脳梗塞8、脳梗塞の予防
2008年05月18日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 56 号 ◆
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H19年1月26日発行 購読者数 9345名
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<本日のテーマ> 脳梗塞8
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
脳卒中シリーズの脳梗塞について。
まずは、先週までのまとめ。
●脳梗塞とは
「脳に行く血管」が「詰まる」病気。
●脳梗塞の種類
1)ラクナ梗塞
2)アテローム血栓性脳梗塞
3)心原性脳梗塞
●脳梗塞の症状
□片麻痺(半身が動かなくなること)
□失語症(言葉がしゃべれなくなること)
□意識障害
□頭痛、吐き気は、ない事も多い。
●脳梗塞の治療(急性期)
○血栓溶解療法
「脳に行く血管」に血が詰まったら、すぐに溶かす治療。
○脳のダメージを少なくする治療(内科的治療)
△脳梗塞後に、脳の膨らみを少しでも抑えて、
脳のダメージを抑える治療(点滴)。
△脳の循環を良くする治療(点滴)。
△脳の神経細胞を保護する治療(点滴)。
○外科的治療
△脳がむくんでいる間、一時的に頭蓋骨の一部を切ってはずす手術。
△動脈に詰まった血の固まりを取り除く手術。
△血液の不足した脳に対する血管のバイパス術。
●脳梗塞の治療(慢性期)
○内科的治療
1,血液をサラサラにする治療
2,原因となる病気の治療
○外科的治療
首の血管が狭い場合に、予防的にその部分を取る、もしくは広げる。
1,頸動脈内膜切除術
2,血管内手術
●脳梗塞の治療(リハビリテーション)
○脳卒中後のリハビリテーションの目的
△脳卒中の後、訓練をする事によって、障害の程度を軽くする。
△残された機能を最大限に引き上げ、社会復帰させる事。
○リハビリテーションの内容
△ベッドサイドでの関節運動(関節可動域訓練)。
△座位保持、自分で起きあがる訓練。
△自分で立ち上がる訓練。
△歩行器を使って歩行する訓練
△自力のみで歩行する訓練、等
△鉛筆で文字を書く、箸で物をつまむ等、作業の訓練。
△嚥下の訓練、言語の訓練等。
「脳梗塞」っていうのは、「脳に行く血管」が詰まる病気です。
そして、その結果、片麻痺、失語症、意識障害等の症状が出ます。
脳梗塞になったら、脳のダメージを少なくする治療、
もう一度脳梗塞にならないようにする治療、
そして、機能を回復するために、リハビリテーションが行われます。
じゃあ、そうならないために、って事で。
今週は、脳梗塞の予防についてです。
でもね。
実は、前からこのメルマガを読んでいる人にとっては、
あんまり新しい事はないんですよ。
なんでかって言うとですねー。
脳梗塞の種類には、1)ラクナ梗塞、2)アテローム血栓性脳梗塞
3)心原性脳梗塞、の3つがあるんですけどね。
脳梗塞の治療でも書きましたが、このうち
1)ラクナ梗塞、2)アテローム血栓性脳梗塞
って言うのは、「動脈硬化」が原因なんですよ。
動脈硬化って言うのは、その名の通り、
血管が硬くなって細くなる事なんですがね。
年齢が高くなると進むって事は当然なんですけど。
動脈硬化というのは、高血圧や糖尿病、高脂血症なんかの
「生活習慣病」があると、早く進むんですよ。
と、いうことは、脳梗塞の予防=生活習慣病の予防
と言っても良いって事になりますよね。
このメルマガ「やぶ医師のひとりごと」は、
前に生活習慣病については細かく書いていきましたから。
昔からの読者にとっては、復習になるって事です。
●脳梗塞の予防
2004年初頭に「脳卒中治療ガイドライン2004」
ってのが発表されたんですけどね。
そこで、脳梗塞の危険因子って事で確定したものがあるんですよ。
それは何かって言うと。
喫煙、飲酒、
高血圧、糖尿病、高脂血症、心房細動、
無症候性脳梗塞、無症候性頚動脈狭窄
です。
無症候性っていうのは、医学用語で、「症状がない」って事です。
脳梗塞の症状っていうのは、麻痺とか、ろれつが回らないとか、
そんなやつ、っすね。
脳梗塞の危険因子っていうのは、その病気とか、習慣とか
そういうのがあると、脳梗塞になりやすいですよ。
ってものの事を、「危険因子」って言います。
で、脳梗塞の予防って事なんですけどね。
危険因子 →→→ 脳梗塞
って事っすから。
この危険因子そのものを予防できれば良いんですよ。
では、個別に見ていきましょう。
○「飲酒」、「喫煙」
これは、「病気」じゃなくって、「生活習慣」ですから。
やめりゃあ良いんですよ、酒、タバコを。
禁酒、禁煙をすれば、脳梗塞になる確率が減るって事っす。
○「高血圧」、「糖尿病」、「高脂血症」
これらは、いわゆる「生活習慣病」というやつですよ。
何回もこのメルマガで書きましたから。
いちいち細かく書くと長くなるし、また同じ事の繰り返し
になっちゃいますから、省略しますけどね。
適度な食事と、適度な運動。
食事の場合、高血圧に関しては、「塩分制限」。
他の病気に関しても、全て「カロリー制限」。
そして、運動は「有酸素運動」って事になります。
もっと細かく知りたい人は、こちらをどうぞ!
★ 日本一わかりやすい!「高血圧」
http://mailzou.com/get.php?R=5889&M=385
糖尿病はこっちでーす↓
★『日本一わかりやすい!「糖尿病」』
http://mailzou.com/get.php?R=441&M=385
○心房細動
ま、「不整脈」の一種ですね、これ。
脈が乱れて、どきどきしたり、すごーく脈が速くなると、
息が切れたり、って症状が出ます。
ま、症状がない人もいるんですけどね。
そいで、この「心房細動」という不整脈があると、
脳梗塞の中でも、「心原性脳梗塞」というタイプの
脳梗塞になりやすくなります。
心房細動という不整脈があって、全く治療をしていない場合、
普通の人の数倍~10倍位、脳梗塞になりやすくなります。
しかし、残念ながら今の所、心房細動を予防する
「生活習慣」はありません。
でも、不整脈を予防する薬や、降圧薬の一種を飲むと、
心房細動になる確率を下げる事ができます。
じゃあ、そういう薬を飲むためにはどうすればよいかっていうと、
「循環器内科」にかかれば良いんですよ。
ま、循環器内科にかかったからって、全員この薬を出される
わけではないんですけどね。
心電図なんかを見れば、この人が心房細動になりやすいか、
って事はある程度わかりますから。
動悸などの症状がある人。
または、健康診断で不整脈を指摘された事のある人は、
一度循環器内科を受診しても良いかもしれませんね。
その為には、「健康診断」を受けて下さいね!
