心不全24、心不全のでの注意点2
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 112 号 ◆
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<本日のテーマ> 心不全24(心不全での注意点2)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今日も「心不全での注意点」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸、息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸、咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I~IV度
I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心、貧血、慢性の肺疾患
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
○心臓弁膜症、先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」、高血圧
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
●心不全の検査
○胸部レントゲン写真、心電図、血液検査
心臓カテーテル検査、胸部CT、MRI等
●心不全の治療
○「心不全そのもの」の治療に加えて、
「心不全の原因となる病気」の治療もある。
●心不全の予防
○心不全そのものを予防する事はできない。
○ただし、「心不全の原因となる病気」
高血圧に関しては、生活習慣を改善する事によって、
ある程度は予防できる。
○「心不全の原因となる病気」である「心筋梗塞」
に関しても、禁煙、高血圧、糖尿病、高脂血症(脂質異常症)
を予防する事によって、ある程度は予防できる。
●心不全での注意点
○水分と塩分を制限する。
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
そして心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心臓弁膜症、
高血圧、徐脈や頻脈等の不整脈があるんですよ。
そいで、「心不全の治療」の基本は、
体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげる事です。
それに加えて、「心不全の原因となる病気の治療」もあります。
また、心不全そのものは予防する事は出来ないけど、
心不全の原因として最も多い心筋梗塞に関しては、
高血圧や糖尿病、高脂血症(脂質異常症)を予防して、
動脈硬化を進ませなければ、ある程度は可能なんですよ。
で、実際に心不全になっちゃった場合には、
水分や塩分を制限する必要がある、って話でした。
そいで、今日も心不全での注意点の続きです。
●心不全での注意点
心不全っていうのは「心臓の機能が低下した状態」
っていう事ですから。
心不全の患者の場合、心臓にあまり負担を与えないようにする。
っていうのが、原則です。
水分(塩分)を取りすぎると、体の中の水分が
多くなりすぎて、心臓に負担がかかる。
だから、水分(塩分)を制限するんだよ。
っていうのが、先週の話でしたね。
そいで、今週はそれ以外で、心臓に負担がかかることを
やめましょう、っていう話です。
○運動制限
運動した後って、心臓がバクバクしますよね。
あれって、心臓がたくさん動いているって証拠なんですよ。
そして、息もハーハーいいますよね。
運動をすると、筋肉がいつのも何倍も酸素を必要とするので。
呼吸も荒くなるし、酸素を運ぶ血液もたくさんいるから。
血液を送り出すポンプの役割をしている心臓も、
たくさん仕事をしなきゃいけないんですよ。
一分間に60回、心臓が拍動するより、
120回の方が、2倍の血液を送れますよね。
でも、それって心臓が2倍働いているっていう事だから。
すごーく、心臓に負担がかかっている、って事なんですよ。
運動をすると、筋肉が大量に酸素を使うので。
心臓がたくさん働かなきゃいけなくなっちゃうんです。
だから、心不全の場合「運動制限」っていうのも、
大事になります。
ただし、心臓が悪い人は、ずーっと安静にしなきゃならない。
って事ではないですよ。
急性心不全で、急速に悪くなった場合は、
一時的に絶対安静のような状態が必要ですけど。
ずーっと安静にしていたら、寝たきりになっちゃいますからね。
それに、慣れてきたら逆に軽い運動をした方が、
心臓にも体にも良いですから。
慢性心不全の場合は、軽い運動は良いけど、
激しい運動はしてはいけない、って事になります。
○太りすぎない様に、注意する
単純計算で、体重50キロの人と体重100キロの人。
どっちが、栄養とか酸素必要ですかね。
やっぱ、100キロの人ですよね。
体重が多いっていう事は、それだけ必要な酸素や
栄養とかが多いって事になります。
ま、厳密には内臓も筋肉も2倍って事ではないので。
2倍まではいかないと思いますけどね。
でも、多い事は確かです。
酸素や栄養を運ぶのは「血液」ですから。
血液を送り出すポンプの役割をしている、心臓にも
当然負担がかかります。
だから、体重が多いと、心臓にかかる負担も多くなるので、
太りすぎない、って事も大事です。
○風邪をひかない
熱がでると、脈が速くなりますよね。
水分が足りなくて、脱水になるって事もあるんですけど。
そうでなくても、熱が出ると脈が速くなります。
脈の速さっていうのは、心拍数とほとんど一緒ですから。
それだけ、心臓も動いている、って事になります。
だから、心臓負担をかけないために、
風邪をひかない、熱を出さないって事も必要です。
まあ、風邪をひきたくて、ひく人なんていませんから。
風邪ひかないように注意してね、って事です。
そんな感じで、今日も心不全の注意点についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
これで「心不全」については終わりですよー。
お疲れ様でした!!!
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●心不全のでの注意点2
○激しい運動はしない
○太りすぎない
○風邪をひかない
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心不全23、心不全での注意点
2008年07月13日
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<本日のテーマ> 心不全23(心不全での注意点)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今日は「心不全での注意点」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸、息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸、咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I〜IV度
I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心、貧血、慢性の肺疾患
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
○心臓弁膜症、先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」、高血圧
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
●心不全の検査
○胸部レントゲン写真、心電図、血液検査
心臓カテーテル検査、胸部CT、MRI等
●心不全の治療
○「心不全そのもの」の治療に加えて、
「心不全の原因となる病気」の治療もある。
●心不全の予防
○心不全そのものを予防する事はできない。
○ただし、「心不全の原因となる病気」
高血圧に関しては、生活習慣を改善する事によって、
ある程度は予防できる。
○「心不全の原因となる病気」である「心筋梗塞」
に関しても、禁煙、高血圧、糖尿病、高脂血症(脂質異常症)
を予防する事によって、ある程度は予防できる。
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
そして心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心臓弁膜症、
高血圧、徐脈や頻脈等の不整脈があるんですよ。
そいで、「心不全の治療」の基本は、
体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげる事です。
それに加えて、「心不全の原因となる病気の治療」もあります。
また、心不全そのものは予防する事は出来ないけど、
心不全の原因として最も多い心筋梗塞に関しては、
高血圧や糖尿病、高脂血症(脂質異常症)を予防して、
動脈硬化を進ませなければ、ある程度は可能、って話でした。
心不全について、いろいろ勉強して、
心不全を予防できれば一番良いんだけど。
予防できない場合もありますから。
実際に心不全になっちゃったら、何に注意したら良いの?
って事で、今日は心不全で注意すべき事についてです。
●心不全での注意点
心不全っていうのは「心臓の機能が低下した状態」
っていう事ですから。
心不全の患者の場合、
「心臓にあまり負担を与えないようにする。」
っていうのが、原則になります。
じゃあ、どんな事をしたら心臓に負担がかかるのか。
っていう事を考えて、それをしなきゃ良いんですよ。
簡単に言えば。
だから、心臓に負担がかかる事、っていうのを
具体的にあげていきましょうか。
○塩分、水分を取りすぎない
心不全で注意しなきゃいけない事で、最も基本的な事が、
「塩分、水分制限」です。
心不全っていうのは、心臓が十分に機能しないで、
体の中に水分が過剰になっている状態です。
その結果、息が苦しくなったり、体がむくんだりする、
っていう心不全の症状がでます。
心不全というのは「体の中に水分が多い状態」っていう事なので、
水分を摂りすぎると良くない。
っていうのは、わかりますよね。
ただでさえ、水分が多い状態なのに、
そこに更に水分を摂ったら、なんか悪そう。
って思いますよね。
それ、正解です。
水分制限はわかるけど。
なんで、塩分も制限しなきゃいけないんだ?
って思いましたか。
鋭い突っ込みです。
これ、すごく大事な事なんで。
ちょっと説明していきますね。
人間の体って、うまくできていて。
「自己調節能」って言うんですかね。
急激に変化があっても大丈夫なように、
自分で調節するような仕組みになっているんですよ。
専門用語では「ホメオスターシス」って言います。
日本語に直すと、「恒常性」かな。
人間って恒温動物だから。
寒い外に行っても、体温が急激には下がらないですよね。
そういうやつですわ。
それと似たような感じで、「血液中のナトリウムの濃度」
っていうのも、一定に保とうとする機能が働きます。
「塩」っていうのは、正式名称は「塩化ナトリウム」ですよね。
これ、中学生くらいの時に習ったでしょ。
ここで、中学生レベルの問題。
Q1)
1%食塩水が1リットルあります。
これに入っている、塩と水って何グラム?
答えは簡単ですね。
A1)塩 10グラム、 水 990グラム
じゃあ、追加問題。
Q2)
そこに塩が2グラム入りました。
濃度を1%に保つには、水が何cc(グラム)必要でしょうか。
はい、正解。
A2)
水 198cc(グラム)ですね。
人間の体のナトリウム濃度の場合も同じです。
塩分をたくさん摂ったら、
血液中のナトリウムの濃度は上がります。
で、血液中のナトリウム濃度を一定に保つ為には、
水を入れれば良いんですよ。
食塩水の問題と一緒ですね。
体の中に水を入れる、っていうのは、
具体的に言うと「水を飲む」って事です。
その為には、「喉が渇く」って感じれば、
水を飲みますよね。
人間の体には「口渇中枢」っていうのがあって、
血液中の塩分の濃度が上がると、これが刺激されて、
「喉が渇く」って感じるんですよ。
そいで、喉が渇いて水を飲むので、
体の中に水が入るので、血液の塩分(ナトリウム)の
濃度が下がる、っていう仕組みです。
だから、塩分を摂りすぎると、喉が渇いて
水分が欲しくなります。
喉が渇いても、海水を飲んじゃ駄目。
って言われるのは、こういう意味です。
海水っていうのは、塩分が濃いから。
海水を飲んだら、余計に喉が渇くんですよ。
そんなわけで、ちょっと化学の問題チックになりましたが。
心不全の時は、水分だけでなく、塩分も制限しなきゃいけない。
っていう話でした。
わかったかな?
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●心不全での注意点
水分と塩分を制限する。
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心不全22、心不全の予防
2008年07月13日
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<本日のテーマ> 心不全22(心不全の予防)
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今日は「心不全の予防」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸、息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸、咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I~IV度
I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
○貧血、慢性の肺疾患
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
●心不全の検査
○胸部レントゲン写真、心電図、血液検査
心臓カテーテル検査、胸部CT、MRI等
●心不全の治療
○「心不全そのもの」の治療に加えて、
「心不全の原因となる病気」の治療もある。
●急性心不全の治療
○メインになるのは利尿剤(おしっこを強制的に出す薬)
○利尿剤(利尿薬)には、点滴と飲み薬がある
○血管拡張薬(点滴と飲み薬、両方ある)
○血圧が下がれば、血圧を上げる薬
○不整脈が出れば、不整脈を止める薬、等
●慢性心不全の治療
○利尿剤(飲み薬)
○血管拡張薬(飲み薬)
○心臓の負担をとる(興奮する方の神経を抑える薬)
●心不全の原因となる病気の治療
○心筋梗塞、不安定狭心症が原因の心不全の場合、
血管内手術で、心臓の表面の血管(冠動脈)を広げる。
○心臓の弁が悪くなる病気の場合
根本的な治療は、心臓の弁を交換する「手術」しかない。
●心不全の原因となる病気の治療
○不整脈が原因の場合
基本的には薬による治療。
薬では無理な場合は、カテーテルアブレーションを
行ったり、ペースメーカーを植え込む場合もある。
○心臓以外の病気が原因の場合。
貧血の原因となる出血、鉄不足等の治療をする、
肺の病気の場合、薬を飲む。
甲状腺の場合は、基本的には薬の治療。
脚気の場合は、ビタミン剤を飲む。
●心不全の原因が不明の場合の治療
○拡張型心筋症の場合
薬や点滴、特殊なペースメーカーの治療をして、
それでも難しいなら、最終的には「心臓移植」。
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
そして心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心臓弁膜症、
高血圧、徐脈や頻脈等の不整脈があるんですよ。
そいで、「心不全の治療」の基本は、
体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげる事です。
それに加えて、「心不全の原因となる病気の治療」もあります。
心筋梗塞や、重症の狭心症の場合は、血管内手術をして、
心臓の表面の血管(冠動脈)を広げる治療する。
心臓の弁が悪い場合は、弁を取り替える手術。
不整脈だと、薬やアブレーションっていう治療。
そういうのが駄目な場合、最終的には「心臓移植」しかない。
って話でした。
そいで、「心不全の治療」に関しては、前回までで終了して。
今日は「心不全の予防」についてです。
●心不全の予防
「心不全」っていうのは、「病気」ではなくって、
「病態」、「状態」だって言うのは、何回も書いている事なんで。
「心不全」そのものを予防する事はできないんですよ。
だって、病気じゃないんだから。
でも、「心不全の原因となる病気」のうち、
いくつかは、ある程度予防できるんですよ。
具体的に、心不全の原因となる病気っていうのは、
以前にもやって、復習にも書いてあるけど。
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
○貧血、慢性の肺疾患
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
こんな感じですわ。
残念な事に、心不全の原因となる病気の中でも、
予防できない病気も多いんですよ。
例えば、「バチスタの手術」でも出てきた、「拡張型心筋症」
っていう、原因不明の病気とか。
心臓弁膜症とか、心筋炎とか、不整脈とか。
そういう心臓の病気は、予防する事ができません。
でも、心不全の原因となる病気の中で、最も多い原因。
「心筋梗塞」に関しては、ある程度予防する事が出来るんですよ。
「心筋梗塞」っていう病気は、このメルマガで何回も出てきたけど。
動脈硬化が進んで、心臓の血管(冠動脈)が細くなって。
そいで、心臓の血管(冠動脈)が詰まって、心臓の筋肉(心筋)
が死んでしまう病気です。
その結果、心不全になる事もあります。
心筋梗塞っていうのは、動脈硬化が進んでなる病気なんですよ。
動脈硬化っていうのは、高血圧、糖尿病、高脂血症(脂質異常症)
といった病気や、タバコを吸うと進みますから。
高血圧、糖尿病、高脂血症(脂質異常症)を予防したり、
禁煙する、っていう事で、ある程度予防する事ができます。
心筋梗塞になりやすい家系っていうのが、遺伝的にあるので。
そういうのは、予防できませんけどね。
タバコを止めたり、生活習慣病を予防する、
っていう事は、生活習慣を改善する事である程度は可能です。
また、高血圧がずーっと続くと、心臓に負担がかかって、
心不全になる事もありますから。
高血圧自体を予防する、もしくは血圧をきちんと管理する、
っていう事でも、高血圧性の心不全は予防できます。
そんなわけで、「心不全」そのものを予防する事は、
難しいんだけど。
「心不全の原因となる病気」を予防する事は、
ある程度できる、って話でした。
「予防する」っていうのは、絶対に病気にならないって
事ではなく、あくまでも、
「病気になる確率を減らす」って事ですからね。
そこらへんは、勘違いしないでね!
