くも膜下出血8、くも膜下出血の予防2
2008年05月20日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 64 号 ◆
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<本日のテーマ> くも膜下出血8
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
脳卒中シリーズの、「くも膜下出血」について。
まずは、前回までの復習。
●くも膜下出血とは
○「脳」は非常に大事な臓器なので、「3重の膜」で覆われている。
○そのうち、「くも膜」の下(内側、脳側)にたくさんある血管が
傷んで切れて血が出る病気が、「くも膜下出血」。
○脳出血、脳梗塞に比べると、患者の数は少ないが、
突然死する場合もある、非常に恐ろしい病気。
●くも膜下出血の種類と原因
○脳動脈瘤破裂
くも膜下出血の原因で最も多く、約75~90%。
脳の動脈にできた動脈瘤というコブ(脳動脈瘤)が破裂して起きる。
○脳動静脈奇形破裂:くも膜下出血の5~10%位。
○高血圧性脳内出血:くも膜下出血の原因の10%程度。
○その他:もやもや病、脳腫瘍、脊髄の動静脈奇形等の病気
●くも膜下出血の症状
○激しい頭痛、吐気、嘔吐
○意識障害、項部硬直、眼底出血
○脳出血を伴う場合の症状
手足の麻痺、感覚の低下、ろれつが回らなかったり
言葉が出てこないといった言語障害などの症状。
●くも膜下出血の検査と診断
○問診、頭部CT、MRI
○脳血管撮影、腰椎穿刺、等
●くも膜下出血の治療
▲外科手術
○開頭手術(クリッピング手術)
頭蓋骨の一部を取り除いて、脳を露出(開頭術)。
そして破裂した脳動脈瘤の根元を金属製のクリップではさんで、
再出血を予防しする手術
○血管内手術(コイル塞栓術)
細いプラチナ製のコイルを、脳動脈瘤の中に詰める手術。
脳動脈瘤内に血液が流れ込むのを遮断することで破裂を予防する。
▲薬物療法
▲放射線治療、塞栓術
□くも膜下出血、慢性期の治療
水頭症になったら、脳室・腹腔シャントという手術をする。
薬を使って、血圧を下げる治療も行う。
●くも膜下出血の予防
○高血圧、糖尿病、高脂血症といった生活習慣病を予防する。
タバコを吸わない、止める。
●くも膜下出血を早く見つける為に
脳ドックを受ける。
特にお年を召された方、家族でくも膜下出血になった人がいる方。
脳の表面で、「くも膜」の下(内側、脳側)にある血管が、
傷んで切れて血が出る病気が、くも膜下出血です。
その原因で最も多いのは、「脳動脈瘤破裂」で、
頭痛や吐気、意識障害などの症状が出るんです。
そして、問診や頭のCTなんかをやって診断します。
で、急性期には、主に外科手術等の治療をする。
手術ができない場合には、薬物療法等もする。
予防の為には、くも膜下出血の原因となっている
生活習慣病を予防し、タバコも止める、って話でした。
そいで今日は、くも膜下出血の予防の続きです。
前回、くも膜下出血の原因で最も多いのが、「脳動脈瘤」。
それが破裂して、くも膜下出血になる前に見つけるために、
「脳ドック」を受けた方が良いよ、って話でしたが。
今回は、脳ドックを受けて、「脳動脈瘤」が見つかっちゃった人
に対する、予防的治療等についてです。
●くも膜下出血の予防的手術
「脳動脈瘤」ってのは、脳に行く動脈がこぶ(瘤)になって、
大きくなって破裂し易い状態の事なんで。
そのまま放っておくと、破裂してしまう可能性もあります。
まだ破裂していない動脈瘤(未破裂脳動脈瘤)が
一年間に破裂する確率は1~2%といわれています。
これを確率が高いとみるか、低いとみるかは、
人それぞれなんですけどね。
真ん中取って、一年で破裂する確率が1.5%だとすると。
おおざっぱに、10年で15%、40年で60%ですかね。
40歳で脳動脈瘤が見つかって、平均寿命が80歳として、
約6割の方が、破裂するって事になりますか。
脳動脈瘤が破裂して、くも膜下出血になると、
そのうちの何割かは突然死しますから。
結構な確率だと思いませんか?
確率や統計に詳しい方ならわかると思いますが。
実際は、40年間、ずーっと破裂しないって確率なので、
40年間破裂しない確率は100ー60=40%ではなくって、
もっと、ずーっと少ないんですよね、実は。
だから、脳ドックで「未破裂脳動脈瘤」が見つかった場合は、
基本的に手術をする事が多いです。
もちろん、そういったリスクを患者にきちんと説明して、
って話ですけどね。
それと、同じ未破裂脳動脈瘤でも、大きさによって
破裂する確率は違うんですよ、当然。
ものすごーく大きくなって、ぱんぱんになった風船が
破裂する確率と、まだそんなに大きくなってない風船が
破裂する確率が違うのと同じようにね。
風船と同じように、脳動脈瘤が破裂する確率も、
動脈瘤が大きければ大きいほど高くなります。
具体的には、5mm以上だと破裂の確率が高いので、
手術をした方が良いって言われています。
手術の内容は、くも膜下出血の治療で書いた手術と同じ。
開頭手術(クリッピング手術)と、
血管内手術(コイル塞栓術)になります。
それぞれの手術に関しては、このサイトに詳しく書いてますよ!