○無症候性脳梗塞、無症候性頚動脈狭窄
症状がない脳梗塞、症状がない、首の血管が細い人の事っす。
これを調べるには、病院で検査しなきゃならないんですよ。
頭のCTとか、MRIとかってやつですよ。
これは、脳外科に行けばできますが。
全く症状とかがない場合は、いわゆる「脳ドック」
ってやつになるので、保険が効かないんですよ。
病気じゃないから。
全員一回は「脳ドック」を受けろ、とは言いませんけどね。
血圧が高いとか、血糖値が高いとか、コレステロールが高いとか、
そういう脳梗塞になりやすい人で、年齢も中年以降であれば、
一回位受けてみても良いと思いますよ。
という事で、今週は脳梗塞の予防についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●脳梗塞の予防
○禁酒、禁煙をする。
○高血圧、糖尿病、高脂血症の予防の為に、
食事・運動療法を行う。
○心房細動を予防する為に、健康診断を受ける。
それで不整脈を指摘された人や、動悸などの症状がある人は、
早めに循環器内科を受診する。
○無症候性脳梗塞、無症候性頚動脈狭窄を見つける為に、
血圧が高い、血糖値が高い、コレステロールが高い人は、
中年以降であれば「脳ドック」を受けてみる。
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脳梗塞7、脳梗塞の治療(リハビリテーション)
2008年05月18日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 55 号 ◆
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H19年1月19日発行 購読者数 9245名
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<本日のテーマ> 脳梗塞7
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
脳卒中シリーズの脳梗塞について。
元自民党の、平沼赳夫代議士も軽い脳梗塞にかかったんですねー。
思いっきりタイムリーなネタになっちゃいましたね!
まずは、先週までのまとめ。
●脳梗塞とは
「脳に行く血管」が「詰まる」病気。
●脳梗塞の種類
1)ラクナ梗塞
2)アテローム血栓性脳梗塞
3)心原性脳梗塞
●脳梗塞の症状
□片麻痺(半身が動かなくなること)
□失語症(言葉がしゃべれなくなること)
□意識障害
□頭痛、吐き気は、ない事も多い。
●脳梗塞の前駆症状
1.食事中にはし(箸)を落とす。
2.言葉が出てこない。
3.片側の手足がしびれる。
4.ものが二重に見える、片方の目が見えにくい。
5.パピプペポ・ラリルレロがはっきり言えない。
6.目の前が暗くなる。
7,ふらっとする、ふわっとする感じ
そういった症状が数分~数十分間続く。
●脳梗塞の治療(急性期)
○血栓溶解療法
「脳に行く血管」に血が詰まったら、すぐに溶かす治療。
脳梗塞になってから3時間以内でしか、できない治療なので、
「脳梗塞の症状」を疑うような症状(片麻痺、 失語症、
意識障害など)が出たら、すぐに病院に連れて行く。
○脳のダメージを少なくする治療(内科的治療)
△脳梗塞後に、脳の膨らみを少しでも抑えて、
脳のダメージを抑える治療(点滴)。
△脳の循環を良くする治療(点滴)。
△脳の神経細胞を保護する治療(点滴)。
○外科的治療
△脳がむくんでいる間、一時的に頭蓋骨の一部を切ってはずす手術。
△動脈に詰まった血の固まりを取り除く手術。
△血液の不足した脳に対する血管のバイパス術。
●脳梗塞の治療(慢性期)
○内科的治療
1,血液をサラサラにする治療
2,原因となる病気の治療
○外科的治療
首の血管が狭い場合に、予防的にその部分を取る、もしくは広げる。
1,頸動脈内膜切除術
2,血管内手術
「脳梗塞」っていうのは、「脳に行く血管」が詰まる病気です。
そして、その結果、片麻痺、失語症、意識障害等の症状が出ます。
で、脳梗塞の急性期の治療は、
「脳のダメージを少なくする事」が目的。
慢性期の治療は、「もう一度脳梗塞にならないようにする事」
が目的になるって話でした。
先週までは、治療と言っても、薬とか点滴とか、手術とか、
医師が行うものを紹介したんですが。
今日は、もう一つ、すごーく大事な治療を紹介します。
その治療は、「リハビリテーション」です。
リハビリの処方箋は医師が出しますが。
リハビリを行うのは、患者本人です。
だから、本人のやる気がないと、全く出来ない治療です。
脳梗塞に限らず、脳出血、くも膜下出血等の脳卒中でも、
同じようなリハビリをしますから。
厳密には、「脳梗塞」で解説するのは、
ちょっと違うかなー、とも思うんですが。
脳梗塞の治療でもあるんで、ここで書いていきますね。
脳梗塞っていうのは、脳に行く血管が詰まって、
脳細胞が死んでしまう病気です。
脳梗塞になって、一度死んでしまった脳細胞が生き返る、
って事はありませんから。
脳梗塞の治療は、死んでしまう脳細胞を最小限に抑える
(脳のダメージを抑える)ということになります。
じゃあ、脳細胞が死んでしまったら、機能は回復しないのか?