心筋梗塞、心不全を予防したかったら、これを読んでね!
★日本一わかりやすい!「高血圧」
http://www.muryoj.com/get.php?R=826&M=874
★日本一わかりやすい!「糖尿病」
http://www.muryoj.com/get.php?R=824&M=874
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●心不全の予防
○心不全そのものを予防する事はできない。
○ただし、「心不全の原因となる病気」
高血圧に関しては、生活習慣を改善する事によって、
ある程度は予防できる。
○「心不全の原因となる病気」である「心筋梗塞」
に関しても、禁煙、高血圧、糖尿病、高脂血症(脂質異常症)
を予防する事によって、ある程度は予防できる。
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心不全21、心不全の原因となる病気の治療4
2008年07月13日
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<本日のテーマ> 心不全21(心不全の治療9)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今日も「心不全の治療」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸、息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸、咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I~IV度
I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
○貧血、慢性の肺疾患
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
●心不全の検査
○胸部レントゲン写真、心電図、血液検査
心臓カテーテル検査、胸部CT、MRI等
●心不全の治療
○「心不全そのもの」の治療に加えて、
「心不全の原因となる病気」の治療もある。
●急性心不全の治療
○メインになるのは利尿剤(おしっこを強制的に出す薬)
○利尿剤(利尿薬)には、点滴と飲み薬がある
○血管拡張薬(点滴と飲み薬、両方ある)
○血圧が下がれば、血圧を上げる薬
○不整脈が出れば、不整脈を止める薬、等
●慢性心不全の治療
○利尿剤(飲み薬)
○血管拡張薬(飲み薬)
○心臓の負担をとる(興奮する方の神経を抑える薬)
●心不全の原因となる病気の治療
○心筋梗塞、不安定狭心症が原因の心不全の場合、
血管内手術で、心臓の表面の血管(冠動脈)を広げる。
○心臓の弁が悪くなる病気の場合
根本的な治療は、心臓の弁を交換する「手術」しかない。
●心不全の原因となる病気の治療
○不整脈が原因の場合
基本的には薬による治療。
薬では無理な場合は、カテーテルアブレーションを
行ったり、ペースメーカーを植え込む場合もある。
○心臓以外の病気が原因の場合。
貧血の原因となる出血、鉄不足等の治療をする、
肺の病気の場合、薬を飲む。
甲状腺の場合は、基本的には薬の治療。
脚気の場合は、ビタミン剤を飲む。
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
そして心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心臓弁膜症、
高血圧、徐脈や頻脈等の不整脈があるんですよ。
そいで、「心不全の治療」の基本は、
体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげる事です。
それに加えて、「心不全の原因となる病気の治療」もあります。
心筋梗塞や、重症の狭心症の場合は、血管内手術をして、
心臓の表面の血管(冠動脈)を広げる治療する。
心臓の弁が悪い場合は、弁を取り替える手術。
不整脈だと、薬やアブレーションっていう治療をする、
って話でした。
んで、今日も「心不全の治療」についてです。
●心不全の治療
心不全の原因となる病気の治療に関しては、
先週までのメルマガで書いてきたんだけど。
心不全の原因となる病気の治療ができない心不全。
っていうのもあるんですよ。
どんな病気かっていうと、「原因不明の病気」です。
原因が不明だから、治療もできないんですよ。
具体的には「拡張型心筋症」っていう病気です。
国に「難病」(特定疾患)として指定されている、
いわゆる「不治の病」と言われるものです。
どんな病気かっていうと、
心臓を風船に例えると、「古くなった風船」のイメージです。
輪ゴムでもそうですけど。
ゴムが古くなると、あんまり伸びないですよね。
で、だらーん、と長くなっちゃう、輪ゴムが。
そんな感じ。
拡張型心筋症って病気の場合。
心臓が大きくなって、古いゴムの様に
伸びる力も縮む力もないので、
十分に収縮できないから。
「心不全」になるんですよ。
一般的な心不全の治療である、飲み薬とか、
すごく悪い場合には点滴の注射とか。
そういう治療はしますけど。
拡張型心筋症の心臓そのものを治す方法は、
今のところありません。
ところで、話はちょっと変わるけど。
「バチスタの手術」って聞いたことありますか。
世界的には超マイナーな手術なんだけど、
聞いたことある人もいるかもしれませんね。
「医龍」っていう漫画、テレビで出てきた手術だからねー。
それで日本では結構有名になりましたね、この手術。
この「バチスタの手術」っていうのは、
「拡張型心筋症」の手術なんですよ。
拡張型心筋症っていうのは、心臓が大きくなって、
十分に収縮できないっていう状態だから。
大きくなった心臓の一部を切り取って、
小さくして、心臓が収縮できるようにしてやる、
っていう手術です。
バチスタさんが考えたから、バチスタの手術って言います。
発想が斬新ですよね、このバチスタさんの考え。
でも、10年くらいは、世界中で行われたんですけど。
やっぱり、この手術は効果がない、って事になったので。
もう、日本以外では、ほとんどこの手術は行われていません。
「バチスタの手術」に関しては、以前にブログでも書いたので、
もっと詳しく知りたい人は、ブログも読んでね!
「医龍、バチスタ手術」
http://kenkoubyoukinashi.blog36.fc2.com/blog-entry-51.html
最近は、飲み薬、バチスタの手術以外にも、
ペースメーカーの特殊なやつ。
両室ペーシングをしてくれる、ペースメーカーってやつも、
治療では使われるようになったんですけどね。
やっぱり、それも心臓そのものを治す事はできないんです。
薬や特殊なペースメーカーで安定している人は良いけど。
それでは厳しい、っていう重症の心不全の場合は、
どうしようもないんですよ。
じゃあ、抜本的な治療をするにはどうすればよいのか。
って言うと、心臓弁膜症だったら、「心臓の弁を取り替える」。
だったら、「拡張型心筋症」だったら、
「心臓そのものを取り替える」
って事しかないんですよ。
だってそうでしょ、原因不明で、心臓そのものが悪いんだから。
言い方を変えると「心臓移植」になります。
腎臓や肝臓だったら、生体腎移植、生体肝移植っていって、
生きている人から移植する事もできるんだけど。
心臓は、生きている人からは移植できないですからね。
脳死した人を待つしかないんですよ。
でも、日本では年に数例か、多くて10例くらいしか、
脳死移植は行われていませんから。
何千万円とか、一億円とか出して、海外に行く、
というのが現実的な選択になりますかね。
心臓移植の場合。
そんなわけで、今日も「心不全の治療」、
特に拡張型心筋症の心不全の場合、についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【今日のまとめ】
●心不全の治療
○拡張型心筋症の場合
飲み薬や点滴の薬による治療。
両室をペーシングする、特殊なペースメーカーを植え込む。
どちらも、根本的な治療ではなく、
完全に治すには、「心移植」しかない。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
心不全20、心不全の原因となる病気の治療3
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 108 号 ◆
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<本日のテーマ> 心不全20(心不全の治療8)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今日も「心不全の治療」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸、息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸、咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I~IV度
I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
○貧血、慢性の肺疾患
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
●心不全の検査
○胸部レントゲン写真、心電図、血液検査
心臓カテーテル検査、胸部CT、MRI等
●心不全の治療
○「心不全そのもの」の治療に加えて、
「心不全の原因となる病気」の治療もある。
●急性心不全の治療
○メインになるのは利尿剤(おしっこを強制的に出す薬)
○利尿剤(利尿薬)には、点滴と飲み薬がある
○血管拡張薬(点滴と飲み薬、両方ある)
○血圧が下がれば、血圧を上げる薬
○不整脈が出れば、不整脈を止める薬、等
●慢性心不全の治療
○利尿剤(飲み薬)
○血管拡張薬(飲み薬)
○心臓の負担をとる(興奮する方の神経を抑える薬)
●心不全の原因となる病気の治療
○心筋梗塞、不安定狭心症が原因の心不全の場合、
血管内手術をして、心臓の表面の血管(冠動脈)を広げる。
○心臓の弁が悪くなる病気の場合
根本的な治療は、心臓の弁を交換する「手術」しかない。
ただし、手術には危険が伴うので、それまでは
薬などで、心不全の治療を行う。
そして、手遅れになる前に手術をする。
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
そして心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心臓弁膜症、
高血圧、徐脈や頻脈等の不整脈があるんですよ。
そいで、「心不全の治療」の基本は、
体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげる事です。
それに加えて、「心不全の原因となる病気の治療」もあります。
心筋梗塞や、重症の狭心症の場合は、血管内手術をして、
心臓の表面の血管(冠動脈)を広げる治療する。
心臓の弁が悪い場合は、弁を取り替える手術をする、って話でした。
んで、今日も「心不全の原因となる病気の治療」の続きです。
心不全の原因となる病気っていうのは、
おおざっぱに分類すると、
○心臓の筋肉そのものが悪くなる病気
○心臓の弁が悪くなる病気
○不整脈
○心臓以外の病気によって、心臓も悪くなる病気
○その他
というように分けられます。
●心不全の原因となる病気の治療
○不整脈
不整脈っていうのは、その名の通り脈が不整になったり、
脈が速くなったり遅くなったりする病気の事です。
不整脈の中でも、すごーく脈が遅くなったり、
逆にすごーく脈が速くなる場合。
心臓が十分に血液を送り出す事ができなくなって、
心不全になる事があります。
不整脈って言っても、いろんな種類があるんですがね。
細かい種類は、覚えなくても良いですけど。
脈が速くなるタイプの不整脈は、飲み薬や点滴の注射で、
止める事ができたり、予防する事ができます。
ま、たくさん薬使っても、コントロールする事ができない
場合もあるんですけどね。
どうしても薬でコントロール出来ない場合は、
カテーテルアブレーションっていう治療をする場合もあります。
これも、広い意味では心臓カテーテル検査、治療の一種ですね。
不整脈の原因となっている「元」を、焼き切るような治療です。
カテーテルアブレーションがどんなものか、って
具体的に知りたい人は、このサイトなんかを参考にして下さいね。
○「国立循環器病センター」:アブレーション治療とは
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/chiryo/ablation/ablation05.html
不整脈の種類によっては、カテーテルアブレーションで、
完全に治す事ができます。
飲み薬だと、一時的に不整脈が出るのを抑える事はできるんですが。
完全に不整脈を治す事はできません。
不整脈が出ると、心不全になる、って事であれば。
不整脈を出ないようにする、予防。
そして、不整脈が出た時に、止めるのが、心不全の治療にもなります。
脈がすごーく遅い不整脈を治す薬っていうのは、
基本的にはないんですよ、残念ながら。
まあ、この薬を飲めば、脈が速くなる、っていう
薬自体はあるんですけどね。
でも、薬を飲むだけでは、突然心臓が止まってしまって、
突然死を予防する事はできない、っていう事がわかっているので。
ものすごく、脈が遅い場合には、飲み薬ではなく、
ペースメーカーっていう機械を体に植え込みます。
○心臓以外の病気によって、心臓も悪くなる病気
心臓以外の病気っていうのは、具体的には、
貧血、慢性の肺疾患、甲状腺機能亢進症、低下症、脚気などです。
貧血っていうのは、体のなかの赤血球が足りない状態の事なので。
出血して血が足りないなら、出血を止めます。
血液(赤血球、ヘモグロビン)の原料になる、
「鉄」が足りない場合は、「鉄」を補充したり、
腎臓が悪くて貧血になっている人なら、注射をします。
それだけでは足りない場合は、輸血が必要になります。
肺の病気の場合は、有効な治療がない場合も多いんですけどね。
でも、薬による治療を行います。
甲状腺の病気は低下症でも亢進症でも、飲み薬が効く事が多いです。
脚気っていうのは、ビタミンB1が不足してなる病気だから、
ビタミンB1を補充する治療を行います。
そんなわけで、今日も「心不全の原因となる病気の治療」
についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●心不全の原因となる病気の治療3
○不整脈が原因の場合
基本的には薬による治療。
薬では無理な場合は、カテーテルアブレーションを行ったり、
ペースメーカーを植え込む場合もある。
○心臓以外の病気が原因の場合。
貧血の原因となる出血、鉄不足等の治療をする、
肺の病気の場合、薬を飲む。
甲状腺の場合は、基本的には薬の治療。
脚気の場合は、ビタミン剤を飲む。
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心不全19、心不全の原因となる病気の治療2
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 107 号 ◆
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<本日のテーマ> 心不全19(心不全の治療7)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今日も「心不全の治療」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸、息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸、咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I~IV度
I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
○貧血、慢性の肺疾患
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
●心不全の検査
○胸部レントゲン写真、心電図、血液検査
心臓カテーテル検査、胸部CT、MRI等
●心不全の治療
○「心不全そのもの」の治療に加えて、
「心不全の原因となる病気」の治療もある。
●急性心不全の治療
○メインになるのは利尿剤(おしっこを強制的に出す薬)
○利尿剤(利尿薬)には、点滴と飲み薬がある
○血管拡張薬(点滴と飲み薬、両方ある)
○血圧が下がれば、血圧を上げる薬
○不整脈が出れば、不整脈を止める薬、等
●慢性心不全の治療
○利尿剤(飲み薬)
○血管拡張薬(飲み薬)
○心臓の負担をとる(興奮する方の神経を抑える薬)
●心不全の原因となる病気の治療
○心筋梗塞、不安定狭心症が原因の心不全の場合、
血管内手術をして、心臓の表面の血管(冠動脈)を広げる。
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
そして心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心臓弁膜症、
高血圧、徐脈や頻脈等の不整脈があるんですよ。
そいで、「急性心不全の治療」の基本は、
「体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげること。」
で、具体的には、利尿剤(利尿薬)、血管拡張薬なんかの薬。
慢性心不全というのは、バランスがとれている安定した心不全で、
治療は、心臓の負担を取るような飲み薬が中心です。
それに加えて、「心不全の原因となる病気の治療」もあります。
心筋梗塞や、重症の狭心症の場合は、血管内手術をして、
心臓の表面の血管(冠動脈)を広げる治療する、って話でした。
そいで、今日も「心不全の原因となる病気の治療」の続きです。
心不全の原因となる病気っていうのは、
復習にも書いてありますけど。
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
○貧血、慢性の肺疾患
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
更にその病気を、おおざっぱに分類すると、
○心臓の筋肉そのものが悪くなる病気
○心臓の弁が悪くなる病気
○不整脈
○心臓以外の病気によって、心臓も悪くなる病気
○その他
というように分けられます。
●心不全の原因となる病気の治療
○心臓の弁が悪くなる病気
心臓っていうのは、血液を送り出すポンプの役割をしています。
血液の中には「栄養」とか「酸素」なんかが入っていて、
それが全身に行き渡るから、人間は生きていられるんですよ。
心臓が拍動して、血液を送り出すんだけど。
心臓がただ収縮して小さくなったり、拡張して大きくなるだけだと、
せっかく送り出した血液が「戻って」きてしまうんですよ。
だから、心臓には逆流を防止する「弁」っていうのがついています。
心臓には、4つの部屋があって、
それぞれの部屋に一個ずつ、心臓の弁はついています。
「心臓の弁」っていうのは、イメージでいくと
「ドア」みたいなもんでしょうかねー。
ドアの閉まりが悪いと、「すきま風」が入ってきて寒いですよね。
「心臓の弁」も、「閉まりが悪い」と、「血液が逆流」するんですよ。
一回送り出した血液の一部が逆流して戻ってきたら、
更にもう一回、その血液を送り出さなければならないので。
心臓に余計な負担がかかってしまいます。
その結果「心不全」になっちゃいます。
逆に、「心臓の弁」が「うまく開かない」。
っていう病気もあります。
ドアの金具が錆びていて、開けるのに力がいる。
って事、ありますよね。
古いドアなんかだと。
そんな感じで、「心臓の弁」も古くなって、
うまく開かない、って事があるんですよ。
そういう場合、古くて錆びたドアと同じように、
力を入れないとうまく開かないのですよ。
余計な力がかかるので、心臓にも負担がかかっちゃって、
「心不全」になっちゃう事もあります。
ドアが錆びたり、古くなって、閉まりが悪くなったり、
うまく開かなくなったりしたら、どうやって直しますか?