http://neurosurgery.med.u-tokai.ac.jp/edemiru/kumomakka/chiryou.html
http://www.brainaneurysm.jp/treatment.html
●くも膜下出血の前兆症状
▲未破裂脳動脈瘤の症状
脳動脈瘤が破裂するまで、患者さんの多くは全く症状がないんです。
でも、未破裂脳動脈瘤を持っている患者の約40%は、
こういった症状を経験することがあるんですよ。
○視野の辺縁が見えにくい
○物事を考えることに困難を感じる
○知覚の異常
○突然の行動変化
○平衡感覚や協調運動(手足を上下に動かすこと)の不調
○集中力が減少する
○最近の事を記憶することが難しくなる
○疲労や倦怠感が強くなる
こんな症状があるようであれば、「未破裂脳動脈瘤」
を持っている可能性がありますから。
早めに脳外科に行って、MRIをやってもらったら良いですよ。
って事で、今週はくも膜下出血の予防の続きでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●くも膜下出血の予防的手術
頭のMRIをやって、「未破裂脳動脈瘤」が見つかった場合行う。
具体的には、くも膜下出血の手術と同じ。
○開頭手術(クリッピング手術)
○血管内手術(コイル塞栓術)
●くも膜下出血の前兆症状
○視野の辺縁が見えにくい
○物事を考えることに困難を感じる
○知覚の異常
○突然の行動変化
○平衡感覚や協調運動(手足を上下に動かすこと)の不調
○集中力が減少する
○最近の事を記憶することが難しくなる
○疲労や倦怠感が強くなる
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くも膜下出血7、くも膜下出血の予防
2008年05月20日
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<本日のテーマ> くも膜下出血7
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
脳卒中シリーズの、「くも膜下出血」について。
まずは、前回までの復習。
●くも膜下出血とは
○「脳」は非常に大事な臓器なので、「3重の膜」で覆われている。
そのうち、「くも膜」の下(内側、脳側)にたくさんある血管が
傷んで切れて血が出る病気が、「くも膜下出血」。
○突然死する場合もある、非常に恐ろしい病気。
●くも膜下出血の種類と原因
○脳動脈瘤破裂
くも膜下出血の原因で最も多く、約75~90%。
脳の動脈にできた動脈瘤というコブ(脳動脈瘤)が破裂して起きる。
○脳動静脈奇形破裂
○高血圧性脳内出血
○その他
もやもや病、脳腫瘍、脊髄の動静脈奇形等の病気
●くも膜下出血の症状
○激しい頭痛
○吐気、嘔吐
○意識障害
○項部硬直
○眼底出血
○脳出血を伴う場合の症状
手足の麻痺、感覚の低下、ろれつが回らなかったり
言葉が出てこないといった言語障害などの症状。
●くも膜下出血の検査と診断
○問診
○頭部CT、MRI
○脳血管撮影
○腰椎穿刺、等
●くも膜下出血の治療
▲外科手術
○開頭手術(クリッピング手術)
頭蓋骨の一部を取り除いて、脳を露出(開頭術)。
そして破裂した脳動脈瘤の根元を金属製のクリップではさんで、
再出血を予防しする手術。
○血管内手術(コイル塞栓術)
細いプラチナ製のコイルを、脳動脈瘤の中に詰める手術。
脳動脈瘤内に血液が流れ込むのを遮断することで破裂を予防する。
▲薬物療法
薬を使って血圧を下げたり、脳圧を下げる治療。
慢性期や、急性期でも、患者の状態が悪すぎる場合や
手術する事が難しい部位が出血している場合行う。
▲放射線治療、塞栓術
「脳動静脈奇形」の場合で、手術ができない時に行う事もある。
□くも膜下出血、慢性期の治療
水頭症になったら、脳室・腹腔シャントという手術をする。
薬を使って、血圧を下げる治療も行う。
脳の表面で、「くも膜」の下(内側、脳側)にある血管が、
傷んで切れて血が出る病気が、くも膜下出血です。
その原因で最も多いのは、「脳動脈瘤破裂」で、
頭痛や吐気、意識障害などの症状が出るんです。
そして、問診や頭のCTなんかをやって診断します。
で、急性期には、主に外科手術等の治療をする。
手術ができない場合には、薬物療法等もする、って話でした。
そいで今日は、突然死する事もある、そんな恐ろしい病気、
くも膜下出血にならないために。
って事で、くも膜下出血の予防についてです。
●くも膜下出血の予防
当然の事ながら、一番良いのは、くも膜下出血にならない事です。
「くも膜下出血」の原因で最も多いのは、「脳動脈瘤破裂」ですが。
これは、元々血管が弱くて動脈瘤ができやすい、って体質の人も
いるので、そういうのは予防できませんが。
血管にかかる圧力が高くて、動脈瘤になるって場合。
これは、ある程度予防する事ができます。
血管にかかる圧力が高いってのは、「高血圧」って病気の事なんで。
高血圧を予防できれば良いんですね。
もう何回もこのメルマガでも取り上げていますが。
これを読めば、高血圧を予防できると思いますよ!
★ 日本一わかりやすい!「高血圧」
http://www.muryoj.com/get.php?R=826&M=874
その他に糖尿病や高脂血症といった生活習慣病が進んだり、
タバコを吸うと、動脈硬化が進んで血管がもろくなって、
動脈瘤になりやすくなりますから。
タバコを吸っている人は、禁煙する。
そして、糖尿病や高脂血症も予防するって事ですね。
糖尿病の予防に関しては、こちら!