と、思いきや、実は違うんですよ、これが。
脳細胞そのものが、生き返ったり再生される事はないんですが。
替わりに他の脳細胞が頑張ってくれて、脳のネットワークが
再構築されるので、機能が回復する事はあります。
脳卒中になると、片麻痺、失語症、意識障害等の症状が出ますが。
これらをそのまま何もしないで放っておくと、
ずーっとその症状が続いてしまうことが多いんです。
そのままだと、家庭や職場に戻るのは難しいですよね。
だから、社会復帰するまでに、いろいろな訓練が必要なんです。
そういった訓練の事を「リハビリテーション」って言います。
訓練をしてあげる事によって、障害の程度を軽くする。
残された機能を最大限に引き上げて、
家庭復帰や職場復帰をさせる。
これが、リハビリテーションの目的です。
脳卒中になると、手足が麻痺する場合があるんですが。
麻痺した手足は、そのまま放置しておくと固っちゃうんですよ。
医学用語でこれを「廃用症候群」って言います。
足が固まってしまったら当然、歩く事もできないです。
手が固まったら、手で物を持ったりとか、
作業もできなくなるし、すごーく困りますよね。
だから、固まってしまう前にリハビリを始めたいんです。
最近の治療では、脳梗塞になって、早い場合は、次の日から。
そうでなくても、数日後から、リハビリを始めます。
もちろん、血圧が不安定とか、他の病気があって、
動かすのはまずい、って時は別ですけどね。
なるべく早い段階でリハビリを始めるのが基本です。
でも、麻痺がある人に、最初から「歩け」
って言ったって無理ですよね。
だから、通常はまず「ベッドサイド」でリハビリを行い、
関節運動(関節可動域訓練)から始めます。
最初は、リハビリの先生(理学療法士、作業療法士)が、
患者の手足を動かしたりします。
そいで徐々に体を動かしていって、車いすに乗せたり、
立ち上がって貰ったり、っ感じでリハビリを進めていきます。
慢性期に入ったら、後遺症に対する積極的な
リハビリテーションが中心となります。
歩行器を使って歩いて貰って、その後自力だけで歩行したり。
そんな感じでしょうかねー。
それ以外に、鉛筆で文字を書いたりとか、
お箸で物をつまんだりとか、そういう作業の訓練。
物の飲み込みが悪い人は、嚥下の訓練。
言葉が上手にしゃべれない人は、言語の訓練とか。
そういったリハビリテーションもあります。
障害が軽い場合は、リハビリを行って、前とほとんど同じ位の状態
まで戻る、という場合もあるんですけどね。
でも、重度の麻痺とか障害がある場合は、以前と同じ位の状態まで、
っていうのは、実際は非常に難しいです。
平沼議員は、「軽い脳梗塞」ってニュースでは言っていたから。
多分、以前と同じくらいまで戻るとは思うんですが。
それでも、リハビリして復帰は3月って事ですから。
リハビリには、時間がかかるんですよ。
という事で、今週は脳梗塞(脳卒中)治療の
リハビリテーションについてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●脳梗塞の治療(リハビリテーション)
○脳卒中後のリハビリテーションの目的
△脳卒中の後、訓練をする事によって、障害の程度を軽くする。
△残された機能を最大限に引き上げ、社会復帰させる事。
○具体的なリハビリテーションの内容
△ベッドサイドでの関節運動(関節可動域訓練)。
△座位保持、自分で起きあがる訓練。
△自分で立ち上がる訓練。
△歩行器を使って歩行する訓練
△自力のみで歩行する訓練、等
△鉛筆で文字を書く、箸で物をつまむ等、作業の訓練。
△嚥下の訓練、言語の訓練等。
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脳梗塞6、脳梗塞の治療(慢性期)
2008年05月18日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 54 号 ◆
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<本日のテーマ> 脳梗塞6
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
脳卒中シリーズの脳梗塞について。
先週までのまとめ。
●脳梗塞とは
「脳に行く血管」が「詰まる」病気。
●脳梗塞の種類
1)ラクナ梗塞
2)アテローム血栓性脳梗塞
3)心原性脳梗塞
●脳梗塞の症状
□片麻痺(半身が動かなくなること)
□失語症(言葉がしゃべれなくなること)
□意識障害
□頭痛、吐き気は、ない事も多い。
●脳梗塞の前駆症状
1.食事中にはし(箸)を落とす。
2.言葉が出てこない。
3.片側の手足がしびれる。
4.ものが二重に見える、片方の目が見えにくい。
5.パピプペポ・ラリルレロがはっきり言えない。
6.目の前が暗くなる。
7,ふらっとする、ふわっとする感じ
そういった症状が数分~数十分間続く。
●脳梗塞の治療(急性期)
○血栓溶解療法
「脳に行く血管」に血が詰まったら、すぐに溶かす治療。
脳梗塞になってから3時間以内でしか、できない治療なので、
「脳梗塞の症状」を疑うような症状(片麻痺、 失語症、
意識障害など)が出たら、すぐに病院に連れて行く。
○脳のダメージを少なくする治療(内科的治療)
△脳梗塞後に、脳の膨らみを少しでも抑えて、
脳のダメージを抑える治療(点滴)。
△脳の循環を良くする治療(点滴)。
△脳の神経細胞を保護する治療(点滴)。
○外科的治療
△脳がむくんでいる間、一時的に頭蓋骨の一部を切ってはずす手術。
△動脈に詰まった血の固まりを取り除く手術。
△血液の不足した脳に対する血管のバイパス術。
「脳梗塞」っていうのは、「脳に行く血管」が詰まる病気です。
そして、その結果、片麻痺、失語症、意識障害なんかの
症状が出るって話でした。
それで、脳梗塞の治療は基本的には内科的な治療ですが、
場合によっては手術が必要になる事もあるんでしたね。
で、今までやってきたのは、脳梗塞になって「すぐ」。
医学的には「急性期」とか、「超急性期(3時間以内)」
の治療なんです。
脳梗塞になって、「すぐ」の治療は、ベストは脳に行く血管の
血の固まりを溶かしてあげて、脳に血液を流す治療。
それが無理なら、脳のダメージを抑えたり、
脳の循環を良くしたり、
脳の神経細胞を保護する治療をするんです。
で、今日は、脳梗塞の治療の続き、「慢性期の治療」についてです。
脳梗塞になって、急性期の治療が終わったら、慢性期の治療をします。
急性期の治療は、「脳のダメージを少なくする事」が目的ですが。
慢性期の治療は、「もう一度脳梗塞にならないようにする事」
が目的になります。
いわゆる、「脳梗塞の再発予防」です。
脳梗塞というのは、「脳に行く血管」に血が詰まる病気なので。
一言で言うと、血を詰まらせないようにするんですよ。
テレビや雑誌で言っている俗語を使うと、
「サラサラ血液」にするって事ですね。
納豆とか、そういう食べ物を食べる、ってのもあるんですが。
基本的には、「薬物療法」になります。
●脳梗塞の治療(慢性期)
○内科的治療
1,血液をサラサラにする治療
ちょっと細かい話になっちゃいますけどね。
以前もやりましたけど、脳梗塞の種類には
1)ラクナ梗塞、2)アテローム血栓性脳梗塞、3)心原性脳梗塞
の3種類があるんです。
で、おおざっぱに分けると、1)、2)は「動脈硬化」が原因
3)は「心臓」が原因なんで、「原因」が違うんですよ。
だから当然、使う薬も違います。
1)ラクナ梗塞、2)アテローム血栓性脳梗塞
この2つは、動脈硬化が原因で、血液をサラサラにする薬の中でも、
「抗血小板薬」という薬を使います。
「痛み止めの薬」で、「バファリン」とか「アスピリン」
って薬を聞いたことがありませんか?
