肺血栓塞栓症4、肺血栓塞栓症の予防
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 43 号 ◆
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H18年10月27日発行 購読者数 7229名
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<本日のテーマ> 肺塞栓症、肺梗塞 4
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肺塞栓症、肺梗塞シリーズ。
第一回は肺塞栓症と肺梗塞の定義について。
第二回は肺塞栓症と肺梗塞の原因について。
第三回の前回は肺塞栓症と肺梗塞の症状についてでした。
前回までの復習
●肺塞栓症
肺動脈やその分枝に、血液の塊や腫瘍などの塞栓子が詰まって、
肺に血液(酸素)が行かなくなる状態。
●肺梗塞
肺動脈が詰まっただけでなく、肺に血液(酸素)が
行かなくなって肺の組織が死んでしまう状態。
肺梗塞の頻度は、肺塞栓症の10%以下。
●肺塞栓症、肺梗塞の原因
ほとんどが、足の静脈で血が滞って、
血の塊が肺動脈に詰まる、深部静脈血栓症。
エコノミークラス症候群もそれに含まれる。
●骨折(特に骨盤・下肢の外傷)、悪性腫瘍(ガン)、
妊娠分娩、経口避妊薬(ピル)の常用等でも、
肺血栓塞栓症、肺梗塞になりやすい。
●肺塞栓症の症状
重症の場合には、血圧低下、ショック状態となり、
場合によっては心停止になる事もある。
●肺梗塞の症状
○急性肺梗塞の症状
突然の呼吸困難、強い全身倦怠感、胸の痛み、
場合によっては失神することもある。
○慢性の肺梗塞の症状
運動時等の息切れ、咳・血痰がある事もある。
肺動脈になんかが詰まって、肺塞栓症、肺梗塞になる。
その原因となる物質の多くが、血の塊(血栓)。
そして、息が苦しくなったり、胸が痛くなったりといった
症状が出るって話でしたね。
そいじゃあ、肺塞栓症、肺梗塞を予防するにはどうしたら良いのか。
って事で、今日は肺塞栓症、肺梗塞の予防についてです。
その前に第二回、「肺塞栓症、肺梗塞の原因」のおさらい。
肺塞栓症、肺梗塞の原因として最も多いのが
足の静脈で血が滞って、血の塊が肺動脈に詰まる、
「深部静脈血栓症」
そして、生まれつき血の固まりやすい病気の人や、
骨折(特に骨盤・下肢の外傷)、悪性腫瘍(ガン)、
妊娠分娩、経口避妊薬(ピル)の常用等でも、
肺血栓塞栓症、肺梗塞になりやすい。
って事でしたから。
これらを予防できれば良いんですね。
最も多い原因「深部静脈血栓症」というのは、
深部静脈に血が滞って、「どろどろ血液」の状態になって、
血が固まって、血栓ができる。
そして、それが肺の動脈につまるんですから。
「どろどろ血液にしない」、「血が滞る状態にしない」。
これが、予防法になります。
具体的に言うと
1,水分を多めに摂る
夏は温度が高いから脱水になりやすい、っていうのは
多くの人がわかっていて、水分を多めに摂ってくれるんですが。
実は冬も体の水分が足りなくなる事が多いんですよ。
なぜかっていうと、冬は乾燥しますよね。
そいで、外は寒いので、家の中では暖房を入れるんですよ。
そしたら、家の中の温度は高くなって、
湿度はますます低くなるんですよー。
だから、暖房を入れる冬は、実は要注意なんです。
2,体(特に足)を動かす
飛行機の中で、ずーっと同じ姿勢でいて、足に血栓が出来て
肺動脈に詰まったら、エコノミークラス症候群になります。
これは、飛行機の中だけでなく、事務仕事などで、
ずーっと同じ姿勢で体(足)を動かさない場合でも、なり得ます。
寝たきりの老人、けがなんかして一時的にでも、
同じ姿勢で寝たきり状態が続く人も要注意です。
同じ姿勢を続けると、そこ(足)に血が滞ってしまうので、
そこで血が固まって、血栓が出来てしまいますから。
それに対する対策は、体を動かす事ですね。
できれば、少し歩いたりする。
それが無理でも、足を膝まで上げたり、こまめに動かす。
そういった注意が必要です。
エコノミークラス症候群について、もっと知りたい人は
こちらをどうぞ!
「気をつけて!死んじゃうかも!フライトの旅行で注意すべき病気!」
→ http://mailzou.com/get.php?R=3920&M=385
3,ゆったりした服装をする
ぴっちりとした服を着ると、そこで血が滞っちゃいますから。
そしたら、血が固まりやすくなっちゃいますよね。
ま、仕事の都合とか、そういうのもあるでしょうから。
いっつも、ゆったりした格好をするって訳にもいかないでしょうが。
飛行機や電車に乗る等、長時間同じ姿勢を続ける事が
事前にわかっている時は、ゆったりした服装をしておくと良いですよ!
それ以外の原因として
○生まれつき血の固まりやすい病気の人、
○骨折(特に骨盤・下肢の外傷)、
○悪性腫瘍(ガン)
なんかがありますが。
これらを予防するのは非常に難しいです。
生まれつきの病気は、予防するのは不可能。
骨折も、気をつければなんとかなるかもしれませんが、
骨折そのものを予防するのは、なかなか難しいですかね。
「気をつける」しかないですかね。
悪性腫瘍(ガン)に関しては、ガンの種類にもよりますけどね。
肺ガンや咽頭、喉頭ガンなどは、タバコを吸わなければ
かなり確率は減らせますし。
肉類をたくさん食べると、大腸ガンになりやすいですから、
食事に気をつければある程度は可能です。
でも、ガンそのものの予防に関しては、
ここで個別に書く事はしませんよ。
きりがなくなっちゃうので。
○妊娠分娩、経口避妊薬(ピル)の常用
妊娠分娩は、ある程度コントロールできますが。
「肺梗塞になるかもしれないから、妊娠しない」
って事には普通ならないでしょうしね。
経口避妊薬(ピル)を常用して飲んでいる人は、
本当に気をつけた方が良いですよ。
メリット、デメリットを考えて飲んで下さいね。
普通は「予防」、の次に「治療」が来るんですが。
肺塞栓症、肺梗塞になってしまったら病院に行って、
医者に治療して貰うしかないんです。
個人ができる事はありませんから、ここでは述べませんね。
という事で、今日は肺塞栓症と肺梗塞の予防についてでした。
今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●肺塞栓症、肺梗塞の予防
1,水分を多めに摂る
2,体(特に足)を動かす
3,ゆったりした服装をする
参考:札幌厚生病院循環器科HP
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