★『日本一わかりやすい!「糖尿病」』
http://www.muryoj.com/get.php?R=824&M=874
「くも膜下出血」って病気を予防するには、それを引き起こす
「原因となる病気」を予防する、タバコを吸わない。
そういった事が大事になります。
●くも膜下出血を早く見つける為に
くも膜下出血になれば、激しい頭痛や吐き気、
それに意識障害が出たり、麻痺が出たりするのですが。
そうなったら、遅いんですよね。
その前に「くも膜下出血」自体を発見する事はできません。
だって、出血してないんですから(笑)
でもね。
くも膜下出血の原因で最も多い、「脳動脈瘤」ってのは、
検査をすれば、発見する事が出来るんですよー。
それが、「脳ドック」です。
一般の健康診断では、採血や尿検査をしたり。
それに、胸部の単純レントゲン写真や心電図くらいは撮りますが。
それ以上の詳しい検査はしません。
ドックっていうのは、脳ドック以外にも、心臓ドックもあるし。
胃カメラや大腸のカメラをやってくれるやつもありますよね。
脳ドックってのは、「脳」に関して、
いろんな精密検査をしてくれるんですよ。
脳ドックで行われる検査の種類は、
各医療機関によって、いろいろ異なるんですけどね。
基本的にはMRIやMRAを中心に、SPECT(局所脳血流断層撮影)
などを組み合わせて検査をします。
脳そのものや、脳に行く血管なんかを直接見る事ができるので。
「脳動脈瘤」があれば、これで発見できます。
くも膜下出血の発症ってのは50~60代に多いんです。
特に家族内発生の脳動脈瘤では、50歳までに70%が
発症していますので。
ある程度お年を召された方。
それに、家族でくも膜下出血になった人がいる方は、
一度くらい、脳ドックの検査を受けても良いと思いますよ。
日本脳ドック学会のまとめたアンケート調査では、
未破裂の脳動脈瘤が受診者の2.7%に発見されていますから。
結構な方が「脳動脈瘤」を持っているんですよね。
これが破裂する確率は、動脈瘤の大きさにもよりますが、
年1~2%って言われています。
検査で発見できれば、予防的治療もできますしね。
予防的治療に関しては、次回のメルマガで書いていきまーす!
って事で、今週はくも膜下出血の治療についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●くも膜下出血の予防
○高血圧、糖尿病、高脂血症といった生活習慣病を予防する。
タバコを吸わない、止める。
●くも膜下出血を早く見つける為に
脳ドックを受ける。
特にお年を召された方、家族でくも膜下出血になった人がいる方。
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くも膜下出血6、くも膜下出血の治療2
2008年05月20日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 62 号 ◆
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<本日のテーマ> くも膜下出血6
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脳卒中シリーズの、「くも膜下出血」について。
まずは、前回までの復習。
●くも膜下出血とは
○「脳」は非常に大事な臓器なので、「3重の膜」で覆われている。
○そのうち、「くも膜」の下(内側、脳側)にたくさんある血管が
傷んで切れて血が出る病気が、「くも膜下出血」。
○突然死する場合もある、非常に恐ろしい病気。
●くも膜下出血の種類と原因
○脳動脈瘤破裂
くも膜下出血の原因で最も多く、約75~90%。
脳の動脈にできた動脈瘤というコブ(脳動脈瘤)が破裂して起きる。
○脳動静脈奇形破裂
○高血圧性脳内出血
○その他
もやもや病、脳腫瘍、脊髄の動静脈奇形等の病気
●くも膜下出血の症状
○激しい頭痛
○吐気、嘔吐
○意識障害
○項部硬直
○眼底出血
○脳出血を伴う場合の症状
手足の麻痺、感覚の低下、ろれつが回らなかったり
言葉が出てこないといった言語障害などの症状。
●くも膜下出血の検査と診断
○問診
○頭部CT、MRI
○脳血管撮影
○腰椎穿刺、等
●くも膜下出血の治療
□急性期の治療
▲外科手術
○開頭手術(クリッピング手術)
頭蓋骨の一部を取り除いて、脳を露出(開頭術)。
そして破裂した脳動脈瘤の根元を金属製のクリップではさんで、
再出血を予防しする手術。
○血管内手術(コイル塞栓術)
細いプラチナ製のコイルを、脳動脈瘤の中に詰める手術。
脳動脈瘤内に血液が流れ込むのを遮断することで破裂を予防する。
脳の表面で、「くも膜」の下(内側、脳側)にある血管が、
傷んで切れて血が出る病気が、くも膜下出血です。
その原因で最も多いのは、「脳動脈瘤破裂」で、
頭痛や吐気、意識障害などの症状が出るんです。
そして、問診や頭のCTなんかをやって診断します。
で、急性期には、主に外科手術等の治療をする、って話でした。
今日は、前回に続いて、くも膜下出血の治療についてです。
●くも膜下出血の治療
○薬物療法
発作を起こした直後から2週間くらいの事を「急性期」と言います。
この時期の治療の基本は、脳外科で行われる「手術」なんですが。
「手術ができない場合」っていうのもあるんですよ。
どういう時かって言うと。
一つは、「患者の状態が悪すぎる場合」です。
言い方悪いですけど、手術をしてもしなくても、
助かる可能性が非常に低いような、超重症の場合です。
手術っていうのは、全身麻酔をして頭を切り開いたり、
開頭手術じゃなくても、多少は体に負担はかかります。
手術をした方が助かる可能性が高い、って言うなら、
当然、手術をやる価値はありますが。
手術をやってもやらなくても、ほとんど一緒。
もしやれば、負担がかかるだけ、むしろ大変。
って事になれば、やらないんですよ。
具体的には、瞳孔が開いていたり、呼吸が不規則
あるいは弱いといった重症患者の場合や、
手術をしても、重い後遺症が残ると予想される場合なんかです。
そういう場合には、点滴による治療と、絶対安静による
保存療法(非手術的治療)が行われます。
その後、症状の経過が観察されることになるんですけど。
少し時間が経って、思ったより状態が良い。
これだったら、手術をすれば良くなるかも。
って事になれば、その後に手術をする場合もあります。
また、手術する事が難しい部位が出血しているケースでも、
薬物療法を行います。
薬物療法ってのは、名前の通り薬を使う治療なんですが。
薬で血圧を下げたり、脳圧を下げる治療をします。
その他、「脳動静脈奇形」の場合で、手術ができない時は、
ガンマナイフ(定位的放射線照射)を用いた放射線治療や
塞栓術が行われる事もあります。
ガンマナイフってのは、放射線の一種のガンマ線を
奇形部分に集中的に当てて、異常血管を閉塞する方法です。
塞栓術っていうのは、異常血管網に血液を送り込んでいる動脈に
カテーテルという細い管を挿入し、固まりやすい糊みたいやつを
注入して、血管をふさいでしまう方法です。
□くも膜下出血、慢性期の治療
前回も言いましたが、くも膜下出血では、手術の後が大変なんです。
出血した数日後に、また出血する事もあるし。
出血後2週間位は、脳の動脈瘤が収縮(脳血管攣縮)して
脳に血液が流れにくくなったり(ひどい場合は脳梗塞)、
する事もあるんですよ。
だから、くも膜下出血の場合は、発症してから2~3週間は
ホントに治療も大変で。
1カ月位したところでやっと一段落って感じになります。
出血の後一ヶ月くらいたつと、「水頭症」っていう
病気(合併症)になる事があります。
くも膜下出血により、脳で作られる水(髄液)の流れや
吸収が障害されて,脳室という部分や脳の外側に
髄液がいっぱい貯まって、水頭症という状態になるんです。
水頭症になると、物が覚えられなくなったり、
歩きずらくなったり、尿失禁をしたり、って症状がでます。
そうなった場合、脳室と腹部を管でつないで脳脊髄液を送り出し、
脳室に髄液がたまらないようにする手術(脳室・腹腔シャント)
って手術をして治療する事が一般的です。
くも膜下出血は、血圧が高いと、また起こりやすいので、
薬を使って、血圧を下げる治療もします。
高血圧の事を知りたいって人は、これを読んでね!