あれ、実は脳梗塞の治療で使うのと、同じ薬なんですよ。
「アスピリン」って薬は、たくさん飲むと、
痛み止めや解熱作用があるんですけど。
もっと少ない量を飲むと、血液をサラサラにする効果があるんです。
同じ薬でも、「量」によって効果が違うって、珍しい薬です。
でも、薬の量は医者とか薬屋さんが決めていますから。
自分で血液をサラサラにしたいから、って思って
勝手に痛み止めの薬を飲んじゃ駄目ですよ!
痛み止めは、胃や腎臓に悪いですからね。
3)心原性脳梗塞
この予防には、「ワーファリン」って名前の薬を使います。
この薬が、今のところ、全ての飲み薬の中で一番、
血液を固まらせないって効果が強いです。
血の塊を溶かすこともできる強力な薬です。
「心原性脳梗塞」というのは、心臓の中で固まった血液が、
脳に行く血管に飛んで行って、脳梗塞になるので。
心臓の中で、血液を固まらせない治療をする必要があります。
また、この薬を飲んでいる人は、「納豆」を食べることができません。
血液をサラサラにする薬っていうのは、痛み止めと同じ種類の
アスピリンやバファリンをはじめ、いくつかあるんですが。
納豆を食べたら駄目って薬は、ワーファリンだけです。
2,原因となる病気の治療
脳梗塞の多くは、「動脈硬化」が原因ですから。
何回も出ていますが、「動脈硬化」というのは、
高血圧、糖尿病、高脂血症といった病気や、
タバコ、そして年齢が上がると進みます。
ですから、もう一度脳梗塞を繰り返さない為に、
タバコを吸っている人は、まず禁煙。
高血圧、糖尿病、高脂血症といった病気のある人は、
食事・運動療法や、それに対する薬物療法を行います。
この中でも特に「高血圧」の治療が最も重要です。
○外科的治療
動脈硬化性の脳梗塞の中でも、直径5~8mmの「太い血管」
の中にコレステロールや脂肪がたまって動脈硬化が起こり、
血の塊で血管が詰まるのを、アテローム(じゅく状硬化)
血栓性梗塞って言うんです。
イメージ図としては、これを見てください。
http://www.kudohchiaki.com/contents/lobby/mini/09.html
この真ん中、右に血管の絵がありますけど。
血管の内側が徐々に狭くなっていますよね。
この狭くなってる部分の事を、アテロームって言います。
正常な太さの血管が、突然詰まるって事は、あんまりないですが。
動脈硬化が進んで、狭くなった血管は詰まりやすいです、当然。
だから、検査をして脳に行く血管(頸動脈)が、すごく狭い場合、
それを事前に取ってしまう、という治療が行われます。
1,頸動脈内膜切除術
脳に行く血管の中でも、内頸動脈って言う動脈の根元
(ちょうど顎の骨の内側付近)が、一番狭くなりやすいんですよ。
で、この部分がすごーく狭く(具体的には70%以上の狭窄)
なった場合には、内頸動脈の根元の部分を直接切開して、
狭くなっている所(アテローム病変)を取り除く手術を行います。
2,血管内手術
脳に行く血管を機械的に、風船で膨らませて
広げてしまう、という治療があります。
しかも、頭や首を手術で切り開かないで、血管の中に
管を通して広げるだけで治療ができるんですよ。
それが、「血管内手術」です。
名前そのまんまですね(笑)
このページの絵に描いてあるんですが。
http://www.nmh.or.jp/noudou/kyousaku.htm
上の絵のように、狭くなった血管の中に、
まずは風船のような物をしぼんだまま入れます。
そして、血管の狭い部分に持っていって、
そこで圧力をかけて膨らまします。
そして、血管が広がった後、この写真にある
「ステント」という物で補強するんです。
これが、血管内手術です。
同じ様な血管内手術を、心臓では循環器内科でやるんですよ。
狭心症とか、心筋梗塞とか、心臓の血管が狭くなる病気で。
心臓の血管内手術は、私もたくさんやった事ありますよ。
もちろん、頭はないですけどね。
頭に関しては、この治療はかなり最近の治療ですし、
医者の技術も必要ですから。
できない病院も多いですよ。
今日はちょっと専門的な話が多くなってしまいましたねー。
細かい薬の名前とか、手術の名前を覚える必要はないですから。
あくまで、こういう病気だから、こういう治療をするんだ、
という「イメージ」で覚えて貰えば良いですよ!
