心不全17、慢性心不全の治療2
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 105 号 ◆
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H20年1月4日発行 購読者数 11668名
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<本日のテーマ> 心不全17(心不全の治療5)
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今日も「心不全の治療」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸、息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸、咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I~IV度
I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
○貧血、慢性の肺疾患
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
●心不全の検査
○胸部レントゲン写真、心電図、血液検査
心臓カテーテル検査、胸部CT、MRI等
●心不全の治療
○「体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげる。」
というのが、心不全の治療の基本。
○「急性心不全」と「慢性心不全」があって、
それぞれに対して、治療内容が異なる。
○「心不全そのもの」の治療に加えて、
「心不全の原因となる病気」の治療もある。
●急性心不全の治療
○メインになるのは利尿剤(おしっこを強制的に出す薬)
○利尿剤(利尿薬)には、点滴と飲み薬がある
○血管拡張薬(点滴と飲み薬、両方ある)
○血圧が下がれば、血圧を上げる薬
○不整脈が出れば、不整脈を止める薬、等
●慢性心不全の治療
○利尿剤(飲み薬)
○血管拡張薬(飲み薬)
○心臓の負担を取る治療
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
そして心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心臓弁膜症、
高血圧、徐脈や頻脈等の不整脈があるんですよ。
そいで、「急性心不全の治療」の基本は、
「体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげること。」
で、具体的には、利尿剤(利尿薬)、血管拡張薬なんかの薬。
慢性心不全というのは、バランスがとれている安定した心不全で、
治療は、飲み薬が中心になる、って話でした。
そいで、今日も慢性心不全の治療に関してです。
まずは、先週の宿題。
○宿題
「心臓の負担をとる」っていう治療が、
慢性心不全の治療の基本になります。
じゃあ、その「心臓の負担」って一体なーんだ。
って事でしたね。
ヒントは、本文の前の復習に書いてありますからね。
特に「心不全の原因となる病気」のところ。
っていう事なので、本文の前の復習を見てみましょうか。
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
○貧血、慢性の肺疾患
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
うはっ。
たくさんあるねー。
でも、おおざっぱに言うと、
○心臓の筋肉そのものが悪くなる病気
○心臓の弁が悪くなる病気
○不整脈
○心臓以外の病気によって、心臓も悪くなる病気
○その他
こんな感じで分類されますかねー。
心臓の筋肉が悪くなったのを、完全に治す薬。
っていうのは、残念ながらないんですけど。
でも、ある程度良くする薬、っていうのはあるんですよ。
心不全っていう状態になると、心臓が頑張って働くようになります。
でも、心臓が頑張りすぎると、逆にそれが負担になっちゃうんです。
心臓が頑張る時には「交感神経」っていう神経が働きます。
興奮したり、怒ると脈が速くなるし、血圧も上がりますよね。
そういう時には、心臓にも負担がかかるんですよ。
心不全の時、っていうのは簡単に言うと、
「興奮している様な状態」なんです。
興奮する神経の事を「交感神経」というので、
医学用語では「交感神経優位の状態」って言います。
そいで、これを抑える薬っていうのが、あるんです。
具体的に言うと、
○β遮断薬
○アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬
○アンギオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)
と言われる薬です。
これらの薬は「降圧薬」といって、基本的には、
血圧を下げる薬なんですよ。
でも、血圧を下げる以外に、「交感神経」という、
興奮した時に優位になる神経を抑えるんです。
興奮した状態が、ずーっと続いていると。
心臓の筋肉っていうのは、疲れちゃうんです。
専門用語では「リモデリング」って言います。
もちろん、この言葉を覚える必要はないです。
でも、これらの薬を使うと、心臓の疲れを、
少しだけど減らしてくれるんですよ。
だから、これらの薬は高血圧の薬としてだけでなく、
心不全の治療薬としても、使われます。
具体的な薬の種類は覚える必要はないんですけど。
「興奮するのを抑える様な薬」って事です。
興奮すると、脈が速くなりますよね。
興奮すると、血圧も上がりますよね。
それらは、心臓の負担になりますから。
興奮を抑えて、脈を遅くする、血圧を下げる。
そして、心臓の疲れを取る。
っていうのが、心臓の負担を取る治療になります。
以前にやった「利尿薬」っていう薬も、
体の中にある水分を体の外に出して、
心臓の負担を取る、って治療なので。
広い意味では、心臓の負担を取っているんですよ。
そんな訳で、今日も「慢性心不全の治療」についてでした。
「リモデリング」とか、言葉は覚えなくて良いですよ。
わかりやすくする為に、本当は意味がちょっと違うしね。
もちろん、薬の名前も知っている必要はありませんから。
おおざっぱに、「興奮を抑える薬」
っていう感じの理解で良いと思います。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●慢性心不全の治療2
○心臓の負担をとる(興奮を抑える薬)
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