「ドアを取り替える」しかないですよね。
まあ、「金具を取り替える」って事でも良いですけど。
いずれにせよ、「取り替える」って事をしなきゃいけません。
それと同じように、「心臓の弁」の場合も、
「心臓の弁を取り替える」、って事しか
根本的な治療はないんですよ。
どんな薬を飲んだって、点滴をしたって、
「心臓の弁が治る」って事はないんですよ、残念ながら。
「心臓の弁を取り替える」っていうのは、
言い換えれば「心臓の手術」になります。
「医龍」に出てくるみたいに、
胸を開けて、心臓を止めなきゃ、手術できないんですよ。
一応、心臓を止めないでやる手術もあるんだけどね、ホントは。
でも、心臓を止めて(止めなくても良いけど)、
胸を開けてやる「大手術」ですから。
残念だけど、一定の確率で人が死ぬんですよ。
大手術ですから。
「心臓の弁」の中でも、弁によって手術の難易度は違うから、
一概には言えませんけど。
100人から1000人に1人は死ぬような手術です。
だから、できる限り「心臓の手術」っていうのは、
したくないんですよ。
でも、心臓の手術をしなかったら、「心不全で死ぬ」
って事もあるから、難しい所なんですけどね。
あんまり悪くなりすぎると、もう手遅れになって、
手術をしても、「もう遅い」、って状態になる場合があるので。
心臓の弁が悪い、「心臓弁膜症」の場合。
できる限り、飲み薬とかで、心不全そのものの治療
(原因の治療は、薬ではできません)を行って。
手遅れになる前に、「心臓の弁を交換する手術」をする。
っていうのが、心不全の治療になります。
「心臓の弁を交換する」「弁置換術」っていう手術以外にも、
「弁形成術」っていう手術もあるんですけど。
細かい事は、覚えなくても良いですよ。
ドアの金具が原因でドアが開きにくい場合は、
ドアの金具に「油を塗る」って方法もあるんですけど。
まあ、ここではそれは置いておきましょうか。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●心不全の原因となる病気の治療2
○心臓の弁が悪くなる病気の場合
根本的な治療は、心臓の弁を交換する「手術」しかない。
ただし、手術には危険が伴うので、それまでは
薬などで、心不全の治療を行う。
そして、手遅れになる前に手術をする。
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心不全18、心不全の原因となる病気の治療
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 106 号 ◆
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<本日のテーマ> 心不全18(心不全の治療6)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今日は「心不全の原因となる病気の治療」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸、息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸、咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I~IV度
I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
○貧血、慢性の肺疾患
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
●心不全の検査
○胸部レントゲン写真、心電図、血液検査
心臓カテーテル検査、胸部CT、MRI等
●心不全の治療
○「体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげる。」
というのが、心不全の治療の基本。
○「急性心不全」と「慢性心不全」があって、
それぞれに対して、治療内容が異なる。
○「心不全そのもの」の治療に加えて、
「心不全の原因となる病気」の治療もある。
●急性心不全の治療
○メインになるのは利尿剤(おしっこを強制的に出す薬)
○利尿剤(利尿薬)には、点滴と飲み薬がある
○血管拡張薬(点滴と飲み薬、両方ある)
○血圧が下がれば、血圧を上げる薬
○不整脈が出れば、不整脈を止める薬、等
●慢性心不全の治療
○利尿剤(飲み薬)
○血管拡張薬(飲み薬)
○心臓の負担をとる(興奮する方の神経を抑える薬)
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
そして心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心臓弁膜症、
高血圧、徐脈や頻脈等の不整脈があるんですよ。
そいで、「急性心不全の治療」の基本は、
「体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげること。」
で、具体的には、利尿剤(利尿薬)、血管拡張薬なんかの薬。
慢性心不全というのは、バランスがとれている安定した心不全で、
治療は、心臓の負担を取るような飲み薬が中心、って話でした。
そいで、今日も心不全の治療の続きです。
「復習」にも書いてある事ですけど、
心不全の治療っていうのは「心不全そのもの」の治療に加えて、
「心不全の原因となる病気」の治療もあるんですよ。
心不全の原因となる病気っていうのは、先週も書いたし、
復習にも書いてありますけど。
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
○貧血、慢性の肺疾患
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
まあ、こんな感じですわ。
その病気を、おおざっぱに分類すると、
○心臓の筋肉そのものが悪くなる病気
○心臓の弁が悪くなる病気
○不整脈
○心臓以外の病気によって、心臓も悪くなる病気
○その他
というように分けられます。
●心不全の原因となる病気の治療
心臓の筋肉そのものが悪くなる病気の代表例は、
「心筋梗塞」です。
このメルマガでも、何回か出てきた病気だから、
知っている人も多いですよね、この病気。
冠動脈っていうのは、心臓の表面を走っていて、
心臓に酸素や栄養を与える血管なんですけど。
「心筋梗塞」っていう病気は、心臓の表面にある血管(冠動脈)。
が、詰まって心臓の筋肉(心筋)の一部が死ぬ病気なんですよ。
ちなみに、冠動脈が狭くなって詰まりかけている病気は、
「狭心症」って言います。
心臓の表面の血管(冠動脈)が詰まったら、「すぐに」
その先にある心筋全部が死ぬわけではないんですよ。
多くは、血管が詰まって6時間以内に壊死して、
24時間以内に、ほとんど全部壊死する、って言われています。
逆に言うと、6時間以内、24時間以内に、
血管が詰まっているのを治す事ができれば、
心臓の筋肉は完全に死なない。
心筋の一部を助ける事ができるんですよ。
だから、心筋梗塞になったら、24時間以内。
できれば、6時間以内に、心臓の血管を広げる治療をするんです。
こういうのを、「血管内手術」って言います。
手術なんですけど、血管を刺してやる治療なんですよ。
「医龍」に出てくるような、心臓を止めて、
胸を開けてやるような手術ではないので。
「内科(循環器内科)」でやる手術です。
心臓の血管(冠動脈)が詰まって、その先の心筋の
一部が死にかけて「心不全」になっていますから。
「心不全の原因」となっている、「心筋梗塞」の治療。
「血管内手術」っていうのも、
広い意味では心不全の治療になります。
また、心臓の血管(冠動脈)が狭くて、
胸が痛くなる病気の事を「狭心症」って言うんですが。
狭心症の場合、たいていは安静の時は、無症状で、
運動をした時にだけ、胸が痛くなるんですよ。
でも、この狭心症の中でも、血管がすごーく狭くて、
安静の時にでも胸痛が出るようなものを、
「不安定狭心症」って言います。
完全に冠動脈が詰まっている訳ではないので、
心臓の筋肉(心筋)は死んではいないのですけど。
すごーく血管が狭いから、酸素や栄養が十分に行っていないので、
筋肉が弱っているんですよ。
完全に血管が詰まって、心筋が壊死しなくても、
冠動脈がものすごーく狭いと、心筋が弱って心不全になったり、
不安定狭心症になる場合もあるんです。
そういう場合は、「心不全の原因」となっている
狭心症の治療として、血管内手術をする場合もあります。
って事で、「心不全の原因となる病気の治療」についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●心不全の原因となる病気の治療
○心筋梗塞、不安定狭心症が原因の心不全の場合、
血管内手術をして、心臓の表面の血管(冠動脈)を広げる。
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心不全17、慢性心不全の治療2
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 105 号 ◆
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H20年1月4日発行 購読者数 11668名
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ブログ: 「健康、病気なし、医者いらず」
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<本日のテーマ> 心不全17(心不全の治療5)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今日も「心不全の治療」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸、息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸、咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I~IV度
I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
○貧血、慢性の肺疾患
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
●心不全の検査
○胸部レントゲン写真、心電図、血液検査
心臓カテーテル検査、胸部CT、MRI等
●心不全の治療
○「体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげる。」
というのが、心不全の治療の基本。
○「急性心不全」と「慢性心不全」があって、
それぞれに対して、治療内容が異なる。
○「心不全そのもの」の治療に加えて、
「心不全の原因となる病気」の治療もある。
●急性心不全の治療
○メインになるのは利尿剤(おしっこを強制的に出す薬)
○利尿剤(利尿薬)には、点滴と飲み薬がある
○血管拡張薬(点滴と飲み薬、両方ある)
○血圧が下がれば、血圧を上げる薬
○不整脈が出れば、不整脈を止める薬、等
●慢性心不全の治療
○利尿剤(飲み薬)
○血管拡張薬(飲み薬)
○心臓の負担を取る治療
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
そして心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心臓弁膜症、
高血圧、徐脈や頻脈等の不整脈があるんですよ。
そいで、「急性心不全の治療」の基本は、
「体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげること。」
で、具体的には、利尿剤(利尿薬)、血管拡張薬なんかの薬。
慢性心不全というのは、バランスがとれている安定した心不全で、
治療は、飲み薬が中心になる、って話でした。
そいで、今日も慢性心不全の治療に関してです。
まずは、先週の宿題。
○宿題
「心臓の負担をとる」っていう治療が、
慢性心不全の治療の基本になります。
じゃあ、その「心臓の負担」って一体なーんだ。
って事でしたね。
ヒントは、本文の前の復習に書いてありますからね。
特に「心不全の原因となる病気」のところ。
っていう事なので、本文の前の復習を見てみましょうか。
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
○貧血、慢性の肺疾患
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
うはっ。
たくさんあるねー。
でも、おおざっぱに言うと、
○心臓の筋肉そのものが悪くなる病気
○心臓の弁が悪くなる病気
○不整脈
○心臓以外の病気によって、心臓も悪くなる病気
○その他
こんな感じで分類されますかねー。
心臓の筋肉が悪くなったのを、完全に治す薬。
っていうのは、残念ながらないんですけど。
でも、ある程度良くする薬、っていうのはあるんですよ。
心不全っていう状態になると、心臓が頑張って働くようになります。
でも、心臓が頑張りすぎると、逆にそれが負担になっちゃうんです。
心臓が頑張る時には「交感神経」っていう神経が働きます。
興奮したり、怒ると脈が速くなるし、血圧も上がりますよね。
そういう時には、心臓にも負担がかかるんですよ。
心不全の時、っていうのは簡単に言うと、
「興奮している様な状態」なんです。
興奮する神経の事を「交感神経」というので、
医学用語では「交感神経優位の状態」って言います。
そいで、これを抑える薬っていうのが、あるんです。
具体的に言うと、
○β遮断薬
○アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬
○アンギオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)
と言われる薬です。
これらの薬は「降圧薬」といって、基本的には、
血圧を下げる薬なんですよ。
でも、血圧を下げる以外に、「交感神経」という、
興奮した時に優位になる神経を抑えるんです。
興奮した状態が、ずーっと続いていると。
心臓の筋肉っていうのは、疲れちゃうんです。
専門用語では「リモデリング」って言います。
もちろん、この言葉を覚える必要はないです。
でも、これらの薬を使うと、心臓の疲れを、
少しだけど減らしてくれるんですよ。
だから、これらの薬は高血圧の薬としてだけでなく、
心不全の治療薬としても、使われます。
具体的な薬の種類は覚える必要はないんですけど。
「興奮するのを抑える様な薬」って事です。
興奮すると、脈が速くなりますよね。
興奮すると、血圧も上がりますよね。
それらは、心臓の負担になりますから。
興奮を抑えて、脈を遅くする、血圧を下げる。
そして、心臓の疲れを取る。
っていうのが、心臓の負担を取る治療になります。
以前にやった「利尿薬」っていう薬も、
体の中にある水分を体の外に出して、
心臓の負担を取る、って治療なので。
広い意味では、心臓の負担を取っているんですよ。
そんな訳で、今日も「慢性心不全の治療」についてでした。
「リモデリング」とか、言葉は覚えなくて良いですよ。
わかりやすくする為に、本当は意味がちょっと違うしね。
もちろん、薬の名前も知っている必要はありませんから。
おおざっぱに、「興奮を抑える薬」
っていう感じの理解で良いと思います。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●慢性心不全の治療2
○心臓の負担をとる(興奮を抑える薬)
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心不全16、慢性心不全の治療
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 104 号 ◆
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<本日のテーマ> 心不全16(心不全の治療4)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今日も「心不全の治療」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸、息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸、咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I~IV度
I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
○貧血、慢性の肺疾患
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
●心不全の検査
○胸部レントゲン写真、心電図、血液検査
心臓カテーテル検査、胸部CT、MRI等
●心不全の治療
○「体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげる。」
というのが、心不全の治療の基本。
○「急性心不全」と「慢性心不全」があって、
それぞれに対して、治療内容が異なる。
○「心不全そのもの」の治療に加えて、
「心不全の原因となる病気」の治療もある。
●急性心不全の治療
○メインになるのは利尿剤(おしっこを強制的に出す薬)
○利尿剤(利尿薬)には、点滴と飲み薬がある
○血管拡張薬(点滴と飲み薬、両方ある)
○血圧が下がれば、血圧を上げる薬
○不整脈が出れば、不整脈を止める薬、等
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
そして心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心臓弁膜症、
高血圧、徐脈や頻脈等の不整脈があるんですよ。
先週は、心不全には「急性心不全」と「慢性心不全」があって、
それぞれに対して、治療内容が異なる。
そいで、「急性心不全の治療」の基本は、
「体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげること。」
そして、おしっこ(尿)を出す薬っていうのは、利尿剤(利尿薬)。
そして、それ以外には、血管を拡張させる薬を使ったり、
不整脈が出たら不整脈を止める薬、血圧が下がったら
血圧を上げる薬を使う、って話でした。
そいじゃあ今日は、心不全のなかでも、
「慢性心不全の治療」に関してやっていきましょうか。
「急性心不全」っていうのは、「心不全」の中でも、
「急に」心不全になるものの事を言います。
別名「うっ血性心不全」とも言います。
一方、急じゃなくて、ゆっくり心不全になる場合。
というか、それなりにバランスがとれて、状態が
安定している場合を「慢性心不全」って言います。
●慢性心不全の治療
心不全っていうのは、心臓のポンプ機能が落ちている
「状態(病態)」の「総称」です。
なにか原因になる病気があって、心臓の機能が落ちているんです。
○利尿剤(利尿薬)
心臓の機能が落ちたままであれば、治療せずにいたら、
体の中に水が貯まりやすい状態になりますから。
急性心不全の時と同じように、尿を体の外に出す「利尿剤」
という薬を飲んでもらう事が多いです。
これは、体の中に貯まった水を外に出すというよりは、
体の中に水が貯まらない様にする、という感じですね。
状態が安定している「慢性心不全」の場合は。
心不全で使う点滴の薬は、基本的には
「入院した時」にしか、使わないです。
「慢性心不全」っていうのは、入院の必要がないような、
安定した心不全の状態ですからね。
「慢性心不全の治療」は点滴の薬ではなく、
飲み薬の治療になります。
○血管拡張薬
これも急性心不全の治療でも出てきた薬です。
血管を拡張させて、心臓に戻ってくる血液を
血管の中にプールさせて、心臓の負担を取る治療です。
「慢性心不全」の場合は、安定した状態ですから。
これも、内服薬(飲み薬)になります。
○心臓の負担を取る治療
心臓っていうのは「血液」を送り出す「ポンプ」
の役割をしている、っていうのは何回も話していますけど。
だいたい、心臓っていうのは一日に10万回くらい、
拍動しているんです。
一日に10万回ですよー!