という事で、今週は脳梗塞の予防的治療についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●脳梗塞の治療(慢性期)
○内科的治療
1,血液をサラサラにする治療
2,原因となる病気の治療
○外科的治療
首の血管が狭い場合に、予防的にその部分を取る、もしくは広げる。
1,頸動脈内膜切除術
2,血管内手術
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脳梗塞5、脳梗塞の治療(急性期)
2008年05月18日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 53 号 ◆
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<本日のテーマ> 脳梗塞5
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
脳卒中シリーズの脳梗塞について。
先週までのまとめ。
●脳梗塞とは
「脳に行く血管」が「詰まる」病気。
●脳梗塞の種類
1)ラクナ梗塞
2)アテローム血栓性脳梗塞
3)心原性脳梗塞
●脳梗塞の症状
□片麻痺(半身が動かなくなること)
□失語症(言葉がしゃべれなくなること)
□意識障害
□頭痛、吐き気は、ない事も多い。
●脳梗塞の前駆症状
1.食事中にはし(箸)を落とす。
2.言葉が出てこない。
3.片側の手足がしびれる。
4.ものが二重に見える、片方の目が見えにくい。
5.パピプペポ・ラリルレロがはっきり言えない。
6.目の前が暗くなる。
7.ふらっとする、ふわっとする感じ
そういった症状が数分~数十分間続く。
●脳梗塞の治療1
○血栓溶解療法
「脳に行く血管」に血が詰まったら、すぐに溶かす治療。
脳梗塞になってから3時間以内でしか、できない治療なので、
「脳梗塞の症状」を疑うような症状(片麻痺、 失語症、
意識障害など)が出たら、すぐに病院に連れて行く。
「脳梗塞」っていうのは、「脳に行く血管」が詰まる病気です。
そして、その結果、片麻痺、失語症、意識障害なんかの
症状が出るんですよ。
それで、脳梗塞の治療で一番良いのは、
「脳に行く血管」に血が詰まったら、すぐに溶かす治療。
というのが、先週の話でした。
そいでもって今日は、脳梗塞の治療の続きです。
●脳梗塞の治療2
○脳のダメージを少なくする治療(内科的治療)
脳梗塞の超急性期(3時間以内)では、血の固まりを溶かして、
血流の再開、脳循環の改善を目指すのがベストなのですが。
3時間以上経ったとか、年齢や出血のリスクが高くて、
この治療ができないって場合でも、別の治療があるんですよ。
「脳出血」のところでも出てきましたが。
最近購読を始めた読者の方も多いようなので、まずは復習。
「脳」というのは、非常に大事な臓器なので。
「頭蓋骨」で、周りが、がっちり守られています。
「脳みそ」って俗称がある位ですから。
脳っていうのは、やわらかいんですよ。
で、普通「腕」とか「足」とかをぶつけたら、
内出血して腫れてきますよね、ぷくーっと。
でも、脳の場合は血が出ても、頭蓋骨で
がっちり固定されているので、膨らむ所がないんですよ。
通常の場合は、頭蓋骨で脳をがっちりガードしてるんですが、
出血や梗塞で、脳が膨らんで来たら(脳浮腫)、
頭蓋骨のせいで、それ以上膨らむ事ができなくなっちゃって、
他の脳を圧迫する事になって、非常に困っちゃうんですよ。
そいで、本題。
脳梗塞で「脳」にダメージをくらってしまうと、
2~3日後に一番膨らんでひどくなって、
だいたい、1~2週間続くんです。
で、これをそのまま放っておくと、脳にかなりのダメージが
与えられちゃうんですよ。
脳に行く血の固まりを溶かして、血液を流す事はできなくても、
脳の膨らみを少しでも抑えて、脳のダメージを抑える治療。
こういう、「脳浮腫」を抑えるような点滴を1~2週間続けます。
無理矢理専門用語を用いると、「抗脳浮腫療法」と言います。
それとほぼ同時に、脳梗塞になって1~2週間位、
脳の循環を良くするような点滴や、
脳の神経細胞を保護する点滴なんかもします。
○外科的治療
脳梗塞の治療は、基本的には内科的な治療が行われます。
脳梗塞になってすぐ(3時間以内)であれば、ベストなのは、
脳に行く血管の血の塊を溶かす治療。
これも、内科的な治療ですし。
それができない場合は、脳のむくみをとったり、循環を良くしたり、
脳を保護する点滴をしますが、これも内科的な治療です。
でも、脳のむくみが、ものすごくひどくて、点滴だけでは無理。
って時もあるんですよ。
そういう時には外科的な治療(手術)をする時もあります。
この手術を、「減圧開頭術」って言います。
ま、簡単に言うと、「頭蓋骨の一部を切って、はずす手術」です。
脳が一時的に膨らんでいる間だけ、一時的に頭蓋骨をはずして、
脳浮腫のピークがすぎて数週間経ったら、頭蓋骨を元に戻します。
その間、取り外した頭蓋骨は零下70度の冷凍庫で保存しておきます。
その他に脳梗塞の手術として、動脈に詰まった血の固まりを取り除く
手術や、血液の不足した脳に対する血管のバイパス術もあります。
という事で、今週は脳梗塞の急性期の治療についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●脳梗塞の治療2
○脳のダメージを少なくする治療(内科的治療)
△脳梗塞後に、脳の膨らみを少しでも抑えて、
脳のダメージを抑える治療(点滴)。
△脳の循環を良くする治療(点滴)。
△脳の神経細胞を保護する治療(点滴)。
○外科的治療
△脳がむくんでいる間、一時的に頭蓋骨の一部を切ってはずす手術。
△動脈に詰まった血の固まりを取り除く手術。
△血液の不足した脳に対する血管のバイパス術。
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脳梗塞4、脳梗塞の治療1
2008年05月18日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 52 号 ◆
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<本日のテーマ> 脳梗塞4
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脳卒中シリーズの脳梗塞について。
先週までのまとめ。
●脳梗塞とは
「脳に行く血管」が「詰まる」病気。
●脳梗塞の種類