★ 日本一わかりやすい!「高血圧」
http://www.muryoj.com/get.php?R=826&M=874
って事で、今週も、くも膜下出血の治療についてでした。
なんか、細かく治療の事を説明するとマニアックになるので(笑)
これ以上、深入りしない事にしますか。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●くも膜下出血の治療2
○薬物療法
薬を使って血圧を下げたり、脳圧を下げる治療。
慢性期や、急性期でも、患者の状態が悪すぎる場合や
手術する事が難しい部位が出血している場合行う。
○放射線治療、塞栓術
「脳動静脈奇形」の場合で、手術ができない時に行う事もある。
□くも膜下出血、慢性期の治療
水頭症になったら、脳室・腹腔シャントという手術をする。
薬を使って、血圧を下げる治療も行う。
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くも膜下出血5、くも膜下出血の治療1
2008年05月20日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 61 号 ◆
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<本日のテーマ> くも膜下出血5
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
脳卒中シリーズの、「くも膜下出血」について。
まずは、前回までの復習。
●くも膜下出血とは
○「脳」は非常に大事な臓器なので、「3重の膜」で覆われている。
○そのうち、「くも膜」の下(内側、脳側)にたくさんある血管が
傷んで切れて血が出る病気が、「くも膜下出血」。
○脳出血、脳梗塞に比べると、患者の数は少ないが、
突然死する場合もある、非常に恐ろしい病気。
●くも膜下出血の種類と原因
○脳動脈瘤破裂
くも膜下出血の原因で最も多く、約75~90%。
脳の動脈にできた動脈瘤というコブ(脳動脈瘤)が破裂して起きる。
○脳動静脈奇形破裂
くも膜下出血の5~10%位。
○高血圧性脳内出血
くも膜下出血の原因の10%程度。
○その他
もやもや病、脳腫瘍、脊髄の動静脈奇形等の病気
●くも膜下出血の症状
○激しい頭痛
○吐気、嘔吐
○意識障害
○項部硬直
○眼底出血
○脳出血を伴う場合の症状
手足の麻痺、感覚の低下、ろれつが回らなかったり
言葉が出てこないといった言語障害などの症状。
●くも膜下出血の検査と診断
○問診
○頭部CT、MRI
○脳血管撮影
○腰椎穿刺、等
脳の表面で、「くも膜」の下(内側、脳側)にある血管が、
傷んで切れて血が出る病気が、くも膜下出血です。
その原因で最も多いのは、「脳動脈瘤破裂」で、
頭痛や吐気、意識障害などの症状が出るんです。
そして、問診や頭のCTなんかをやって診断する、って話でした。
そいじゃあ、くも膜下出血って診断された後の話、って事で。
今日は、くも膜下出血の治療についてです。
●くも膜下出血の治療
くも膜下出血ってのは、非常に恐ろしい病気なんです。
一度起こってしまうと、およそ半分の方が、突然死するか、
命だけは助かったとしても、重い後遺症が残ってしまいます。
くも膜下出血が起きると、最初の出血から24時間以内、
(特に6時間以内)に再出血することが多いんですよ。
出血を繰り返すたびに重症化して死亡率も高くなるので、
早い時期に治療をするのが大事なんですよー!
ちなみに、再出血した場合、約半数は死亡します。
ホントはそうならない為に、予防が必要なんですよ。
その為には、これを読んで勉強して下さいね!