心臓が拍動してるのって。
すごい回数ですよね。
死ぬまでにはそれが80年位ですから。
10万x365x80=30億回
くらいですかね。
一生のうちに、心臓が拍動する回数は。
ものすごいたくさん、心臓は動いているんですよ。
そんなにたくさん心臓が動いていると、
一回にかかる負担はちょっとずつでも、
それが積み重なると、すごい負担になっちゃうんですよ。
それが、「心不全」って状態なんです。
だから、その「心臓の負担をとる」っていう治療が、
慢性心不全の治療の基本になります。
じゃあ、その「心臓の負担」って一体なんなんだ。
って話なんですけど。
まあ、そうあわてなさんな。
これから説明していきますから。
と思ったら、これから説明したら、また長くなるので(笑)
今日のところは、これで終わりにしましょうか。
今日は、いつもと趣向を変えて、「宿題」。
「心臓の負担」っていうのは、具体的に
どんなものが負担になるのか。
来週までに、いろいろ考えてね!
ヒントは、本文の前の復習に書いてありますからね。
特に「心不全の原因となる病気」のところを中心に読んで、
具体的にどんな病気なのか、って事を考えたら
わかると思いますよ。
以前から購読している人は、前のメルマガも読んで考えてね!
そんな訳で、今日も「慢性心不全の治療」についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●慢性心不全の治療
○利尿剤(飲み薬)
○血管拡張薬(飲み薬)
○心臓の負担を取る治療
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心不全15、急性心不全の治療2
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 103 号 ◆
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<本日のテーマ> 心不全15(心不全の治療3)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今日も「心不全の治療」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸、息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸、咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I~IV度
I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
○貧血、慢性の肺疾患
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
●心不全の検査
○胸部レントゲン写真、心電図、血液検査
心臓カテーテル検査、胸部CT、MRI等
●心不全の治療
○「体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげる。」
というのが、心不全の治療の基本。
○「急性心不全」と「慢性心不全」があって、
それぞれに対して、治療内容が異なる。
○「心不全そのもの」の治療に加えて、
「心不全の原因となる病気」の治療もある。
●急性心不全の治療
○メインになるのは利尿剤(おしっこを強制的に出す薬)
○利尿剤(利尿薬)には、点滴と飲み薬がある
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
そして心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心臓弁膜症、
高血圧、徐脈や頻脈等の不整脈があるんですよ。
先週は、心不全には「急性心不全」と「慢性心不全」があって、
それぞれに対して、治療内容が異なる。
で、「急性心不全の治療」の基本は、
「体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげること。」
そして、おしっこ(尿)を出す薬っていうのは、利尿剤(利尿薬)
と言って、点滴の薬と内服(飲み薬)がある、って話でした。
今日は「急性心不全の治療」の続きです。
今回から購読された読者も多いと思うので。
今日は、途中で復習しながら勉強していきますよ!
●急性心不全の治療
心不全っていうのは、心臓のポンプ機能が落ちて、
結果として体の中に水が貯まった状態の事です。
こういうのを医学用語で「うっ血」って言うんでしたね。
心不全の中でも、「急に」心不全になるものを、
「急性心不全」というのは、先週書いた通りです。
「急性心不全」の別名は、「うっ血性心不全」って言います。
体の中に水が貯まるから、それを体外に出す。
体の中の水分を、おしっこ(尿)として外に出す。
そういうのが、直接的な心不全の治療です。
そいで、今回はそれ以外の薬物治療についてです。
心臓っていうのは「血液」を体中に送り出す役割があるんです。
「血液」には、「酸素」とか「栄養」とか、
そういうのがいっぱい入っていますから。
血液が来なくなったら死にます。
「臓器」単位でもそうだし、最終的には人間も死にます。
「心臓」の血管が詰まって心臓に血液が行かなくなったら、
心臓の筋肉が死んで「心筋梗塞」になります。
「脳」の血管が詰まったら、脳が死んで「脳梗塞」になります。
「肺」の動脈が詰まったら、肺が死んで「肺梗塞」です。
血液を送り出したら、当然、同じ量の血液が戻ってきますよね。
血液っていうのは、体の中をぐるぐる回っていますから。
血液が体の外に出た場合、戻ってくる血液は少ないですけど。
それって、大出血って事ですから、そんな事になったら大変です。
くどいんですけど、心臓が血液を送り出して、それが戻ってくる。
でも、その戻ってきた血液を十分に送り出す力が
心臓になくなっちゃって、心不全って状態になるんです。
じゃあ、心臓まで血液が戻ってきたのは良いんだけど、
その血液を十分に送り出せないから、心不全になるんだから。
「血液を、心臓まで戻って来させなければ良いんじゃない?」
って思った人、いますか?
それ、正解。
そういうのも、心不全の治療の一つなんですよ。
心臓が送り出した血液が戻ってこない、どっかに行く。
って事は、血液が体の外に出るって事だから。
「出血」って事?
って思った人もいるかもしれませんが。
さすがに、出血させるのが心不全の治療、
ってわけはありません。
厳密に言うと、「体の中で、一時的に血液を貯めておく」
という治療になります。
体の外に血液が出たら、出血ですから。
心臓っていうのは、ポンプの役割をしていて、
血液を体に送り出す役目があります。
そいで、その血液っていうのは、「血管」
の中に入っています。
「心臓」 → 「血管(動脈)」 → 「体全体(臓器)」
→ 「血管(静脈)」 → 「心臓」 → 「血管(動脈)」
こんな感じで、血液は体の中をぐるぐる回っています。
じゃあ、心臓が血液を送り出すんだけど。
途中の「血管」が太くなったら、どうなりますかね。
「血液の一部が血管の中に残る」ので、
心臓まで戻ってくる血液の量は、減りませんか?
心臓まで戻ってくる血液の量が減るので、
心臓の負担を一時的に減らす事ができます。
心臓が疲れて、心臓の機能が落ちた状態が心不全ですから、
心臓に戻ってくる血液を減らして、負担を取る。
こういうのも、心不全の治療になります。
血管を一時的に太くする(広げる)っていう薬なので、
こういう薬を、「血管拡張薬」って言います。
これも、点滴と飲み薬と両方あります。
その他に、心不全がものすごく悪くなると血圧が下がるし、
不整脈が出たりとかもするので。
血圧が下がったら、血圧を上げる薬を使う。
不整脈が出たら、不整脈を止める薬を使う。
っていうのも、心不全の治療になりますよ。
そんな訳で、今日も「急性心不全の治療」についてでした。
復習を入れながらだったけど、
今日も少し専門的な内容が多かったかな。
おおざっぱで良いので、【今日のまとめ】は見てね。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●急性心不全の治療2
○血管拡張薬(点滴と飲み薬、両方ある)
○血圧が下がれば、血圧を上げる薬
○不整脈が出れば、不整脈を止める薬、等
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心不全14、急性心不全の治療1
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 102 号 ◆
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H19年12月14日発行 購読者数 11475名
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ブログ: 「健康、病気なし、医者いらず」
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<本日のテーマ> 心不全14(心不全の治療2)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今日も「心不全の治療」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸、息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸、咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I~IV度
I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
1)心筋自体の障害
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
2)全身の低酸素に続発するもの
○貧血、慢性の肺疾患など
3)全身のホルモン、代謝異常
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
「○○弁閉鎖不全症」、「○○弁狭窄症」
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
●心不全の検査
1)胸部レントゲン写真
2)心電図
3)血液検査
4)心臓超音波検査(心エコー)
5)24時間心電図(ホルター心電図)
6)心臓核医学検査
7)トレッドミル運動負荷検査
8)心臓カテーテル検査
9)胸部CT、MRI
●心不全の治療
○「体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげる。」
というのが、心不全の治療の基本。
○「急性心不全」と「慢性心不全」があって、
それぞれに対して、治療内容が異なる。
○「心不全そのもの」の治療に加えて、
「心不全の原因となる病気」の治療もある。
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
そして心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心臓弁膜症、
高血圧、徐脈や頻脈等の不整脈があるんですよ。
心不全って診断するための検査には、
胸部レントゲンや心エコー、心臓カテーテル検査、
胸部CT,MRIなどがあるんです。
先週は、心不全には「急性心不全」と「慢性心不全」があって、
それぞれに対して、治療内容が異なるんです。
でも、心不全の治療の基本は、
「体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげること。」
という話でした。
じゃあ、具体的に心不全の時には、どんな治療をするのか。
って事で、今日は「心不全の治療」の続きです。
●心不全の治療
心不全っていうのは、「病気」ではなくて、
心臓の機能が落ちた「病態」なんです。
心臓のポンプ機能が落ちて、結果として体の中に水が貯まった状態。
これが心不全です。
こういうのを医学用語で「うっ血」って言うんでしたね。
心不全の中でも、「急に」心不全になるものを、
「急性心不全」って言います。
そのまんまっすね(笑)
心不全の症状っていうのは、以前にも書いたし、
復習の為に、このメルマガの最初にも書いてあるんだけど。
呼吸が苦しくなったり、体がむくんだりするんですよ。
何日か前から、体重が増えて、動くと息が切れる、
とか、足とか顔がむくむ。
って言って、病院に来る人が多いですかね。
ものすごく悪い場合には、呼吸が苦しくてどうしようもなくて、
救急車で来る、って場合も結構あります。
「急性」、「急に」っていうのは、おおざっぱに言うと、
何日とか、1,2週間とか。
その位で悪くなる心不全を「急性心不全」って言います。
何ヶ月とか、何年とかもしくは一時的には急性心不全だけど、
それが落ち着いた後は、「慢性心不全」って言います。
で、今回は急に息が苦しくなるとか、むくんでくる、
とかいう方の、「急性心不全」の治療についてです。
●急性心不全の治療
「急性」心不全ですから。
「急に」、胸が苦しくなったり、息が苦しくなるんです。
何故かっていうと、急に水が貯まるからですね。
特に「肺」に水が貯まると、非常に苦しくなります。
肺っていうのは、酸素を取り込む臓器だから。
その肺が水浸しになると、十分に酸素が取り込めなくなるので、
息が苦しくなります。
酸素が足りないから当たり前ですね。
こういう風に、「肺が水浸し」になる事を
医学用語で、「肺水腫」って言います。
肺をはじめ、全身に水が貯まる病気が心不全です。
それが急にきて、急に苦しくなるのが、「急性心不全」。
ですから、体内に貯まった水を外に出す治療。
これが、急性心不全の治療の中心になります。
体の外に水を出す行為は、「おしっこ(尿)をする」
って事は、先週書きましたね。
強制的におしっこ(尿)を出すのが、特に急性心不全では、
メインの治療になります。
使う薬は、「利尿薬(利尿剤)」って薬です。
オリンピックのドーピングとかで、聞いたことあるかな?