1)ラクナ梗塞
2)アテローム血栓性脳梗塞
3)心原性脳梗塞
●脳梗塞の症状
□片麻痺(半身が動かなくなること)
□失語症(言葉がしゃべれなくなること)
□意識障害
□頭痛、吐き気は、ない事も多い。
●脳梗塞の前駆症状
1.食事中にはし(箸)を落とす。
2.言葉が出てこない。
3.片側の手足がしびれる。
4.ものが二重に見える、片方の目が見えにくい。
5.パピプペポ・ラリルレロがはっきり言えない。
6.目の前が暗くなる。
7.ふらっとする、ふわっとする感じ
そういった症状が数分~数十分間続く。
「脳梗塞」っていうのは、「脳に行く血管」が詰まる病気です。
そして、その結果、片麻痺、失語症、意識障害なんかの
症状が出るって話でした。
そいじゃあ、脳梗塞になってそういった症状がでたら、
どういう治療をするのか、って事で。
今日は脳梗塞の治療についてです。
○脳梗塞の治療
「脳梗塞」っていうのは、「脳に行く血管」が詰まる病気。
って、脳梗塞シリーズになってから書いていますけどね。
具体的に、何が詰まるかって言うと、ほとんどの場合
「血」が固まって、そいで、それが血管に詰まるんですよ。
ちょっと話は変わって、
転んで膝を擦り剥いたら、「血」が出ますよね。
でも、血がでても、しばらくしたら、血は止まりますよね、普通。
もし血が出ても止まらなかったら、膝を擦り剥いただけでも、
出血多量で死にますから。
でも、普通の人は、膝を擦り剥いただけじゃ、死にませんよね。
血液の病気とか、血が止まりづらくなる薬を飲んでいる人の場合、
擦り剥いたり、怪我しただけで大変な事になる場合もありますが。
普通の人は、血が出ても自然に血が止まるように、
人間の体っていうのはできています。
膝を擦り剥いたら、いつの間にか「かさぶた」が出来ていますよね。
「かさぶた」っていうのは、血が固まったものなんですよ。
で、「かさぶた」なんですがね。
できてすぐに、「固まったかな」って思ってはがすと、
内側の方が固まっていなかったりしますよね。
子供の頃に、痛い目にあった覚え、ありませんか(笑)
大人になっても、なんとなく、はがしたくなりますが。
そいで、数日経って、完全にかたまると、上手にはがせたり、
自然にはがれたりしますよね、「かさぶた」。
そんな感じで「血」っていうのは、完全に固まるまでに、
少し時間がかかるんですよ。
逆に言うと、「血」が固まってすぐにならば、
「血の固まり」を「溶かす」事ができるんですよ。
だから、最も良い脳梗塞の治療というのは、
「血管の中の血の固まりを、溶かす事」なんです。
こういうのを、医学用語で
「血栓溶解療法」と言います。
ま、言葉を覚える必要はありませんけどね。
脳梗塞っていうのは、脳に行く血管に血が固まって詰まり、
その先に血(酸素)が行けなくなって、
そいで脳がやられちゃう病気なので。
血の固まりを溶かす事ができれば、その先に血が流れるので。
脳に血が流れて、一件落着ってわけですわ。
ま、きれいさっぱり良くなるってわけではないんですがね。
でも、さっき言ったように、時間が経つと固まっちゃうから、
固まってからすぐに、血の固まりを溶かさないといけないんです。
具体的には、脳梗塞になってから「3時間以内」です。
だから、前回も書いた様な、「脳梗塞」を疑うような
症状が出たら、すぐに病院に連れて行ってあげて下さいね!
そして、使う薬の名前は「t-PA」って言います。
ついこの間、脳梗塞の「画期的な新薬」って事で、
テレビに出ていましたねー。
ま、日本では認可されてからは、まだ1年くらいなんですが。
欧米ではもう10年位使われているので、ちょっと「新薬」
って言うのはどうかなー、って思ってテレビ見ていましたけどね。
「脳梗塞」っていうのは、「脳に行く血管」に「血の固まり」
が詰まって、血が流れなくなる病気なので。
一番良い治療は、その「血の固まり」を「溶かす」治療。
そして、その為には脳梗塞になってから「3時間以内」
じゃないといけない、って話でした。
細かい事を言うと、「血の固まり」を溶かす薬だから、
脳出血の確率がだいたい3~10倍になるので。
脳出血になりにくい人を選んで使わないと駄目、とか。
いろいろ難しいんですけどね。
ま、細かい事は置いておいて、脳梗塞の治療で一番良い治療は、
早く血の固まりを溶かす事、って話でした。
じゃあ、脳梗塞になってから、3時間以上経ったらどうするんだ。
とか、他に治療法はないのか、とか。
そういった話は、次回って事で。
今日は、脳梗塞の治療についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●脳梗塞の治療1
○血栓溶解療法
「脳に行く血管」に血が詰まったら、すぐに溶かす治療。
脳梗塞になってから3時間以内でしか、できない治療なので、
「脳梗塞の症状」を疑うような症状(片麻痺、 失語症、
意識障害など)が出たら、すぐに病院に連れて行く。
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脳梗塞3、脳梗塞の症状
2008年05月18日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 51 号 ◆
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<本日のテーマ> 脳梗塞3
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脳卒中シリーズの脳梗塞について。
先週までのまとめ。
●脳梗塞とは
「脳に行く血管」が「詰まる」病気。
●脳梗塞の種類
1)ラクナ梗塞
○「脳の中の方に行く細い血管」が詰まるタイプの脳梗塞。
特に、高血圧と関係が深い。
○小さな血管が多数詰まると痴呆(ちほう)などの
症状が表れることもある。
2)アテローム血栓性脳梗塞
○直径5~8mmの「太い血管」が動脈硬化が起こって、血の塊で
血管が詰まる梗塞を、アテローム(じゅく状硬化)血栓性梗塞と言う。
○大きな血管が詰まるので、重症になる人が多い。
○高血圧、高脂血症や糖尿病とも関係が深い。
3)心原性脳梗塞
○心臓の中にできた血の塊が脳に移って、
血管をふさぐのが心原性脳梗塞。
○心房細動という不整脈を持っていると、心原性の脳梗塞を
起こす確率が非常に高くなる。
「脳梗塞」っていうのは、「脳に行く血管」が詰まる病気です。
そして、その脳の血管の詰まった部位、なんで詰まったのか、
その原因によって名称が変わるという話でした。
じゃあ、脳梗塞になったらどんな症状が出るのか?