★ 日本一わかりやすい!「高血圧」
http://www.muryoj.com/get.php?R=826&M=874
□くも膜下出血、急性期の治療
▲外科手術
発作を起こした直後から2週間くらいの事を「急性期」って言います。
この時期の治療の基本は、脳神経外科で行われる「手術」です。
再出血、再破裂を起こすと、脳のダメージも大きくなるし、
かなりの確率で亡くなりますので。
再出血、再破裂を防止する為に行われる治療が手術です。
代表的な手術法には、「開頭手術」と「血管内手術」の
2通りの方法があります。
○開頭手術(クリッピング手術)
脳動脈瘤が破裂したら、ほとんどの場合は、
脳動脈瘤の「クリッピング手術」が行われます。
まず、全身麻酔をして、ドリルのような器具を使って
頭蓋骨の一部を取り除いて、脳を露出します(開頭術)。
そしたら、脳の表面の破裂した動脈が見えるので。
手術用の顕微鏡を使って、脳動脈瘤を剥離して、
破裂した動脈瘤の根元を金属製のクリップではさんで、
(クリッピング)、動脈瘤を包み補強して(コーティング)、
再出血を予防します。
最後に、頭蓋骨を元通りにして皮膚を縫合します。
クリップで脳の動脈瘤のところを挟む手術なので、
脳動脈瘤の「クリッピング手術」って呼びます。
なかなかイメージできないでしょうから。
「絵」を示しますね。
こんな感じです。
http://neurosurgery.med.u-tokai.ac.jp/edemiru/kumomakka/chiryou.html
実は、手術の後が大変なんですよね、くも膜下出血って。
時間が経った後に、いろいろと難しい問題があるんですよ。
出血した後4~10日間は、脳の動脈瘤が収縮(脳血管攣縮)して
脳に血液が流れにくくなったり(ひどい場合は脳梗塞)、
数週間後には髄液の循環障害のため
正常圧性水頭症をきたす場合があるので、
非常に慎重な治療が必要になります。
○血管内手術(コイル塞栓術)
開頭手術と違って、血管内手術ですから。
この治療は、頭蓋骨を切り開く必要がないんですよ。
X線を見ながら、足の付け根の動脈に針をさして、
そこからカテーテル(細いチューブ)を入れて、
大動脈を通して頭の脳動脈瘤まで持って行きます。
このカテーテルを通して、すごーく細いプラチナ製のコイルを、
脳動脈瘤の中に詰める手術です。
脳動脈瘤内に血液が流れ込むのを遮断することで破裂を予防します。
脳動脈流の中に血液が流れて、その圧力で破裂するわけですから。
動脈瘤の中に詰め物をして、血液が流れるのを防ぐ、って治療です。
この血管内治療(コイル塞栓術)は、
全身麻酔または軽い鎮静剤を点滴して行われます。
こっちもイメージするのは難しいでしょうから。
この「絵」を参考にして下さいね!
→ http://www.brainaneurysm.jp/treatment.html
血管内手術は、結構最近の治療なんで。
施設によっては、できない所もあるんですけどね。
どっちの治療がベストかっていうのは、
脳外科医の先生が判断して決定します。
って事で、今週はくも膜下出血の治療についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●くも膜下出血の治療
▲外科手術
○開頭手術(クリッピング手術)
頭蓋骨の一部を取り除いて、脳を露出(開頭術)。
そして破裂した脳動脈瘤の根元を金属製のクリップではさんで、
再出血を予防する手術。
○血管内手術(コイル塞栓術)
細いプラチナ製のコイルを、脳動脈瘤の中に詰める手術。
脳動脈瘤内に血液が流れ込むのを遮断することで破裂を予防する。
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くも膜下出血4、くも膜下出血の検査と診断
2008年05月20日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 60 号 ◆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
H19年2月23日発行 購読者数 9906名
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<本日のテーマ> くも膜下出血4
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脳卒中シリーズの、「くも膜下出血」について。
まずは、前回までの復習。
●くも膜下出血とは
○「脳」は非常に大事な臓器なので、「3重の膜」で覆われている。
○そのうち、「くも膜」の下(内側、脳側)にたくさんある血管が
傷んで切れて血が出る病気が、「くも膜下出血」。
○脳出血、脳梗塞に比べると、患者の数は少ないが、
突然死する場合もある、非常に恐ろしい病気。
●くも膜下出血の種類と原因
○脳動脈瘤破裂
くも膜下出血の原因で最も多く、約75~90%。
脳の動脈にできた動脈瘤というコブ(脳動脈瘤)が破裂して起きる。
○脳動静脈奇形破裂
くも膜下出血の5~10%位。
○高血圧性脳内出血
くも膜下出血の原因の10%程度。
○その他
もやもや病、脳腫瘍、脊髄の動静脈奇形等の病気
●くも膜下出血の症状
○激しい頭痛
○吐気、嘔吐
○意識障害
○項部硬直
○眼底出血
○脳出血を伴う場合の症状
手足の麻痺、感覚の低下、ろれつが回らなかったり
言葉が出てこないといった言語障害などの症状。
「くも膜下出血」っていうのは、脳を保護する三重の膜の内の一つ、
「くも膜」の下(内側、脳側)にたくさんある血管が
傷んで切れて血が出る病気です。
その原因で最も多いのは、「脳動脈瘤破裂」で、
頭痛や吐気、意識障害などの症状が出る、って話でした。
そいじゃあ、くも膜下出血かどうかって診断するために、
どんな検査をするのか、って事で。
今日は、くも膜下出血の検査と診断についてです。
●くも膜下出血の検査と診断
○問診
問診っていうのは、患者にどういう症状があるかとか、
そういう事を聞く、「診察の一種」です。
ま、医学用語ですね、これも。
「問う、診察」ですから、日本語そのまんま、ですけどね。
くも膜下出血の症状は、突然の頭痛、嘔吐、意識障害等ですから。
こういった症状がないかどうか、って事を質問されます。
これらの症状が一時的であっても、くも膜下出血の疑いが
高いと判断されれば、より詳しい検査に進みます。
くも膜下出血っていうのは、脳の表面、くも膜の下にある血管が
傷んで破れる病気なんですが。
この血管は、血圧が高いとやっぱり破れやすいんですよ。
高血圧ってのは、常に血管に高い圧力がかかってる状態ですから。
それに、糖尿病や高脂血症なんかの病気があったりしても、
動脈硬化が進んで、血管がもろくなりますから。
やっぱり破れやすいんですよ。
だから、そういった病気がないかって事も、
問診で聞かれますね、普通は。
それと、年齢とかそういうのも総合的に判断して、
それより詳しい検査をするかって事を医者が決めます。
高血圧、糖尿病に関しては、これを読んで勉強してね!