ダイエットなんかでも、たまーに出るかもしれませんね。
「利尿薬(利尿剤)」っていう薬。
まあ、基本的にはそれと同じ様な薬です。
利尿剤などの薬には、点滴と内服薬(飲み薬)があります。
点滴の薬と飲み薬の違いはどこか、っていうと。
点滴の薬は、「直接血管の中(血液)に入れる」。
飲み薬は、「腸で吸収されて、それが血液に行く」。
っていう違いがあります。
薬が血液中に入って、血液中の薬の濃度「血中濃度」
が上がって、それが体中に運ばれて効くんですよ。
ほとんどの薬は。
利尿剤っていうのは、おしっこ(尿)を出す薬です。
尿を造る臓器っていうのは「腎臓」です。
薬が腎臓まで届いて、尿がたくさん出るようになります。
心不全っていうのは、「全身」に水が貯まる病気なんです。
肺に水が貯まると、「息が苦しい」っていう症状が出るのですが、
同時に他のところにも、水が貯まるんですよ。
全身に水が貯まるから、「腸」にも水が貯まって、
うっ血するんです。
そしたら、腸の働きが悪くなって、食べ物とか薬を
吸収する力が弱くなってしまうんですよ。
吸収が悪くなれば、薬の効きも悪くなるから。
すごく状態の悪い心不全の場合は、飲み薬よりも
点滴、注射の治療が中心になります。
って事で、今日は「急性心不全の治療」についてでした。
今日は少し専門的な内容が多かったかな。
おおざっぱで良いので、【今日のまとめ】は読んでね!
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●急性心不全の治療
○メインになるのは利尿剤(おしっこを強制的に出す薬)
○利尿剤(利尿薬)には、点滴と飲み薬がある
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心不全13、心不全の治療1
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 101 号 ◆
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<本日のテーマ> 心不全13(心不全の治療1)
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今日は「心不全の治療」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸、息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸、咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I~IV度
I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
1)心筋自体の障害
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
2)全身の低酸素に続発するもの
○貧血、慢性の肺疾患など
3)全身のホルモン、代謝異常
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
「○○弁閉鎖不全症」、「○○弁狭窄症」
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
●心不全の検査
1)胸部レントゲン写真
2)心電図
3)血液検査
4)心臓超音波検査(心エコー)
5)24時間心電図(ホルター心電図)
6)心臓核医学検査
7)トレッドミル運動負荷検査
8)心臓カテーテル検査
9)胸部CT、MRI
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
そして心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心臓弁膜症、
高血圧、徐脈や頻脈等の不整脈があるんですよ。
そいで、先週は心不全って診断するための検査には、
胸部レントゲンや心エコー、心臓カテーテル検査、胸部CT,MRI
などがあるって話でした。
そいじゃあ、いろんな検査して、心不全って診断したら、
その後はどんな治療をするの?
って事で、今日は「心不全の治療」についてです。
●心不全の治療
心不全っていうのは、「病気」ではなくて、心臓の機能が落ちた
「病態」だ、って事は何度も書いているとおりですけど。
心臓のポンプ機能が落ちて、結果として体の中に水が貯まった状態。
これが心不全です。
こういうのを医学用語で「うっ血」って言うんでしたね。
肺にうっ血すると、呼吸が苦しくなるし。
腎臓にうっ血すると、尿量が減って体重が増えるし。
全身がうっ血すると、体(特に足)がむくんでしまいます。
これが、心不全の症状です。
じゃあ、心不全の治療は、っていうと。
おおざっぱに言うと、「体の中に貯まった水分を、
体の外に出してあげる。」
っていうのが、心不全の治療になります。
体の外に水分を出す行為、っていうと。
単純に考えて「おしっこ(尿)」をする事ですよね。
そうなんですよ。
たくさん「おしっこ(尿)」を出すようにするのが、
心不全の治療の中心になります。
それと、もう一つ大事な事があります。
心不全っていっても、分け方によって2種類に分けられます。
それは、「急性心不全」と「慢性心不全」です。
「急性心不全」っていうのは、その名の通り。
急に心不全になる病態の事です。
「慢性心不全」は、徐々にゆっくり心不全になる病態というか、
それなりに体全体のバランスがとれていて、
状態が安定している心不全の場合の事を言います。
慢性心不全の人が、急に胸が苦しくなる
って事も良くあるんですけど。
慢性心不全が、急激に悪化する場合の事は、
慢性心不全の「急性増悪」って言います。
この治療は、急性心不全と同じです。
「急性心不全」なのか、「慢性心不全」なのかって事で、
「心不全の治療」っていうのは大きく変わります。
それと、「心不全そのもの」の治療に加えて、
「心不全の原因となる病気」の治療があるんですよ。
いっぺんには書ききれないので、
もったいつける、って訳じゃないけど(笑)
また長くなりそうなので、次回にしますか。
って事で、今日は「心不全の治療」についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●心不全の治療
○「体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげる。」
というのが、心不全の治療の基本。
○「急性心不全」と「慢性心不全」があって、
それぞれに対して、治療内容が異なる。
○「心不全そのもの」の治療に加えて、
「心不全の原因となる病気」の治療もある。
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心不全12、心不全の検査2
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 100 号 ◆
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<本日のテーマ> 心不全12(心不全の検査2)
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今日も「心不全の検査」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸、息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸、咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I~IV度
I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
1)心筋自体の障害
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
2)全身の低酸素に続発するもの
○貧血、慢性の肺疾患など
3)全身のホルモン、代謝異常
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
「○○弁閉鎖不全症」、「○○弁狭窄症」
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
○心房細動、発作性上室性頻拍症など
●心不全の検査
1)胸部レントゲン写真
2)心電図
3)血液検査
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
そして心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心臓弁膜症、
高血圧、徐脈や頻脈等の不整脈があるんですよ。
そいで、先週は心不全って診断するための検査には、
胸部レントゲンや心電図、採血などがあるって話でした。
そんなわけで今日は、「心不全の検査」の続きです。
●心不全の検査
4)心臓超音波検査(心エコー)
超音波検査っていうのは、別名「エコー」です。
エコーの検査で一番有名なのは、
「産科」で使う、「胎児」とかを見るエコーですね。
お腹の中で、赤ちゃんが動いている様子が、
リアルタイムでわかります。
レントゲンとかCTっていうのは、放射線を使うから。
妊婦さんには、使えないんですよ。
胎児に影響が出ると困るからね。
でも、エコーだと超音波を使うので、そういう心配がないので、
安心して妊婦さんにも使えます。
それの心臓版が「心エコー」っていわれる検査。
心臓超音波検査です。
産科で使うエコーだと、胎児が動いている様子が見えますけど。
心エコーだと、心臓が動いている様子を見る事ができます。
「心不全」っていうのは、心臓の機能が落ちている状態。
って事ですから。
心不全の場合、たいてい「心臓の動き」が悪いんですよ。
心エコー(心臓超音波検査)では、心臓の動きそのものを
観察する事ができますから。
「心不全の診断」ができます。
また、心臓弁膜症っていうのは、心不全の原因になる病気ですけど。
心臓の弁の開きが悪いのか、閉じ方が硬いのか、とか。
心臓の中の圧力が高いのか、とか。
そういった事で、心臓弁膜症の診断もできます。
更に、心筋梗塞になると、心臓の一部だけ動きが悪くなるんですが、
これも、心臓の動きそのものを見る検査なので、診断できます。
心筋症っていうのも、心不全の原因になる病気なんですけど。
心筋症って、心臓の筋肉が異常に厚い病気だったり、
心臓の筋肉が異常に薄くて、心臓が大きい病気の事なので。
これに関しても、診断する事ができます。
心エコーっていうのは、心不全があるかないか、って診断も、
心不全の原因となる病気も見つける事ができる検査です。
心臓の動きそのものも見るので、どの程度動きが悪いのか、
って意味では重症度に関しても診断ができます。
ベッドサイドでもできるし、痛い検査でもないし、
放射線の被曝の問題もないので、繰り返しできますから。
「心不全」、って病気では、「最強の検査」
と言っても良いくらいの検査です。
5)24時間心電図(ホルター心電図)
前回のメルマガで書きましたけど。
心電図って検査をすれば、不整脈があるか、って事がわかります。
ただ、心電図っていう検査は、数十秒か、
せいぜい一分くらいの検査なんですよ。
だから、昨日の夜は不整脈があったけど、今はない。
っていう人の心電図を撮っても、その時に不整脈が出ていなければ、
不整脈かどうか、って診断はできません。
そういうのを解決する為に、24時間心電図っていうのがあります。
24時間、携帯型の心電図をつけっぱなしにして行う検査です。
入院中にも、もちろんできますけど。
外来に一回来て貰って、携帯型の心電図をつけて、
家に帰って、次の日にはずす、ってやりかたもできます。
もちろん、お風呂には入れませんけど。
それ以外には、特に制限はありません。
これだと、夜に不整脈が起こった時とか、長い時間
不整脈が続いているとかも、診断する事ができます。
ただ、一ヶ月に一回しか不整脈がないって人は、
丸一日しかつけていないので、診断できない場合が多いです。
これも、心電図と同じで、心不全の診断そのものはできない検査です。
あくまでも、心不全の原因となる不整脈があるかどうか、
って事を調べる検査です。
6)心臓核医学検査
「核医学」っていうのは、あんまり聞かない言葉だと思います。
高校生くらいの時に、化学の授業で「放射性同位元素」
って習ったの、覚えていますか?
「核医学」っていうのは、「目印」のついた物質
「放射性同位元素」を体の中に注射するような検査の事です。
そいで、その目印のついた物質(放射性同位元素)が、
心臓に貯まるので、それを見る検査です。
心臓の動きが良いとか、一部にその物質が貯まらないから、
そこに行く血管(冠動脈)が狭いんじゃないか、
それなら狭心症、心筋梗塞だろう。
というような診断をする事ができます。
非常に有用な検査なのですけど。
特殊な薬剤を使うし、検査の機械も大がかりで特殊なので、
大きな病院じゃないとできない検査です。
7)トレッドミル運動負荷検査
心電図っていうのは、「安静」の時に行う検査なのですけど。
これは、走っている時に、心電図を撮る検査です。
「トレッドミル」っていうのは、「ルームランナー」みたいな、
ベルトコンベアーのような物で、家の中でも走る事ができる機械です。
8)心臓カテーテル検査
心臓の中、もしくは心臓の表面にある血管(冠動脈)に、
直接造影剤を流して行う検査です。
心臓の中に造影剤を入れたのを見れば、心臓の動きがわかるので、
心不全かどうかの診断ができます。
弁からの逆流の有無もわかるので、心臓弁膜症も診断できます。
また、心臓の表面の血管(冠動脈)が細い病気(狭心症)、
冠動脈が詰まった病気(心筋梗塞)の診断もできます。
カテーテルっていう器具を使って、心臓の中、
及び表面の血管に直接造影剤を流す検査なので、
動脈を刺さなければならない検査なんですよ。
心臓に直接カテーテルっていう管を持っていきますから、
ある程度の危険度のある検査です。
9)胸部CT、MRI
最近は胸部CTもMRIも、機械が進歩したので。
カテーテル検査のように、直接カテーテルを心臓まで
持っていかなくても、心臓の動きがわかるようになりました。
まだカテーテル検査ほどは精度が高くないんですけど、
危険度はほとんどない検査なので。
最新のCTやMRIだと、心臓の動きや冠動脈が狭いか、
心不全の診断や原因があるかの診断ができるようになりました。
って事で、今日は「心不全の検査」についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●心不全の検査
4)心臓超音波検査(心エコー)
5)24時間心電図(ホルター心電図)
6)心臓核医学検査
7)トレッドミル運動負荷検査
8)心臓カテーテル検査
9)胸部CT、MRI
参照:「札幌厚生病院循環器科」:心不全とその治療
http://www.gik.gr.jp/~skj/chf/chf.php3
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心不全11、心不全の検査
2008年07月13日
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<本日のテーマ> 心不全11(心不全の検査1)
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今日は「心不全の検査」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸、息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸、咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I~IV度
I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
1)心筋自体の障害
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
2)全身の低酸素に続発するもの
○貧血、慢性の肺疾患など
3)全身のホルモン、代謝異常
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
「○○弁閉鎖不全症」、「○○弁狭窄症」
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
○洞機能不全症候群
○完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
○心房細動
○発作性上室性頻拍症など
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
そして心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心臓弁膜症、
高血圧、徐脈や頻脈等の不整脈がある、って話でした。
そいじゃあ今日は、心不全って診断するのには、
どんな検査をするの?