って事で、今日は脳梗塞の症状についてです。
「脳梗塞」っていうのは、「脳に行く血管」が詰まる病気。
「脳出血」は、「脳に行く血管」から出血する病気。
なんですけどね。
どっちの病気も「脳」がやられちゃう、って事は同じなので。
基本的には、脳出血の症状も脳梗塞の症状も、
ほとんど同じです。
ただ、脳出血の場合は、頭痛があることが多いんですけど、
脳梗塞の場合は、むしろ頭痛がないことの方が多いです。
具体的には、
○脳梗塞の症状
片麻痺(半身が動かなくなること)
失語症(言葉がしゃべれなくなること)
意識障害
+(頭痛、吐き気)
ってところですね。
それと、脳出血と脳梗塞の違いで、もう一つ大事なこと。
それは、脳梗塞の場合は、「前駆症状」があることもあるんです。
まあ、ない事も多いんですけどね。
脳梗塞の種類には、
1)ラクナ梗塞
2)アテローム血栓性脳梗塞
3)心原性脳梗塞
があると、前回お話しましたけどね。
このうちの、1)、2)、は動脈硬化が原因なんですよ。
動脈硬化っていうのは、徐々に血管が硬くなって、
もろくなるので、「前駆症状」が出る場合があります。
3)の心原性は、突然なるので、「前駆症状」は普通ないです。
「前駆症状」っていうのは、簡単に言うと、
「脳梗塞」の一歩手前、脳梗塞になりかけの状態の時に起こります。
こういうのを医学用語で、「一過性脳虚血」って言います。
「脳梗塞」は脳に行く血管が「完全に詰まって」、
それより先に血液が行かなくなる事なんですが。
「一過性脳虚血」って言うのは、脳に行く血管が「詰まりかけて」、
一時的に頭に行く血液の量が減る事を言います。
「虚血」っていうのは医学用語で、血が行かないって事なので、
一時的に血が行かないって事で、字の通りですね!
○脳梗塞の前駆症状
1.食事中に、はし(箸)を落とす。
2.言葉が出てこない。
3.片側の手足がしびれる。
4.ものが二重に見える、片方の目が見えにくい。
5.パピプペポ・ラリルレロがはっきり言えない。
6.目の前が暗くなる。
それに、ふらっとする、ふわっとするとか、
そういう症状が出る事もありますね。
一過性(一時的)に血が行かなくなるので、
こういった症状は普通は、数分から、せいぜい数十分位です。
ずーっと続くようであれば、
それは、完全に脳に行く血管が詰まった、「脳梗塞」や
「脳出血」である可能性がありますから。
すぐに救急車を呼んで、脳外科のある病院に行ってくださいね。
これらの前駆症状のうち、いくつかがあるようであれば、
脳神経外科のある病院に行って、頭のCTやMRIを
やってもらった方が良いですよ!
という事で、今週は脳梗塞の症状、前駆症状についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●脳梗塞の症状
□片麻痺(半身が動かなくなること)
□失語症(言葉がしゃべれなくなること)
□意識障害
□頭痛、吐き気は、ない事も多い。
●脳梗塞の前駆症状
1.食事中にはし(箸)を落とす。
2.言葉が出てこない。
3.片側の手足がしびれる。
4.ものが二重に見える、片方の目が見えにくい。
5.パピプペポ・ラリルレロがはっきり言えない。
6.目の前が暗くなる。
7.ふらっとする、ふわっとする感じ
そういった症状が数分~数十分間続く。
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脳梗塞2、脳梗塞の種類
2008年05月18日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 50 号 ◆
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<本日のテーマ> 脳梗塞2
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先週からは、脳卒中シリーズの脳梗塞についてでしたね!
まずは、先週のまとめ。
●脳梗塞とは
「脳に行く血管」が「詰まる」病気。
●脳梗塞の種類
1)ラクナ梗塞
脳に行く血管の中でも、先の方の細ーい血管が詰まったもの
2)アテローム血栓症
脳に行く血管の比較的根元の方が、動脈硬化が原因で詰まったもの
3)心原性脳塞栓
心臓の中で出来た血の塊が脳に行く血管に詰まったもの
「脳梗塞」っていうのは、「脳に行く血管」が詰まる病気です。
そして、その脳の血管の詰まった部位、なんで詰まったのか、
その原因によって名称が変わるという話でした。
脳梗塞には、大きく分けて3つ
1)ラクナ梗塞、
2)アテローム血栓症、
3)心原性脳塞栓
の種類があるんですが。
今回はそれぞれについて、説明していきましょー!
1)ラクナ梗塞(36%)
脳簿深いところにある直径1mm以下の細い血管が傷んで詰まる、
ラクナ(水たまり)梗塞というタイプです。
脳出血の時に、
脳の内部で更に細かく枝分かれして細くなった、
直径約0.1ー0.5ミリの細ーい動脈。
この細ーい動脈が破裂して出血を起こす病気が「脳出血」。
という話をしましたが。
これと同じ、「脳の中の方に行く細い血管」が詰まる、
脳梗塞のタイプを「ラクナ梗塞」と言います。
ラクナ梗塞は、脳梗塞のなかでも特に、
高血圧と関係が深いんですよ。
血圧が高くなって、血管の壁が厚くなることで詰まります。
病巣は小さく、半身がしびれたり、
言葉がもつれるなど、軽症のことが多いです。
ただ、小さな血管が多数詰まると痴呆(ちほう)などの
症状が表れることもあります。
2)アテローム血栓性 (31%)
直径5~8mmの「太い血管」の中にコレステロールや
脂肪がたまって動脈硬化が起こり、血の塊で血管が詰まるのを、
アテローム(じゅく状硬化)血栓性梗塞って言います。
アテロームは大きな血管が詰まるので、重症になる人が多いんです。
高血圧に加えて、高脂血症や糖尿病とも関係が深い病気です。
アテローム血栓性梗塞では、出来るだけ早く、
次の血栓が出来ないように治療します。
具体的には、血を固める血小板の機能を抑える
アスピリンなどの抗血小板薬を使います。
3)心原性脳梗塞(20%)
心臓の中にできた血の塊が脳に移って、
血管をふさぐのが心原性脳梗塞症です。
巨人の「長嶋元監督」がなったので、有名ですね。
「大きな血管の根元」が詰まることが多くって、
失語症(言葉がしゃべれなくなること)や視野障害
(一部だけ見えなくなる事)などが起きることがあります。
脳が腫れて正常な部分まで圧迫して、
意識がかなり悪くなることもあります。
「心房細動」という不整脈を持っていると、普通の人に比べて
心原性の脳梗塞を起こす確率は5~10倍くらい
高いと言われています。
80歳で脳梗塞になった人の1/3は心房細動で、
その約8割が心原性の脳梗塞です。
心原性の場合は脳の腫れを防ぐ薬を投与すると同時に、
ワルファリンという抗凝固薬で、
心臓に血栓が出来ないように予防します。
ワルファリンって薬を飲んでいると、
納豆を食べてはいけないんですよー。
同じ、血液をさらさらにする薬でも、
他の薬の場合は、納豆を食べても良いので、
わからないって人は、主治医に確認してみてくださいね!