★ 日本一わかりやすい!「高血圧」
http://www.muryoj.com/get.php?R=826&M=874
★『日本一わかりやすい!「糖尿病」』
http://www.muryoj.com/get.php?R=824&M=874
○頭部CTスキャン
ただの頭痛だけじゃなくって、意識障害を起こしていれば、
くも膜下出血や脳出血が、かなり疑わしいですから。
すぐに頭のCT(コンピューター断層撮影)を撮ります。
頭の中を輪切りにして見る検査ですね。
○脳血管撮影
頭部CTで、くも膜下出血と診断されたら、
その次に脳血管撮影が行われるのが一般的です。
頭のCTなら、やや大きめの病院でCTの機械がある病院なら、
何科の医師でも、どの病院でもできますが。
この検査は、脳外科医がいて、更に血管造影のできる
施設でないとできません。
足や手の動脈に針を刺して、チューブの様な物を入れて。
そこから頭に行く血管まで管を持っていって、
そこから造影剤を流して、脳動脈瘤を直接見る検査です。
CTの他に、MRI(磁気共鳴血管造影法)って機械を使って
動脈瘤を見る検査をする場合もあります。
○腰椎穿刺
くも膜下出血を起こすと「脳脊髄液」に血液が混じるんですよー。
脳とくも膜の間は、「脳脊髄液」って「無色透明」の液体で
満たされているんですが。
「脳」と「脊髄」ってのはつながっているんですよ。
「脊髄」っていうのは、首、背中から腰の当たりにあります。
くも膜下出血が起きると、脳の表面(くも膜下腔)
だけでなくって、脊髄の部分、背中や腰の当たりにある、
脳脊髄液にも血が混じるんですよ、つながってますから。
そいで、それを見る為に、頭(脳)を刺すんじゃなくって、
脊髄のある、「背中」というか、「腰」の当たりを針で刺します。
具体的には、脇腹を下にして、
両足を曲げて横になった姿勢で背骨の腰の部分に
針を刺して、「脳脊髄液」を何ccか取ります。
そいで、これに「血」が混じっていたら、
「くも膜下出血」って診断します。
普通は、「無色透明」ですから、血は混じってませんから。
頭部CTで診断されるのは、90%なんですよね。
CTで診断がつけば、わざわざ痛い思いをして、
針を刺す必要はないんですよ、リスクもあるし。
でも、CTでは診断できないけど、ちょっと怪しいぞ、
って時に行われる検査です。
頭部CTで「くも膜下出血」と診断されるのは、
90%なんですが。
医療訴訟の話を見ていると、なんかCTを撮れば助かったはずだ、
とか、いい加減な事言ってますよね、検事や裁判官。
くも膜下出血を見逃して医療訴訟になったとか。
治療が悪くて訴訟を起こされたとか。
そういう例が今までにいくつかあるんですよ。
患者にとっても非常に怖い病気ですが。
私のような医者にとっても、別の意味で怖い病気です。
って事で、今週はくも膜下出血の検査と診断についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●くも膜下出血の検査と診断
○問診
○頭部CT、MRI
○脳血管撮影
○腰椎穿刺、等
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くも膜下出血3、くも膜下出血の症状
2008年05月20日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 59 号 ◆
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<本日のテーマ> くも膜下出血3
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脳卒中シリーズの、「くも膜下出血」について。
まずは、前回までの復習。
●くも膜下出血とは
○「脳」は非常に大事な臓器なので、「3重の膜」で覆われている。
○そのうち、「くも膜」の下(内側、脳側)にたくさんある血管が
傷んで切れて血が出る病気が、「くも膜下出血」。
○脳出血、脳梗塞に比べると、患者の数は少ないが、
突然死する場合もある、非常に恐ろしい病気。
●くも膜下出血の種類と原因
○脳動脈瘤破裂
くも膜下出血の原因で最も多く、約75~90%。
脳の動脈にできた動脈瘤というコブ(脳動脈瘤)が破裂して起きる。
○脳動静脈奇形破裂
くも膜下出血の5~10%位。
○高血圧性脳内出血
くも膜下出血の原因の10%程度。
○その他
もやもや病、脳腫瘍、脊髄の動静脈奇形等の病気
「くも膜下出血」っていうのは、脳を保護する三重の膜の内の一つ、
「くも膜」の下(内側、脳側)にたくさんある血管が
傷んで切れて血が出る病気です。
で、その原因で最も多いのは、「脳動脈瘤破裂」って話でした。
そいじゃあ、くも膜下出血になったらどんな症状がでるのか、
って事で、今日は「くも膜下出血の症状」についてです。
●くも膜下出血の症状
主な症状は、激しい頭痛、嘔吐、意識障害などです。
では、それぞれについて、見ていきましょー!
○激しい頭痛
風邪とか二日酔いとか、そういうのでも頭痛はしますが。
「くも膜下出血」は、頭痛を認める病気の中で、
最も怖い病気の一つです。
典型的な症状は、よく、「ハンマーで殴られたような」とか、
「今まで経験したことのない」と表現される突然の頭痛です。
「風邪をひいたような頭痛」を訴えることもありますが、
ほとんどの場合、激しい突然の頭痛を呈します。
○嘔吐
「おえーっ」てなる、吐気や、実際に物を吐く事もあります。
また、吐気を伴わずに突然、胃の内容物を吐き出すことがあります。
○意識障害
出血の量が少ない場合には、一瞬意識を失っても、
数分で回復することが多いっす。
重症例では、無表情になり、刺激を与えても反応しなかったり、
あお向けの姿勢で手足を突っ張り、弓なりに反り返ったり、
昏睡から覚めないまま死に至ることもあります。
○項部硬直
首のあたりがこわばって痛み、前に曲げられなくなります。
発症してから時間がたつと現れてくる症状です。
仰向けに寝て貰って、首を持って前に押して、首が硬くないか。
そういう「テスト」みたいなのを、我々医者はやりますね。
頭痛とか、そういう症状があって
「くも膜下出血」が疑われる患者が、病院に来た場合。
ま、一般の人にはあんまり関係ないかもしれませんけどね。
○眼底出血
眼球の網膜がある眼底に出血が起こると、目に障害が現れます。
頭蓋内圧が高まって出血したもので、
視力が低下することもあります。
目の障害は発症直後にみられるケースが多いみたいです。
○脳出血を伴う場合の症状
くも膜の下、くも膜下腔だけでなく、
高血圧などが原因で脳の動脈が破れて、脳内にも出血すると、
脳の働きに支障をきたすことがあります。
脳の外側だけでなく、「脳そのもの」がやられちゃうので。
そうなると、脳出血と同じ様な症状が出ます。
具体的には手足の麻痺、感覚の低下、ろれつが回らない、
言葉が出てこない、といった言語障害などの症状です。
高血圧に関しては、これを読んで勉強してね!