って事で、「心不全の検査」についてです。
●心不全の検査
心不全の検査っていっても、いろいろあるんですけど。
おおざっぱに、「心不全があるか、ないか」
って事を調べる検査。
それと「心不全の原因となる病気があるか、ないか」
を調べる検査があります。
まあ、両方同時にわかる検査もあるんですけどね。
1)胸部レントゲン写真
胸のレントゲン写真っていうのは、
病院の外来とかでも出来る簡単な検査です。
健康診断なんかでもやりますよね。
胸部レントゲン写真っていうのは、
おおざっぱに言うと、心臓と肺の「影」を見る検査です。
心不全の症状の時に書いた事ですけど。
心不全っていうのは、心臓の機能が落ちて、
心臓とか肺とか、全身に水が貯まる病気です。
こういうのを医学用語で「うっ血」って言うのでしたね。
胸部レントゲン写真っていうのは、「心臓」や「肺」
の影を見る検査出るから。
肺に水が貯まっていれば、わかります。
まあ、少量しか貯まっていなければわかんないんですけどね。
心不全っていうのは心臓の機能が落ちて、
心臓に戻ってくる血液を十分に送り出せない状態ですので。
心不全の場合、「心臓が大きくなる」んですよ。
心臓の影を見る胸部レントゲン写真を見れば、
心臓の大きさはだいたいわかります。
元々心臓が大きい人もいるし、元々はすごーく心臓が小さくて、
でも、心不全になって普通くらいの大きさになった。
という人もいますから。
以前の胸部レントゲン写真がある場合は、それと比べる、
って事が非常に重要になります。
まあ、それはどの病気でも言える事なんですけどね。
他にもいろいろわかるんですけど、細かい事は省略しましょう。
2)心電図
心電図そのものを見て「心不全」って診断する事はできません。
ただ、「心不全の原因となる病気」を診断する事はできます。
「心不全の原因となる病気」の中でも、
「心筋梗塞」、「不整脈(すごく遅い脈:徐脈、すごく速い脈:頻脈)」
等は、心電図を撮れば診断する事ができる場合が多いです。
「心筋症」、「高血圧性の心肥大」なんかも、
心電図を見て疑う事はできます。
いずれにせよ、心電図単独では「心不全」という
「診断」はする事ができませんので。
他の検査や症状等と総合して判断する事になります。
3)血液検査
その名の通り、血を採って調べる検査なんですけど。
血液中の「BNP」っていうのを測れば、
心不全かどうかって事がわかります。
「BNP」っていいうのは「B型ナトリウム利尿ペプチド」の略です。
心臓に負担がかかると、「BNP」の値が高くなるんですよ。
「心不全」っていうのは、すごーく心臓に負担がかかって、
その結果心臓の機能が落ちて、息が苦しいとか、
そういう症状が出る病態の事ですからね。
おおざっぱに言うと、BNPの値が高ければ高いほど、
重症の心不全と言う事ができます。
BNPっていうのは、腎不全があると高くなっちゃうし。
心不全の重症度っていうのは、前にもやったNYHA分類とか、
そういう基準もあるので。
BNPの値が高ければ高いほど重症の心不全、
って事は必ずしも言えないのですけど。
だいたい、心不全の重症度と相関するって言われています。
もちろん、今日書いた検査をする前に「問診」って言って、
患者の症状とか話を聞いたり。
聴診っていって、胸や背中の音を聴いたり。
体に浮腫みがないか、って事を診て。
それで心不全がありそうだな、って思ったら
こういう検査を追加するんですよ。
って事で、今日は「心不全の検査」についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●心不全の検査
1)胸部レントゲン写真
2)心電図
3)血液検査
参照:「札幌厚生病院循環器科」:心不全とその治療
http://www.gik.gr.jp/~skj/chf/chf.php3
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心不全10、心不全の原因となる病気4
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 98 号 ◆
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<本日のテーマ> 心不全10(心不全の原因となる病気4)
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今日も「心不全の原因となる病気」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸、息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸、咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I~IV度
I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
1)心筋自体の障害
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
2)全身の低酸素に続発するもの
○貧血、慢性の肺疾患など
3)全身のホルモン、代謝異常
○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
2.機械的障害
○心臓弁膜症
「○○弁閉鎖不全症」
「○○弁狭窄症」
○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」
「心タンポナーデ」
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心筋症、
老化心など、心筋そのものに原因がある病気。
そして、貧血や慢性の肺疾患などに続発するもの。
甲状腺機能低下症や亢進症、脚気などホルモンや代謝が
原因となるものや心臓弁膜症、心臓の周りを包む心膜の病気、
生まれつきの心臓の病気等がある、って話でした。
随分長くなっちゃったけど(笑)
今日も、心不全の原因となる病気の続きです。
●心不全の原因となる病気
2.機械的障害
○高血圧
老化心のところでも、ちらっと書きましたけど。
高血圧っていうのは、心臓が血液を送り出す時の圧力が
ずーっと高い状態だ、って事です。
血圧がずーっと高い病気が高血圧ですからね。
そういう状態が続くと、心臓っていうのは、心筋っていう
筋肉でできているわけですから。
心筋(筋肉)が鍛えられちゃうんですよ。
鉄アレイを何回も持ち上げたら、腕の筋肉が太くなりますよね。
あれと同じで、負荷が強い状態が続いていたら、
心臓の筋肉(心筋)も鍛えられちゃうんですよ。
心臓の場合は、腕のように太くなるんじゃなくって、
心臓の筋肉が厚い、「心肥大」という状態になります。
そうなると、心臓が広がりにくくなっちゃいます。
新しい風船のゴムは硬くて、膨らみにくいですよね。
風船のゴムが厚かったら、膨らみにくいのと一緒で、
心臓の筋肉がぶ厚いと、心臓が広がりにくくなります。
こういうのを専門用語で「拡張不全」って言います。
で、結果として「心不全」になる場合があります。
3.不整脈
不整脈っていうのは、その名の通り脈が不整になったり、
脈が速くなったり遅くなったりする病気の事です。
AED(自動体外式除細動器)なんかが普及して、
「心室細動」とか、「心室頻拍」っていう、突然死を起こすような
危険な不整脈は有名になりましたけど。
心室細動や心室頻拍は、何秒とか何分で血圧が下がったり、
下手したら死んでしまう恐ろしい不整脈なので。
厳密に言うと、心不全と少しは関係あるんですけど、
今回の心不全では、省いていきましょう。
1)長期の徐脈
○洞機能不全症候群
○完全房室ブロックなど
「徐脈」っていうのは、「脈が遅い」っていう事です。
ずーっと脈が遅いと、心臓が血液を送り出す量が少なくなるので。
結果として、「心不全」になる場合があります。
心臓っていうのは、心筋の塊でできているものなんですけどね。
血液を体中に送り出すためには、心臓の筋肉が
「規則正しく」拍動しなければならないんですよ。
心臓の筋肉そのものは動いているけど、血液を送り出せない状態
っていうのは、「心室細動」っていう不整脈の状態と同じですから。
そういう状態が何分か続いたら死んでしまいます。
で、心臓が拍動するために、「洞結節」っていうところから、
心臓そのものに「電気刺激」が与えられて。
そいで、心臓が拍動するんですよ。
その心臓を動かす為の命令を出す「洞結節」っていうところが、
いかれてしまって。
上手く刺激を出すことが出来ない病気。
その事を「洞機能不全症候群」って言います。
心臓が動け、って命令を出す事が出来ない状態なので。
脈が遅くなって、血液を十分に送り出せなくなって、
結果的に「心不全」になる事があります。
「完全房室ブロック」っていうのは、心臓に動け、
って命令を出す「洞結節」は正常なんだけど。
それを伝える「伝線」が切れちゃった病気の事です。
命令は出るけど、心臓の先まで伝わっていないので。
この場合も、脈が遅くなって「心不全」になる事があります。
2)長期の頻脈
○心房細動
○発作性上室性頻拍症など
医学用語で脈が速いことを「頻脈」って言います。
心房細動というのは、脈が乱れるタイプの不整脈です。
長嶋監督が心房細動で、脳梗塞になったのが有名かな!
心房細動の場合は、脈が速くなる場合と、遅くなる場合があって、
どっちのタイプでも心不全になる可能性があります。
「発作性上室性頻拍症」っていうのは、脈のリズムは、
不整じゃなくって整っているんですけど。
心拍数が一分間で160とか200とか、
すごく速い脈を打つ事があります。
心臓っていうのは、収縮して、その後に拡張して、
また収縮、拡張を繰り返して血液を送り出すんですけどね。
あんまり心拍数が速すぎると、十分に収縮も拡張もできなくなって、
結果的に十分に血液を送り出す事ができなくなり、
心不全になる場合があります。
これは、「心房細動」でも、「発作性上室性頻拍症」でも、
その他の不整脈でも同じ事が言えます。
って事で、今日は「心不全の原因となる病気」についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●心不全の原因となる病気
2.機械的障害
○高血圧
1)長期の徐脈
○洞機能不全症候群
○完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈
○心房細動
○発作性上室性頻拍症など
参照:「札幌厚生病院循環器科」:心不全とその治療
http://www.gik.gr.jp/~skj/chf/chf.php3
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心不全9、心不全の原因となる病気3
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 97 号 ◆
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<本日のテーマ> 心不全9(心不全の原因となる病気3)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今日も「心不全の原因となる病気」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
○心不全の原因となる「病気」として、
心筋梗塞や心臓弁膜症、心筋症などがある。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸
○息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸
○咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I~IV度
I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
1)心筋自体の障害
○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
2)全身の低酸素に続発するもの
○貧血
○慢性の肺疾患など
3)全身のホルモン、代謝異常
○甲状腺機能亢進症、低下症、
○脚気など
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心筋症、
老化心など、心筋そのものに原因がある病気。
そして、貧血や慢性の肺疾患などに続発するもの。
甲状腺機能低下症や亢進症、脚気などホルモンや代謝が
原因となるものがある、って話でした。
今日は、心不全の原因となる病気のうち、
心筋不全によるもの以外の病気についてです。
●心不全の原因となる病気
2.機械的障害
○心臓弁膜症
心臓には、4つの部屋があるんですよ。
たしか、中学生くらいの時に、理科の授業で習っているはずです。
覚えてるかなー。
左心房、右心房、左心室、右心室の4つです。
心臓っていうのは、血液を体中に送り出す
「ポンプ」の役割をしている、ってのは以前に書いた通りですが。
ただ、心臓が拍動して、血液を送り出すだけだったら、
送り出した血液が戻って来ちゃうんですよ。
心臓に。
せっかく血液を送り出したのに、戻ってきたら、
あんまり意味ないですよね。
だから、そうならないように、心臓の各部屋には、
逆流を防止する為の、「弁」っていうのがついています。
絵で見ると、こんな感じですね。
→ 「心臓弁膜症サイト」:心臓の事
http://www.benmakusho.jp/about/01-heart/index.html
心臓には部屋が4つあって、心臓の弁も4つあります。
本当は、それぞれに別の機能があるんですけど。
細かい話は置いといて、おおざっぱに話をしていきます。
心臓の弁が、ゆるんでいる病気の事を、
「○○弁閉鎖不全症」って言います。
「○○」には、4種類の弁の名前が入ります。
ドアの扉が、ゆるんでいるようなイメージです。
ドアがきちんと閉まってないと、隙間から風が入ってきて、
部屋の中が寒くなってしまいますよね。
そんな感じで、「弁」がきちんと閉じていない、「閉鎖不全症」
の場合でも、隙間から血液が逆流しちゃうんですよ。
例えば、一回心臓が拍動すると、100ccの血液を送り出す。
その時の心臓のエネルギーを100とします。
普通だったら、100ccの血液を送り出すのに、
100のエネルギーで十分なのですけど。
弁がゆるんでいて、100のうち30が逆流する場合。
次の拍動で、100の血液を体に送り出すためには、
約130cc血液を拍出しなければならないんですよ。
だって、30ccは戻って来ちゃいますからね。
そうすると、毎回100ccの血液を体に送り出すために、
心臓は130のエネルギーを使う事になるので。
余計なエネルギーを使う事になります。
そういう事がずーっと続いていると、心臓が疲れてきて、
だんだん心臓が弱って来ちゃうんですよ。
その結果「心不全」になります。
心臓の弁の「閉まり」が悪い病気を「○○弁閉鎖不全症」
っていうんですけど。
逆に心臓の弁が、十分に「開かない」病気の事を、
「○○弁狭窄症」って言います。
古い鉄のドアがあって、さび付いていると、
力一杯ドアを押さないと、ドアが開きませんよね。
こんな風に心臓の弁も、開き具合が悪いと、
心臓が血液を送り出すのに、余計なエネルギーがいるんですよ。
その結果、心臓が疲れてきて、「心不全」になります。
○先天性心疾患
生まれたときからある病気の事を、「先天性疾患」っていいます。
心臓の場合は、生まれつき(先天性)
心臓に穴のある病気の事を言います。
心臓に穴があるっていっても、心臓の「外」
に穴があいてるんじゃなくて、
「心臓の中」、心臓の部屋と部屋の間に穴がある病気です。
具体的には、左心房と右心房の間に穴がある、
「心房中隔欠損症」。
左心房と右心房の間に穴がある「心室中隔欠損症」などです。
「○○弁閉鎖不全症」の時と同様に、穴が空いていると、
心室ポンプの送り出す血液量が増えちゃいますから。
その分、余計なエネルギーが必要になって、「心不全」になります。
○心臓を包む膜の病気
心臓の周りに、心臓を包む膜があるんですよ。
これを「心膜」って言います。
心臓の膜だから、「心膜」。
そのまんまですね。
「収縮性心外膜炎」という、心臓の外側にある心膜に
炎症が起こって、硬くなる病気。
こういう場合は、心臓が広がりにくくなりますから。
結果として、心不全になっちゃいます。
また、心臓と心膜の間に、水や血がたくさん貯まる病気。
こういうのを「心タンポナーデ」って言うんですけど。
この場合でも、心臓が広がりづらくなって、心不全になります。
そんなわけで、今日も「心不全の原因となる病気」についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●心不全の原因となる病気
2.機械的障害
○心臓弁膜症
「○○弁閉鎖不全症」
「○○弁狭窄症」
○心臓を包む膜の病気
「収縮性心外膜炎」
「心タンポナーデ」
参照:「札幌厚生病院循環器科」:心不全とその治療
http://www.gik.gr.jp/~skj/chf/chf.php3
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心不全8、心不全の原因となる病気2
2008年07月13日
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「健康、病気なし、医者いらず」
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<本日のテーマ> 心不全8(心不全の原因となる病気2)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今日も「心不全の原因となる病気」についての続きです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
○心不全の原因となる「病気」として、
心筋梗塞や心臓弁膜症、心筋症などがある。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸
○息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸
○咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I度
心臓病はあるけど,通常の身体活動では症状がないもの。
○NYHA II度
心臓病のため,通常の身体活動がある程度制限されるもの。
○NYHA III度
通常の身体活動が高度に障害される心不全。
○NYHA IV度
安静時でさえ、症状が出る心不全。
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
1)心筋自体の障害
○心筋梗塞
○心筋症
○心筋炎
○老化心
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、頻脈、
呼吸困難、咳、痰、食欲低下、吐き気などがあって。
心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心筋症、
心筋炎、老化心などがあるって話でした。
先週は、心不全の原因となる病気のうち、
「心筋自体の障害」によるものを勉強したのですけど。
今日は、それ以外の原因の病気についてです。
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
2)全身の低酸素に続発するもの
○貧血
血液っていうのは、酸素とか栄養とかを、
全身に運ぶ役割をしているんです。
で、心臓っていうのは、血液を送り出すポンプの役割です。
血液の中でも、酸素を運んでいるのは、
「ヘモグロビン」っていうものです。
聞いたことある人も多いと思いますけど。
健康診断とか献血なんかでも、採血をして、
このヘモグロビン(Hb)の値を見て貧血かどうか診断します。
正常値は、男性と女性で違うんですけど。
だいたい、12~18g/dl位です。
Hb 8の人は、Hb 16の人に比べて、
酸素を運ぶヘモグロビンが半分しかないのですから。
全く同じ量の酸素を運ぼうと思ったら、
2倍の血液を運ばなければいけない計算になります。
血液をたくさん運ぶためには、血液を送り出す
「心臓が頑張る」って事になるんですよ。
ずーっと、貧血が続いていると、
心臓がずーっと頑張り続ける事になるので。
だんだん、心臓が疲れて来ちゃうんですよ。
そいで、心臓がついに耐えられなくなって、
最終的には「心不全」という状態になる事もあります。
○慢性の肺疾患など
慢性の肺疾患っていうのは、肺がずーっと悪い状態という事です。
肺が悪いって事は、酸素を取り込む能力が足りないって事だから、
ずーっと血液の中の酸素が足りない状態になります。
酸素を運ぶヘモグロビンの値は正常でも、
酸素の濃度自体が低い場合。
貧血の時と同じように、心臓がずーっと頑張って、
たくさんの血液を送り出さないといけないんです。
その結果、心臓が頑張りすぎて、疲れちゃって、
最終的には「心不全」になる場合もあります。
3)全身のホルモン、代謝異常
○甲状腺機能亢進症、低下症
甲状腺っていうのは、「のどぼとけ」の下にある臓器なんですけど。
これは、甲状腺ホルモンっていうホルモンを出す臓器です。
甲状腺ホルモンっていうのは、体の新陳代謝を促す
役割をしていて、発育や発達に必要なんですよ。
甲状腺ホルモンが出過ぎる、甲状腺機能亢進症だと、
心臓が頑張りすぎて、脈が速くなってしまいます。
そうなると、貧血や慢性肺疾患のように、
心不全になる場合もあります。
逆に、甲状腺ホルモンが少なすぎる、甲状腺機能低下症は、
心臓の動きが遅くなりすぎる場合があります。
この場合、心拍数が遅くて、心臓が血液を送り出す
機能も低下して、十分な血液を送り出せないので、
心不全になる場合もあります。
○脚気など
脚気っていうのは、ビタミンB1不足によって、
起こる病気の事です。
名前くらいは聞いたことがある人が多いと思いますが。
まあ、今の日本では、普通にご飯を食べている人では、
ならない病気です。
お酒ばっかり飲んで、ほとんど食事を摂ってない人とか、
スナック菓子ばっか食べて、食事を摂らない人くらいです。
ビタミンB1っていうのは、エネルギー代謝や
糖代謝に関与しているのですけど。
そのビタミンB1が足りなくなると、交感神経っていう
神経が障害されて、「脚気心」になっちゃって、
「心不全」が起こる場合があります。
って事で、今日は「心不全の原因となる病気2」についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきまね!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【今日のまとめ】
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
2)全身の低酸素に続発するもの
○貧血
○慢性の肺疾患など
3)全身のホルモン、代謝異常
○甲状腺機能亢進症、低下
○脚気など
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心不全7,心不全の原因となる病気
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 95 号 ◆
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<本日のテーマ> 心不全7(心不全の原因となる病気)
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今日は「心不全の原因となる病気」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
○心不全の原因となる「病気」として、
心筋梗塞や心臓弁膜症、心筋症などがある。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸
○息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸
○咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I度
心臓病はあるけど,通常の身体活動では症状がないもの。
○NYHA II度
心臓病のため,通常の身体活動がある程度制限されるもの。
○NYHA III度
通常の身体活動が高度に障害される心不全。
○NYHA IV度
安静時でさえ、症状が出る心不全。
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしているんです。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、頻脈、
呼吸困難、咳、痰、食欲低下、吐き気などがあるんです。
そいで、自覚症状、行動制限の範囲から、
心不全の重症度を決めている、って話でした。
心不全っていうのは、心臓の機能が低下した状態で、
心不全という病気はない、って話だったけど。
じゃあ、心不全になる元の病気は何なの?