という事で、今週は脳梗塞の種類についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●脳梗塞の種類
1)ラクナ梗塞
○「脳の中の方に行く細い血管」が詰まるタイプの脳梗塞。
特に、高血圧と関係が深い。
○小さな血管が多数詰まると痴呆(ちほう)などの
症状が表れることもある。
2)アテローム血栓性脳梗塞
○直径5~8mmの「太い血管」が動脈硬化が起こって、血の塊で
血管が詰まる梗塞を、アテローム(じゅく状硬化)血栓性梗塞、と言う。
○大きな血管が詰まるので、重症になる人が多い。
○高血圧、高脂血症や糖尿病とも関係が深い。
3)心原性脳梗塞
○心臓の中にできた血の塊が脳に移って、
血管をふさぐのが心原性脳梗塞。
○心房細動という不整脈を持っていると、心原性の脳梗塞を
起こす確率が非常に高くなる。
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脳梗塞1、脳梗塞とは
2008年05月18日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 49 号 ◆
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<本日のテーマ> 脳梗塞1
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脳卒中シリーズ。
「脳卒中」っていう病気そのものはなくって、「脳出血」、
「脳梗塞」、「くも膜下出血」などを合わせた、いわゆる「総称」です。
先週まではその中でも「脳出血」について勉強してきたんですが。
今週からは、気分を改めて「脳梗塞」について勉強しますよー!
「脳出血」というのは「脳に行く血管」が「破れて出血」する病気でしたが。
「脳梗塞」というのは、「脳に行く血管」が「詰まる」病気です。
ここでちょっと、「脳出血」の復習。
人間の脳っていうのは、脳に酸素や栄養を運ぶ動脈が、
無数に張り巡らされているんです。
頭(脳)に行く動脈は、心臓から大動脈→頸動脈(首の動脈)
となって、それが枝分かれして脳動脈になります。
そいで、それが脳の内部で更に細かく枝分かれして細くなった、
直径約0.1ー0.5ミリの細ーい動脈。
この細ーい動脈が「破裂して出血」を起こす病気が
「脳出血」なんです。
今回から勉強していく「脳梗塞」って病気は、
「脳に行く血管」が「詰まる」病気なんです。
その前に、医学用語の解説。
「脳梗塞」の前に、このメルマガで「心筋梗塞」、
「肺梗塞」についてもやりましたので。
以前からメルマガを読んで頂いている読者の方にはこれも
復習になりますけど。
「梗塞」って言うのは、医学用語なんです。
血管(動脈)が詰まって、その結果、その先の組織や臓器に
血液(酸素)がずーっと行かなくなって組織や臓器が死んじゃう事。
この事を医学用語で「梗塞」と言います。
脳に行く血管が詰まって、脳の組織が死んだら、「脳梗塞」。
心臓に行く血管が詰まって、心臓の組織が死んだら、「心筋梗塞」。
肺に行く血管が詰まって、肺の組織が死んだら、「肺梗塞」。
って事っす。
ちなみに、 肺梗塞について知りたい人は、こちらもどうぞ!
『気をつけて!死んじゃうかも!
フライトの旅行で注意すべき病気!』
http://mailzou.com/get.php?R=3920&M=385
「脳に行く血管」が詰まるってさっきから言っていますが。
具体的に、脳に行く血管っていうのは、
「内頸動脈」、「椎骨脳底動脈」等があるんですがね。
もちろん、この血管の名前を覚える必要はありません。
でも、イメージは必要だと思うので、
簡単な絵があるので、ちょっと見てみてください。
→ http://tinyurl.com/ts6k5
心臓から大動脈→頸動脈(首の動脈)となって、
それが枝分かれして脳動脈になるんですが。
ここに出ている絵は、首~頭の動脈です。
それで、これが脳の中に入る時には、枝分かれしてもっと細くなって、
細かい血管になって入るんですよー。
そして、本題。
●脳梗塞の種類
脳梗塞は、「脳に行く血管」が「詰まる」病気なんですが。
脳の血管の先の方、細ーい血管が詰まるものと、
もっと根元の、要は首の動脈が詰まるもの、
そして、何が原因で詰まったかによって、名称が変わります。
1)ラクナ梗塞
2)アテローム血栓症
3)心原性脳塞栓
脳出血の時に話した、脳に行く血管の中でも、
先の方の細ーい血管が詰まったものが、「ラクナ梗塞」。
もう少し根元が動脈硬化が起きて詰まったら、「アテローム血栓症」。
心臓の中で出来た血の塊が、脳に行く血管に詰まったら、
「心原性脳塞栓」。
おおざっぱに言うと、この3つに分かれます。
今回は医学用語の解説や、前の復習が多くって長くなっちゃったので。
それぞれについての話は、次回にしましょうか。
という事で、今週からは脳梗塞についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●脳梗塞とは
「脳に行く血管」が「詰まる」病気。
●脳梗塞の種類
1)ラクナ梗塞
脳に行く血管の中でも、先の方の細ーい血管が詰まったもの
2)アテローム血栓症
脳に行く血管の比較的根元の方が、動脈硬化が原因で詰まったもの
3)心原性脳塞栓
心臓の中で出来た血の塊が脳に行く血管に詰まったもの
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