→ ★ 日本一わかりやすい!「高血圧」
http://mailzou.com/get.php?R=5889&M=385
「くも膜下出血」で最も重症の場合は、
呼吸が止まって即死する方もいます。
また、意識障害を起こして救急車で搬送される人から、
比較的軽症で、頭痛のみを訴えて日中の外来を
歩いて受診する人まで、本当にいろんなケースがあります。
軽症例以外、たいていは救急車で病院に搬送されることが多く、
頭痛、血圧上昇や嘔吐がみられる事が多いです。
くも膜下出血を見逃して医療訴訟になったとか。
治療が悪くて訴訟を起こされたとか。
そういう例が今までにいくつかあるんですよー。
患者にとっても非常に怖い病気ですが。
私のような医者にとっても、別の意味で怖い病気です。
って事で、今週はくも膜下出血の症状についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●くも膜下出血の症状
○激しい頭痛
いろんな頭痛がありますが、激しい痛みの事が多いです。
○吐気、嘔吐
○意識障害
○項部硬直
○眼底出血
○脳出血を伴う場合の症状
手足の麻痺、感覚の低下、ろれつが回らなかったり
言葉が出てこないといった言語障害などの症状。
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くも膜下出血2、くも膜下出血の種類と原因
2008年05月20日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 58 号 ◆
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H19年2月9日発行 購読者数 9440名
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<本日のテーマ> くも膜下出血2
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
先週からは脳卒中シリーズの、「くも膜下出血」についてでしたね。
まずは、前回の復習。
●くも膜下出血とは
○「脳」は非常に大事な臓器なので、「3重の膜」で覆われている。
○そのうち、「くも膜」の下(内側、脳側)にたくさんある血管が
傷んで切れて血が出る病気が、「くも膜下出血」。
○脳出血、脳梗塞に比べると、患者の数は少ないが、
突然死する場合もある、非常に恐ろしい病気。
「くも膜下出血」っていうのは、脳を保護する三重の膜の内の一つ、
「くも膜」の下(内側、脳側)にたくさんある血管が
傷んで切れて血が出る病気です。
でも、普通の血管はそう簡単に、切れたりしませんよね。
やっぱり、血管が傷んで切れて血が出る、って事は
何か原因があるんですよ、傷みやすい。
その原因はいくつかあるので、
今日はくも膜下出血の種類と原因について話していきますね。
●くも膜下出血の種類と原因
くも膜下出血の原因の75~90%は脳動脈瘤破裂、
5~10%は、脳動静脈奇形の破裂、
残りの5~10%は、高血圧性脳内出血や、もやもや病、
脳腫瘍、脊髄の動静脈奇形等の、その他の病気と言われています。
では、それぞれについて、解説していきましょう。
○脳動脈瘤破裂
くも膜下出血の原因で最も多く、約75~90%です。
風船に空気をどんどん入れていって、
風船がすごーく大きく膨らむと、いつか破裂しますよね。
風船の外側のゴムの量は同じなのに、風船が大きくなると、
その分ゴムが薄くなるから、割れやすくなるんです。
イメージ的には、バラエティー番組で、風船がものすごーく
大きくなって、いつ破裂するか、ハラハラする感じですよ。
そこまで大きくなって破裂する、まではいかなくても、
大きくなれば、ちょっとした刺激で破裂しやすくなりますよね。
風船のように空気が入るわけではないですけど。
血管の中には血液が流れているので。
そいで、圧力がずーっとかかり続けて、血管の一部が「こぶ」
の様になる事があるんです。
そういうのを、「脳動脈瘤」と言います。
その中でも、ほとんどの場合、脳の動脈の分岐部(枝分かれ部分)
にできた動脈瘤というコブ(脳動脈瘤)が破裂して起きます。
それが、「脳動脈瘤破裂」です。
「脳動脈瘤」がなぜできるかって事は、
あまりはっきりした事はわかっていないんですが。
一般的には、動脈分岐部の壁に、生まれつき弱い部分があって、
そこに血液の流れ,加齢による動脈硬化や
高血圧などが加わって動脈瘤が発生すると考えられています。
>動脈の壁に生まれつき弱い部分がある、っていうのは、
風船で言うと、元々ゴムが薄かった、やぶれやすかったって事っす。
>血液の流れ,加齢による動脈硬化や高血圧などが加わって
っていうのは、血流が強い=血圧が高い。
そいで、年も取って動脈硬化も進むって事っすから。
風船の中に入れる空気の量が多かった、って事でしょうかねー。
ま、あくまでもイメージですけどね。
○脳動静脈奇形破裂
くも膜下出血の約5~10%は、脳動静脈奇形の
破裂によって起こるといわれています。
脳内の動脈と静脈が異常な血管の塊(異常血管網)を通して、
直接つながっている「血管の奇形」です。
静脈っていうのは、元々動脈に比べて、血液が流れる圧力
が弱いですから、血管の壁が動脈よりも、「もろい」んですよ。
動脈と静脈がつながっているから、
弾力性の弱い静脈に動脈側の強い圧力がかかるので、
静脈壁や異常血管が破裂して出血しやすくなります。
脳動静脈奇形は生まれつきのもので、20~40代の
比較的若い人に発症するケースが多くみられます。
○高血圧性脳内出血
高血圧になると、血流による強い圧力が脳内の細い動脈壁に
かかり続けるために、血管壁が弾力性を失ってもろくなり
出血しやすくなります。
高血圧は脳出血の大きな原因の一つですが、出血がくも膜下腔に
及ぶこともあり、その場合はくも膜下出血として扱われます。
頻度的には、くも膜下出血の原因全体の数%と多くはありません。
高血圧に関しては、これを読んで勉強してね!