って事で、今日は「心不全の原因となる病気」についてです。
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
心臓っていうのは、「心筋」っていう、
心臓に特有の筋肉で、できているんですよ。
これ、以前にもこのメルマガで書いた事なんですけどね。
心臓、っていうのは、ポンプの役割をしていて、
血液を体中に送り出す働きをしているんですよ。
そいで、「心不全」というのは、
心臓の機能が低下した状態の事です。
心臓を動かしている、心筋という筋肉そのものが、
壊れたり、障害されれば、当然心臓の動きも悪くなります。
1)心筋自体の障害
○心筋梗塞
心筋梗塞っていうのは、このメルマガでも何回も
出てくる病気なので、ご存じの方も多いですよね。
心臓の表面を走っていて、心臓に血液を与えている動脈、
「冠動脈」っていう血管が詰まってしまう病気です。
心臓を養う血管が詰まるから。
詰まった後は、その血管から血液を介して、栄養や酸素
をもらっていた心筋が、死んじゃうんですよー。
心臓の前側の冠動脈が詰まったら、
心臓の前側の心筋が死にます。
心筋が壊死したら、その筋肉は当然動きませんよね。
死んでいるんですから、筋肉が。
心臓っていうのは、心筋っていう筋肉が動いて、拍動して。
そいでポンプの役割をして血液を送り出しているんだから。
心筋の一部が壊死したら、その部分の力がなくなるわけなので。
当然、心臓が血液を送り出す圧力は減ります。
心臓の機能が低下した状態の事を「心不全」って呼ぶので。
「心筋梗塞」になって心臓の筋肉の一部が死んだら、
心臓の一部が動かなくなるので、
心臓の機能が低下して「心不全」になります。
もうちょっと知りたい人は、こちらも読んで見て下さいね!
→ 「やぶ医師のぼやき」、2007.4.15 (心筋梗塞)
http://yabuishiboyaki.seesaa.net/article/38733096.html
○心筋症
心臓の筋肉、「心筋」自体に異常がある病気の事を、
「心筋症」って言います。
おおざっぱに言うと、心臓の筋肉が弱って、
心筋が薄くなって、大きくなる病気。
こういうのを、「拡張型心筋症」って言います。
古くなった風船が、膨らんでいるイメージですかね。
古いゴムのように心筋が薄くなっているから、
筋肉が弱って、血液を送り出す力が弱くなっちゃうんです。
その反対に、心臓の筋肉が分厚すぎて、広がりにくい病気。
そういう心臓の病気を、「肥大型心筋症」って言います。
新しい風船は、ゴムが硬いから、膨らみにくいですよね。
あのイメージです。
心臓っていうのは、心筋が動いて拍動して、
そいで血液を送り出しているんですけど。
拍動っていうのは、「収縮」と「拡張」に分かれます。
収縮っていうのは、心臓が縮んで、血液を送り出す事ですね。
筋肉が収縮するのには、筋肉の力が必要です。
「拡張型心筋症」のように、筋肉の力が衰えたら、
収縮する力が落ちて、血液を送り出す力が減って、
その結果、心不全になります。
逆に、心臓の筋肉が厚すぎると、
心臓が「拡張」しにくくなっちゃうんですよ。
心臓の筋肉は厚いので、収縮する力はあるんですけど。
逆に分厚すぎて、今度は広がりにくくなっちゃうんですよ。
拡張しにくい、って事で、こういうのを
「拡張不全」って言います。
○心筋炎
心臓の筋肉(心筋)にウイルスなどが感染して、
そいで一時的に心筋が壊れちゃって、
心臓の収縮が悪くなる病気です。
風邪みたいなもんなので、基本的には安静にしていれば、
時間が経てば治るんですけど。
重症の場合は、命に関わる事もある病気です。
○老化心
年を取れば、全身の筋肉が衰えますから。
当然、心臓の筋肉も衰えるんですよ。
心筋っていうのも、筋肉の一種だから。
心筋の力が衰えたら、心臓が収縮する力は落ちます。
その結果、心不全になる場合があります。
それとは別に、年を取ると、血圧っていうのは、
自然に上がっていくんですよ。
高血圧の人の心臓っていうのは、
「肥大型心筋症」ほどではないけれど、
心臓の筋肉が厚くなるんですよ。
こういうのを、「高血圧性心肥大」って言います。
心臓が厚くなれば、心臓が広がりにくくなりますから。
高血圧の人は、心臓の拡張も障害されます。
だから、心臓が老化して心不全になる場合は、
心臓の収縮が悪くて心不全になる場合と、
拡張が悪くてなる場合と、両方があります。
って事で、今日は「心不全の原因となる病気」についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきまね!
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【今日のまとめ】
●心不全の原因となる病気
1,心筋不全によるもの
1)心筋自体の障害
○心筋梗塞
○心筋症
○老化心
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心不全6、心不全の重症度
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 94 号 ◆
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<本日のテーマ> 心不全6(心不全の重症度)
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今日は「心不全の重症度」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
○心不全の原因となる「病気」として、
心臓弁膜症や、心筋梗塞、心筋症などがある。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい、頻脈、動悸
○息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難、起座呼吸
○咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
○食欲低下、吐き気
○肝臓のあたり(お腹の右側)が重苦しくなる。
食後、腹が張ったり、鈍痛が出る事もある。
5)全身のうっ血による症状
○体のむくみ
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしているんです。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、頻脈、
呼吸困難、咳、痰、食欲低下、吐き気などがあり、
体がむくんだり、体重も増えたりする、って話でした。
心不全では、いろんな症状が出るんだけど。
心不全の中でも、重症とか軽症とかありますよね。
そして、重症度によって、症状なんかも変わってくるので、
そこらへんについて解説する事も必要ですから。
今日は「心不全の重症度」について、説明していきましょうか!
●心不全の重症度
心不全の原因について、詳しくは今度説明しますけど。
弁膜症とか、心筋梗塞とかいろいろあるんですよ。
原因はなんであれ、結果として心臓の機能が落ちたら、
「心不全」と呼ぶ、って事は、前にやりましたね。
どのくらい心不全が重症なのか、っていう
評価の仕方というのは、いくつかあるんですけど。
ここでは、「心不全の症状による分類」
について、説明していきましょうか。
せっかく今まで、心不全の症状について
勉強してきたことだしね♪
●自覚症状から見た心不全の重症度
世界的に有名な、ニューヨーク心臓協会(NYHA)が作った、
心不全の重症度分類なので、
「NYHA分類」、っていう呼び方をします。
心不全があって、どのくらい運動能力があるか、
自覚症状があるか、って事を基準に分類されます。
いろんな検査をして、心機能を定量的に、客観的に
評価しているわけではないので。
そういう意味では、客観性に欠ける分類の仕方なんですけどね。
でも、一番有名で、簡便な方法なので、
世界的中で、広く使われている分類です。
I度(一度)からIV度(四度)まであって、
I度が一番軽症で、IV度が一番重症になります。
○NYAH I度
「心臓病はあるけど,通常の身体活動では症状がないもの。」
心不全の症状で勉強したように、
心不全になると、いろんな症状が出るんですよ。
心不全でも、軽症の場合は運動した時にだけ、
息が切れたり、疲れやすい、胸が苦しい、って症状が出る。
という事は、前にやった通りです。
通常の身体活動っていうのは、食事を作ったり、
お風呂に入ったり、買い物に行くのに歩いたり、
って、そんな感じの活動の事です。
全速力で走ったり、激しいスポーツをしたり、
っていうのは、通常の身体活動のうちには入りません。
心臓に病気はあるけど、薬とかでうまくコントロール
できている状態、って思ってくれれば良いでしょうかね。
まあ、心臓に病気がある、ってわからないで、
薬を飲んでいない人、ってのも入りますけどね。
普通に生活していたら、息が切れたり、疲れやすい、
胸が苦しい、等の症状が出ない心不全の状態の事を、
NYHA I度、って言います。
○NYHA II度
「心臓病のため,通常の身体活動がある程度制限されるもの。」
普通に生活をしていても、ちょっと体を使う行動と、
殆ど体に負担をかけない行動っていうのが、ありますよね。
食事をしたり、平地を歩いてトイレに行く、
位だったら、そんなに体には負担がかからないですけど。
階段上ったり、長い間歩いたりするのは、
同じ日常生活でも、体への負担は結構かかりますよね。
食事するのは、大丈夫だけど、階段を上ったり、
少し長い時間散歩すると息が切れたり、胸が苦しいとか、
そういった症状が出る、って場合の事です。
階段上ったり、長い時間歩くような行動が制限される
心不全の状態が、NYHA II度です。
○NYHA III度
「通常の身体活動が高度に障害される心不全。」
安静にしていれば、症状は出ないのですけど。
ちょっとトイレに歩いたりとか、お風呂に入る位の、
軽い行動でも、呼吸苦とか、胸苦とか、動悸とかの
症状が出るような状態の事です。
ほんとに、ちょっと動いただけでも、
症状が出るような心不全が、NYHA III度です。
○NYHA IV度
「安静時でさえ、症状が出る心不全。」
一番心臓に負担がかからない状態、っていうのが、
安静にしている状態なんですけど。
その、安静の時にでさえ、
息が苦しくなって、「ぜーぜー、はーっはーっ」っていう
苦しい呼吸状態の心不全の事を、NYHA IV度って言います。
これが、一番重症の心不全です。
起座呼吸っていう症状の事を、
ちょっと前に、このメルマガで書きましたけど。
重症の心不全の場合は、横になっているよりも、
座っている状態の方が、呼吸が楽になるので。
こういう状態を取る事になります。
明らかに、誰が見ても苦しそうな状態ですから。
すぐに、入院が必要な状態ですよ!
って事で、今日は「心不全の重症度」についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●心不全の重症度(NYHA分類)
○NYHA I度
心臓病はあるけど,通常の身体活動では症状がないもの。
○NYHA II度
心臓病のため,通常の身体活動がある程度制限されるもの。
○NYHA III度
通常の身体活動が高度に障害される心不全。
○NYHA IV度
安静時でさえ、症状が出る心不全。
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心不全5、心不全の症状3
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 93 号 ◆
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<本日のテーマ> 心不全5(心不全の症状3)
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今日は「心不全の症状」のつづきです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
○心臓の働きが不十分な結果、起きた体の「状態」の事。
○心不全の原因となる「病気」として、
心臓弁膜症や、心筋梗塞、心筋症などがある。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○「心臓」という「ポンプ」が故障して、
十分に血液を送り出せない。
もしくは、血液を受け取る事ができない。
という状態の事を、「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい
○息切れなど運動能力の低下
○頻脈、動悸
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難
○咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
○起座呼吸
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしているんです。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、頻脈、
呼吸困難、咳、痰、起座呼吸などがある、って話でした。
今日は「心不全の症状」の更に続きです。
先週は、「肺のうっ血による症状」
って事で、呼吸困難、咳、痰、起座呼吸などの
症状があったんですけど。
「心臓(ポンプ)の出力低下」、「肺のうっ血」
以外の原因による、症状についてです。
●心不全の症状
3)腎臓のうっ血
先週も書きましたけど。
「うっ血」って言うのは、医学用語で、
「血液が渋滞する、滞(とどこお)る」っていう意味です。
腎臓っていうのは、尿を出す臓器です。
体の外に尿を出す事によって、
体の中の水分の量を調節しているんですよ。
水分と一緒に、体の中にある「毒素」
なんかも出しているんですけどね。
腎臓の血が滞る(うっ血する)と、
腎臓の機能が一時的に低下してしまいます。
そいで尿の量が減って、体の中に水分が貯まるので、
体重が増えちゃいます。
体の中の水分全体が増えますから、
その結果として、肺に水が貯まったり、
足にも水が貯まってむくんだりもします。
4)消化器のうっ血
消化器っていうのは、胃とか腸、肝臓なんかの事です。
胃とか腸の血が滞ってしまうと、胃や腸の働きが落ちますから。
食べ物を吸収しづらくなるんですよ。
その結果として、食欲が低下したり、吐き気がしたりします。
また、肝臓に血が滞ると、「うっ血肝」といって、
肝臓が腫れぼったくなってきちゃうので、
肝臓のあたり(お腹の右側)が重苦しくなります。
食後におなかが張ったり、鈍痛が出る事もあります。
5)全身のうっ血
水分が体に貯まり、むくんできます。
特に足のすねや、足の甲のあたりがむくむ事が多いです。
強く押さえると指の痕が残るようになります。
また、背中の当たりなんかも、むくんだりします。
って事で、今日も「心不全の症状」についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきまね!
