逆に、心臓の筋肉が厚すぎると、
心臓が「拡張」しにくくなっちゃうんですよ。
心臓の筋肉は厚いので、収縮する力はあるんですけど。
逆に分厚すぎて、今度は広がりにくくなっちゃうんですよ。
拡張しにくい、って事で、こういうのを
「拡張不全」って言います。
○心筋炎
心臓の筋肉(心筋)にウイルスなどが感染して、
そいで一時的に心筋が壊れちゃって、
心臓の収縮が悪くなる病気です。
風邪みたいなもんなので、基本的には安静にしていれば、
時間が経てば治るんですけど。
重症の場合は、命に関わる事もある病気です。
○老化心
年を取れば、全身の筋肉が衰えますから。
当然、心臓の筋肉も衰えるんですよ。
心筋っていうのも、筋肉の一種だから。
心筋の力が衰えたら、心臓が収縮する力は落ちます。
その結果、心不全になる場合があります。
それとは別に、年を取ると、血圧っていうのは、
自然に上がっていくんですよ。
高血圧の人の心臓っていうのは、
「肥大型心筋症」ほどではないけれど、
心臓の筋肉が厚くなるんですよ。
こういうのを、「高血圧性心肥大」って言います。
心臓が厚くなれば、心臓が広がりにくくなりますから。
高血圧の人は、心臓の拡張も障害されます。
だから、心臓が老化して心不全になる場合は、
心臓の収縮が悪くて心不全になる場合と、
拡張が悪くてなる場合と、両方があります。
って事で、今日は「心不全の原因となる病気」についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきまね!
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【今日のまとめ】
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
1)心筋自体の障害
○心筋梗塞
○心筋症
○老化心
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