★ 日本一わかりやすい!「高血圧」
→ http://mailzou.com/get.php?R=5889&M=385
○その他
もやもや病、脳腫瘍、脊髄の動静脈奇形によって、
くも膜下出血が起こるケースもあります。
って事で、今週はくも膜下出血の種類と原因についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●くも膜下出血の種類と原因
○脳動脈瘤破裂
くも膜下出血の原因で最も多く、約75~90%。
脳の動脈にできた動脈瘤というコブ(脳動脈瘤)が破裂して起きる。
○脳動静脈奇形破裂
くも膜下出血の5~10%位。
○高血圧性脳内出血
くも膜下出血の原因の数%程度と多くはない。
○その他
もやもや病、脳腫瘍、脊髄の動静脈奇形等の病気
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くも膜下出血1、くも膜下出血とは
2008年05月20日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 57 号 ◆
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<本日のテーマ> くも膜下出血1
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
先週までは「脳梗塞」についてやってきましたが。
今週からは、脳卒中の中でも、「くも膜下出血」
についてやっていきますよ!
「脳卒中」っていう病気そのものはなくって、「脳出血」、
「脳梗塞」、「くも膜下出血」などを合わせた、「総称」です。
で、今まで「脳出血」と、「脳梗塞」について
メルマガで説明してきたんですが。
今週からは「くも膜下出血」についてです。
気分を変えていきますか~。
「脳梗塞」シリーズが随分長かったからねー(笑)
でも、これまでで一番皆さんからのメールが多かったんですよ。
それだけ、脳梗塞になった人が多いって事ですかねー。
ま、それは置いておいて。
本題。
脳梗塞、心筋梗塞の所でもやったように。
「梗塞」って言うのは、医学用語で血管が詰まって、
その先に血が行かなくなって、臓器が死ぬって事っす。
だから、「梗塞」という言葉の意味がわかっていれば、
「脳梗塞」という名前を聞いたら、
あ、脳に行く血管が詰まって、脳に血が行かなくなって、
脳の一部が死ぬ病気なんだなー、ってわかります。
「脳出血」は、そのまんま。
脳から血が出る病気なんだなー。
って、わかります。
厳密には「脳出血」の所でやったように、
脳そのものから血が出るのではなく、
「脳に行く血管」が破れて出血する病気なんですけどね。
そいで、「くも膜下出血」なんですが。
その名の通り、「くも膜」の下に出血する病気なんですけどね。
一体、 「くも膜」 ってなんじゃー!!!
って思いませんでしたか、皆さん。
普通、「くも膜」なんて言葉知りませんよね。
知ってる方は、かなりの健康オタクっすかね(笑)
いや、そこまでは言いませんけど。
かなり物知りですね。
じゃあ、これから問題の「くも膜」について、説明していきますか。
「脳」っていうのは、非常に大事な臓器なので。
厳重に保護されているんです。
「3重の膜」で覆われているんですよー。
で、その膜の名称っていうのが、外側から
「硬膜」、「くも膜」、「軟膜」って言うんですよ。
言葉で言ってもわかりにくいでしょうから、図で示します。
こちらです
→ http://tinyurl.com/3xjnr8
くも膜より脳側、くも膜と脳との間(厳密には、くも膜と軟膜の間)
の事を、「くも膜下(くも膜下腔)」って言うんです。
下っていうか、体の内側、脳側の事なんですけどね。
まあ、それは「決まり」ですから。
ここで、ごちゃごちゃ言ってもしょうがないんで。
そいで、そこには脳に血(栄養、酸素)を送る血管が
いっぱいあるんです。
そいで脳を保護する液体(脳脊髄液、無色透明の体液)もあります。
脳っていうのは、非常に大事な臓器ですから。
たーくさんの血液が必要になるんです。
だから、脳の表面には、いっぱい血管があるんです。
そいで、脳の表面(くも膜下)にたくさんある血管が
傷んで切れちゃうと、血が出ますよね。
それが、「くも膜下出血」です。
「くも膜下出血」って言うのは、脳卒中の約10%と、
脳梗塞や脳出血に比べると、患者数は少ないんですが。
突然、命を落とすこともある、極めて怖ーい病気です。
で、その原因はいくつかあるんですけどね。
その一つが、「高血圧」なんですよー。
また出てきましたね、高血圧。
「脳卒中」に関しては、しつこく出てきますので。
まだ読んでいない人は、これ読んで下さいね!
→ ★ 日本一わかりやすい!「高血圧」
http://mailzou.com/get.php?R=5889&M=385
今回は、病気の説明って事で、頭部外傷に伴う(頭をぶつけてなる)
外傷性くも膜下出血は、はずしちゃいますからね。
って事で、今週は「くも膜下出血」についてでした。
今まで、結構長かったので、今日は、さらっと流しました。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●くも膜下出血とは
○「脳」は非常に大事な臓器なので、「3重の膜」で覆われている。
○そのうち、「くも膜」の下(内側、脳側)にたくさんある血管が
傷んで切れて血が出る病気が、「くも膜下出血」。
○脳出血、脳梗塞に比べると、患者の数は少ないが、
突然死する場合もある、非常に恐ろしい病気。
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