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【今日のまとめ】
●心不全の症状
3)腎臓のうっ血
○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血
○食欲低下、吐き気
○肝臓のあたり(お腹の右側)が重苦しくなる。
食後、腹が張ったり、鈍痛が出る事もある。
5)全身のうっ血
○体のむくみ
特に、すね、足の甲、背中
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心不全4,心不全の症状2
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 92 号 ◆
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<本日のテーマ> 心不全の症状2
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「心不全」について。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
○心臓の働きが不十分な結果、起きた体の「状態」の事。
○心不全の原因となる「病気」として、
心臓弁膜症や、心筋梗塞、心筋症などがある。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○ポンプの役目というのは、大きく分けて二つ。
一つは「血液を送り出す」働き。
もう一つは「血液を受け取る」働き。
○「心臓」という「ポンプ」が故障して、
十分に血液を送り出せない。
もしくは、血液を受け取る事ができない。
という状態の事を、「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい
○息切れなど運動能力の低下
○頻脈、動悸
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしているんです。
そいで、そのポンプとしての機能が低下した状態を、「心不全」
と呼んでいるんですよ。
「心不全」っていうのは「病気」ではなく、「病態」です。
そして、心不全の原因となる「病気」として、
心臓弁膜症や、心筋梗塞、心筋症などがある。
そして、心不全の症状として、疲れやすさや、
息切れ、動悸、頻脈などがある、って話でした。
そいで今日は「心不全の症状」の続きです。
先週は、「心臓(ポンプ)の出力低下による症状」
って事で、疲れやすさや、息切れ、動悸、頻脈などの
症状があったんですけど。
それ以外の原因による、症状についてです。
●心不全の症状
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難
○咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
○起座呼吸
「うっ血」って言うのも、医学用語ですね。
一言で言うと「血液が渋滞する、滞る」って事です。
「肺のうっ血」っていう事は、
「肺に水が貯まる」って事です。
別の言い方をすると。
「血が貯まる、って言っておいて、何で水が貯まってるんだ。」
って思った方もいるかもしれないんですが。
血液も、体液の一種なんですよ。
だから、肺に水道水とか蒸留水が貯まっているわけではなく、
「体液」が貯まるんですよ。
血管の中にある体液の事を「血液」って言います。
血液の中には、白血球とか赤血球とか。
そういう物もあるんですけど。
それに加えて、いわゆる体液っていうか、
水分が加わって、それらを合わせて「血液」って言います。
ま、厳密に言うと違うんですけど。
わかりやすく言うとそんな感じです。
で、その水分だけが、肺に貯まったのが、
「肺のうっ血」って事になります。
そいで、肺に水が貯まると、どんな症状が出るか、っていうと。
息が苦しくなるんですよ。
いわゆる、「呼吸困難」ですね。
肺って言うのは、酸素を取り入れて、
二酸化炭素を排出する臓器なんですけど。
肺に水が貯まったら、酸素を取り入れる肺の機能が
落ちてしまいますよね。
そいで、十分に酸素を取り入れる事が出来なくなって、
息が苦しくなってしまうんですよ。
軽い場合は、動くと息が苦しいってだけなんですけど。
重症になると、横になっているだけで、息が苦しくなります。
重症の心不全の場合、寝て横になっているよりも、
座っている方が楽なんですよ。
こういうのを「起坐呼吸」って言います。
明らかに、「はあっ、はあっ」って苦しそうに、
起きあがって呼吸しているので。
誰が見ても苦しそうな呼吸の仕方です。
重症の喘息なんかでも「起坐呼吸」になりますけど。
いずれにせよ、重症の呼吸不全ですので。
こういう人が回りにいたら、すぐに治療が必要ですので、
早く救急車を呼んで、病院に連れて行って下さいね。
その他に、心不全の症状として、「咳」や「痰」もあります。
心不全の痰っていうのは、
ピンク色で泡状なんで、結構特徴的なんですよ。
一回見たら、すぐにわかります。
そんなわけで、今日は「心不全の症状」の続きでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●心不全の症状
2)肺のうっ血による症状
○呼吸困難
○咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
○起座呼吸
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心不全3,心不全の症状
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 91 号 ◆
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<本日のテーマ> 心不全の症状
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「心不全」について。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
○心臓の働きが不十分な結果、起きた体の「状態」の事
○心不全の原因となる「病気」として、
心臓弁膜症や、心筋梗塞、心筋症などがある。
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○ポンプの役目というのは、大きく分けて二つ。
一つは「血液を送り出す」働き。
もう一つは「血液を受け取る」働き。
○「心臓」という「ポンプ」が故障して、
十分に血液を送り出せない。
もしくは、血液を受け取る事ができない。
という状態の事を、「心不全」という。
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしているんです。
そいで、そのポンプとしての機能が低下した状態を、「心不全」
と呼んでいるんですよ。
「心不全」っていうのは「病気」ではなく、「病態」です。
そして、心不全の原因となる「病気」として、
心臓弁膜症や、心筋梗塞、心筋症などがあるって話でした。
そいじゃあ具体的に、心臓の機能が低下して、
「心不全」になったら、どんな症状が出るの?
って事で。
今日は「心不全の症状」についてです。
先週書いた通り、「心臓」というのは、
血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、ポンプの役目というのは、大きく分けて二つあって。
一つは「血液を送り出す」働き。
もう一つは「血液を受け取る」働きです。
心不全というのは、心臓の働きが低下した状態ですから。
「血液を送り出す」働きが低下した状態、
そして、「血液を受け取る」働きが低下した状態で、
本当はそれぞれ症状が違います。
まあ、たいて心不全の場合は、心臓の機能低下っていっても、
血液を送り出す働きも、受け取る働きも、両方低下するので。
実際問題としては、区別する必要はあんまりないです。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい
血液というのは、酸素や栄養を運んでいます。
血液を送り出すポンプである、心臓の働きが低下して、
酸素や栄養が全身で足りない状態になりますから。
結果として、なんかわかんないけど、疲れやすい。
って状態になります。
心不全以外にも、疲れやすくなる病気はたくさんあるので、
疲れやすいってだけでは、心不全という診断は出来ませんけどね。
○息切れなど運動能力の低下
○頻脈、動悸
運動をすると、体は大量の酸素が必要になるんですよ。
酸素がたくさんないと、筋肉が十分に働けないんで。
だから、普通の人でも、全力疾走をした後には、
「はあっ、はあっ」、って何回も呼吸して。
脈も速くなって、血圧も高くなります。
「はあっ、はあっ」、ってたくさん息をするのは、
大量の酸素を肺から取り入れるためです。
脈が速くなるのは、心臓を何回も動かして、
たくさんの血液(酸素)を体中に送るためです。
血圧が高くなるのは、一回に大量の血液を
全身に送るためです。
安静にしている時は、体っていうのは、
そんなに大量の酸素を必要としないんですけど。
運動をすると、それよりも多くの酸素が必要になります。
普通の人は、ちょっと歩いた位では、
「はあっ、はあっ」、って何回も呼吸したり、
脈がものすごく速くなったりはしないし。
血圧もそんなには上がらないですよね。
でも、心不全の場合は、心臓の機能が低下していますから。
あんまりたくさんの血液を送り出せないのですよ。
医学的に言うと、「一回拍出量」っていうのが、低下します。
「一回拍出量」っていうのは、その名の通り、
心臓が一回拍動したときに、送り出す血液の量の事です。
心不全になると、「心臓の機能自体が低下して、
血液を送り出せる力は少ないのだけれど、体は酸素が必要。」
そういう状態になりますから。
結果として、呼吸の回数を増やして、たくさんの酸素を
体に取り入れるようにしたり。
脈拍を増やして、心臓から送り出す血液の量を
増やそうと頑張ります。
一回で送り出せる血液の量が少ないから、
何回も心臓を拍動させて、回数で稼ごうとするんです。
そのため、歩行などの軽い運動でも息が切れたり、
脈が速くなって、結果として動悸などの症状が出ます。
こういうの、心不全の初期の症状なので、
結構大事ですよ!
最近疲れやすい、とか、ちょっと動いただけで
息が切れやすくなって動悸もする。
って症状のある人は、心不全の可能性もあるので、
心配でしたら一回循環器内科に行って、
調べてもらっても良いですよ!
って事で、今日は「心不全の症状」についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
○疲れやすい
○息切れなど運動能力の低下
○頻脈、動悸
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心不全2、心臓の役割
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 90 号 ◆
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<本日のテーマ> 心不全2
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先週からは、「心不全」に関してでしたね。
まずは、先週の復習。
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
○心臓の働きが不十分な結果、起きた体の「状態」の事
○心不全の原因となる「病気」として、
心臓弁膜症や、心筋梗塞、心筋症などがある。
「心不全」っていうのは「病気」ではなく、「病態」なんです。
そして、心不全の原因となる「病気」として、
心臓弁膜症や、心筋梗塞、心筋症などがあるって話でした。
で、心不全、っていうのは心臓の機能が低下した状態。
って事なんですけどね。
そもそも、心臓の機能って何よ?
と、思った人もいますよね。
鋭い!
心臓の機能自体がわからないと、心臓の機能が低下
した状態が心不全って言われても、さっぱりわからないので。
今日は、心臓の役割について、やっていきますよ!
早速ですが、質問です。
「心臓」の役割って何ですか?
おおざっぱになら、わかりますよね。
中学生の時に、習いませんでしたか?
人間の臓器の役割。
まあ、忘れちゃった人も多いでしょうし。
実際に説明してくれ、って言われても、
うまく言葉では言えない人も多いでしょうからね。
正解を、言っちゃいますか。
「心臓」っていうのは、血液を循環させる
「ポンプ」の役割をしています。
「血液」、っていうのは栄養とか、酸素とかを
体中に運ぶ役割があるんですよ。
その「血液」を循環させる、「ポンプ」の役割を
行っているのが、「心臓」です。
もっと細かく説明すると。
このポンプの役目っていうのは、大きく分けて二つあります。
一つは「血液を送り出す」働き。
もう一つは「血液を受け取る」働きです。
人間の体の中では、血液はぐるぐる回っているんですよ。
いわゆる、「循環」ってやつです。
まあ、血液がどんどん出ていったら、出血多量で
死んでしまうから、当たり前なんですけどね(笑)
心臓というのは、環状線の電車のように、
連続して血管の中に血液を循環させているんですよ。
だから、万一このポンプが故障すると、
一つの電車の故障が他の駅に渋滞を広げていくように、
次々と体に影響が出てくるんですよー。
これが、いわゆる「心不全」という状態です。
「心臓」という「ポンプ」が故障して、
十分に血液を送り出せない。
もしくは、血液を受け取る事ができない。
そういう状態の事を、「心不全」って言います。
わかったかなー?
そんなわけで、今日からは、「心臓の役割」についてでした!
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。
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【今日のまとめ】
●心臓の役割
○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
○ポンプの役目というのは、大きく分けて二つ。
一つは「血液を送り出す」働き。
もう一つは「血液を受け取る」働き。
○「心臓」という「ポンプ」が故障して、
十分に血液を送り出せない。
もしくは、血液を受け取る事ができない。
という状態の事を、「心不全」という。
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心不全1、心不全とは
2008年07月13日
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◆ やぶ医師のひとりごと 第 89 号 ◆
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H19年9月14日発行 購読者数 10742名
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<本日のテーマ> 心不全1
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今週からは、気分を変えて。
「心不全」に関して、やっていきますよー!
●「心不全」とは
「心不全」って言葉は聞いたことがありますよね。
皆さん。
「有名な病気だから、知っているよ!」
って思った人も、多いんじゃないですか?
実は、これ。
「間違いです。」
「えっ。何言っているのか、意味わかんない。」
って思いました?
実は。
「心不全」っていう、「病気」は、ないんですよ。
じゃあ、なんで「心不全」って言葉は有名で。
皆さんが、知っているのか、って。
「なんで」、って言われても、わかんないですけど(笑)
「心不全」っていうのは
「病気」じゃなくて
「病態」なんですよ。
医学的に言うと。
例えば。
サッカーをやった。
テニスをやった。
ビリーズブートキャンプをやった。
その結果として、「体が疲れた。」
っていうがありますよね。
それと同じで、心不全の場合も、
心臓弁膜症、心筋梗塞、心筋症といった「病気」があって、
「心臓が疲れた、心臓の働きが悪くなった。」
そういう「状態」の事を「心不全」っていうんですよ。
だから、「心不全」というのは、
「病気」ではなくて、「病態」って言います。
体が疲れた、っていう「体の状態」のようなものです。
まあ、細かい事、って言えば細かいことなんですけどね。
これから、心不全についてやっていくので。
その際、結構大事な事になるので。
最初に、まず言っておこうかな、と。
そんなわけで、今日からは、「心不全」についてでした!
いつものように、下にまとめを書いておきまーす。
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【今日のまとめ】
●心不全とは
○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
○心臓の働きが不十分な結果、起きた体の「状態」の事
○心不全の原因の「病気」として、
心臓弁膜症や、心筋梗塞、心筋症などがある。
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